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『新しいきみへ』こそSFの地平を切り開くニュービー

最近SF作品もテンプレート化されつつあると感じているのは俺だけじゃないハズ。数多の小説・映画・漫画で星の如く生産されているサイエンスフィクションというジャンルは、もはや飽和状態。そんな現状に一石を投じる作品、それがこの『新しいきみへ』だ。見たことのないSFの世界へ、この記事を読んで歩みだして頂きたい。

【あらすじ】

ーーー「君はまた失敗した」。

妻・亜希が浮気していると誤解し、傷心旅行に飛び出した高校教師・佐久間悟。 彼が夢で見る黒髪少女に似た子と故郷・小田原の母校で出会い、ほだされるうちに不貞を働きそうに。

しかし、正気を取り戻した悟はその子の元を後にして日常へ戻る。 恵まれた現状を大切にしようと再び決意した悟。

新学期、担任するクラスの新入生の中に見覚えのある少女の姿が……。

日常が揺らぎ始め、奇なる恋愛譚がはじまる。

 

 

【作品概要】

2017年に俺の大好きなSF作品『ダレカノセカイで漫画家デビューした三都慎司先生が贈る禁断の恋愛物語。それがこの『新しいきみへ』だ。2021919日の『ウルトラジャンプ』10月号にて連載を開始した本作、元々精緻に作り込まれたSF作品を得意としていることもあり背景などの書き込みが非常に細やかだが、それ以上に、芯の強い女性が非常に魅力的に描かれていると感じた。これは同作者の前連載作品であるアルマも感じていたが、舞台がリアルな現代ということでより際立つことになったと言える

前述した2作品『ダレカノセカイ』『アルマ』に関して言えばゴリッゴリのSFなので、正直、この先生が恋愛モノを連載するということに違和感を覚えたが、第一話を読みそれは全くの杞憂だったと理解した。むしろ今までの作品で培われたエッセンスが凝縮されてこの現代浪漫劇に詰め込まれている とすら感じた次第。というのも、どうやらただ教師が生徒相手に不貞を働くだけの安直なロマンスではなさそう……ということが1話の時点でストーリーの端々から、そして芸術的とも言える画から醸し出されているからだ。つまり、一癖ありそう。みんな大好き一癖作品……いや、正直に言おう、単純に俺がこういう練られた物語が好きなんだ。てか、ぶっちゃけ三都先生の作品が大好きなんだ

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それではお待ちかね。『新しいきみへ』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

 

逃避から始まる物語

物語は主人公である佐久間先生(教員)が妻の不倫の瞬間を目撃するところから始まる。妻の浮気現場らしき瞬間を仕事帰りに目撃してしまった佐久間先生は、逃げるひたすら逃げる。この冒頭シーンに関して、佐久間先生の行動に理解が追い付かない人もいるかもしれないが、俺はコレ結構リアルな反応だと思っちゃうんだよな

というのも、俺も学生時代に恋人に浮気されたことがあるワケで。その時は現行犯ではなく相手から浮気の告白をされて別れを切り出されたんだけど、当時の俺は悲しさとか絶望とか怒りとか色々と感情が入り混じった結果、蝦夷(北海道)に向かったな。何で蝦夷かって? いや、そこに理由は要らねぇんだよ。とにかく俺は蝦夷に行くしかなかったんだ。取り敢えず粛々と東京駅向かって、東北・北海道新幹線でその日いけるところまでの切符を買って粛々と乗り込んだ記憶がある。ちなみにその後の記憶はおぼろげだが、親友からの電話で福島あたりで我に返って東京に戻ってきたような気がする。

話が脱線したが(暴走したのは過去の俺だが)、要するに人間は処理しきれない事象に直面した時、感情の赴くまま何処かへ駆けてしまうってことだ。きっとまだ経験してない人はこれから同じような経験するよ。え、するよな? するはずだ(過去の俺を肯定したい)。

