一線超えてきたな、ボーダーおじさん。
2003年にアメリカにて公開された本作。『13日の金曜日』も『エルム街の悪夢』も、スリラー映画の枠に収まらずに一つのジャンルとして成立しているほど人気があるのは言うまでもない。そんな映画史における二大殺人マシーンが戦うというのだからホラー・スリラー好きにとっては胸アツである。
余談だが、個人的には『ハロウィン』のブギーマン、『羊たちの沈黙』のレクター博士を加えてスリラー四天王。
RPGだったらブギーマンが一番最初に出てくる”本当に強い敵”で、物語中盤で苦戦しそうだ。やっとの思いで倒したと思ったらフレディおじさんが現れて「くっくっく…奴は四天王で最弱…」とか言ってきそう。終盤突入。夢世界の戦いを生き抜き、辿り着いた湖のある森でジェイソン登場。ボス戦の前に立ち寄った民家でレザーフェイスに襲われる展開も面白いかもしれない。そう、森はボスラッシュだ。ホラー現象と殺人鬼はだいたい森で暴れる。数々の強敵を倒し気付く、レクター博士…まさか貴方が全て…→「君の勇気を称賛するよ(ズクシッ!)、君の心臓を食べよう」ナイフを刺された状態でラストバトル開始。ボス戦後、やったー、全員殺した―!褒めてよ悟史くーん!なんて暇はない、復活するブギーマン・フレディ・ジェイソンの不死スキル持ち。空いた枠には何時の間にかペニーワイズが座っているのだった…(続編に続く 的な?
誰かこのRPG作って。
余談が過ぎました、本筋に戻ろう。
そもそも夢世界が主戦場のフレディおじさん。現実世界で受肉した状態だと、汎用人型決戦兵器ムッキムキのエヴァンゲリオンことジェイソンの相手は分が悪いのでは? そんな俺の疑問も物語中盤で吹き飛んだ。
これだけリビドーに忠実だともはや応援したくなる。可愛い。そう、フレディには溢れんばかりの情熱があるのだ。例えアウェイだろうと一矢報いる気概と性欲を感じる。メンタルで武装したロリコンは屈強ゆえ戦力差は皆無。ここから四天王2人による人間狩猟が始まる。
ヤリたい放題である。こんなに生き生きとスプラッタしてる2人は見たことない。途中、ジェイソンが電子機器に鉈をブッ刺して感電するというファン涎垂のお茶目具合。嬉しい、これは嬉しいぞ。ジェイソンは一直線で抜けているところが可愛いんだよな。そんなこんなで現実世界で睡眠薬投入されたジェイソンはフレディのホームグラウンド夢世界へ。そう、夢世界にいる限りロリコンは無敵。
『貞子 VS 伽椰子』で生まれた名言「バケモンにはバケモンぶつけんだよ!」の精神は万国共通らしく。見事に誘導されるバケモン2人。共倒れを狙うリア充たちは夢世界で劣勢のジェイソンを応援するが、トラウマを刺激されジェイソンは昏倒してしまう(可愛い)。
ラスト20分。リア充たちの頑張りで見事に現実世界に引っ張り出されたフレディおじさんはジェイソンにこれでもかと圧倒されます(なんだこのシーソーゲーム)。さぁ面白くなって参りました~、一進一退の攻防を繰り広げるバケモンゲーム。ここでロリコンは閃く、逆転の一手を。
勝敗の結果はご自身の目で。
フレディ VS ジェイソン [DVD] ※なんと驚愕の33円
伝説の武器≪プロパンガス≫が火を噴くぜ。