だから、佐久間先生は妻の浮気現場を目撃して逃避してしまったわけで。こうなった時の人間は自分探し状態と一緒よ。自分の中で何かしら答えが見つかるまでは家路につくことは出来ない。ルフィだってエースを失った時にジンベエのおかげで気付いたじゃん、まだ「仲間がいる」ってことにな。あれ。あの感覚に近いものを自分で見つけない限り、この旅路は終わらない

 

 

逃避行①

ということで粛々と自分探しを続ける佐久間先生。子供の頃にタイムカプセルを埋めた場所で学生時代を思い出して、彼女が居なかった10代の自分を嘲笑しているが、気づいて欲しい、今まさに黒歴史を更新している自分こそ嘲笑すべきであるということを。妻にも連絡をせずに日本全国を放浪して自分探しをするオッサンなんて、爺になってからは笑い話に出来るかもしれないが間違いなくブラックヒストリーだからな。まぁ、渦中の本人はそんなこと気付くわけないのだが。

この辺りで妻側の視点も語られ、冒頭にてラブホテルに一緒に入ったのは同僚の女性スーツ姿が遠目だと男っぽく見えるという非常に俺好みな逸材だということが読者側に明らかになる。つまり、佐久間先生の行っている逃避行は完全にお金と時間の無駄使い……いや、俺はそんなことは思わないよ。頑張れ佐久間先生、いや佐久間(親しみをこめて)。頑張れ。探せ、この世の全てを。

そしてここでみんなが気になっているであろう、上の画像の最後に唐突に登場したセーラー服の女の子にも触れておこう。佐久間先生が感傷に浸っている時に、ふと女の子の面影を感じるというシーンがここで描かれる(ちなみに幻覚だ)。あらすじで貼った冒頭1ページの通り、佐久間先生は度々この女の子が夢に出てくるというなんとも羨ましい日々を過ごしているのだが、この「夢の女の子」というのが本作においてかなりキー人物のご様子。でもこの記事で紹介するのは第一話の内容のみなので、まだ全容は明らかにならないよ。

 

 

逃避行②

「夢の女の子」の面影を感じた方を向くと、そこには誰も居らず。代わりに幻覚によく似た別の少女が現れる(これは実体)。引っ越しの準備をしているらしく、佐久間に荷物を運ぶのを手伝って欲しいと打診してくる。そんなこんなで、他にやることもないので言われるがまま謎の女の子の引っ越しを手伝うことになり、なんやかんやでこの謎の少女とベッドインする

はい、めちゃくちゃ省略しましたが、ここは実際に本作を読んでくれれば良いかなと。ベッドインってのは添い寝的なアレではなくて、歳の差的にイリーガルな情事の方な。この『新しいきみへ』が ”禁断の恋愛奇譚” と銘打っている所以(キャッチコピー回収)。旅先で美少女とそんな関係になるなんて、男なら誰もが夢見る展開であることは否めないが、精神が弱っている時にこんな甘言を言われたら「まぁ……いっか。もうどうにでもなれーい」ってなるのは何も不思議なことではない。だから世の奥様よ、旦那の心は丁寧に扱おうぜ。

ここでは(Googleのコンプラ的に)結果だけを述べる。佐久間はこの少女に不貞を働くことはなかった。世の男性からは「勿体ない」「意気地なし」「据え膳!」と罵詈雑言とジェラシー交じりのため息をシャワーの如く浴びるであろう行動だが…

自分探しの答えはここで見つかったのだ(意味深)。

 

 

選択の結果

蛇足だが、俺も未だに昔の彼女が夢に出てくるし、夢の中でも浮気されて世界の終わりみたいな気持ちになる。

 

 

日常が瓦解し始める

日常に戻った佐久間だったが、そこでまたふと夢の女の子が現れ意味深な一言を言い放ってくる。だが、そんなことは関係ない。自分にとって大事なモノを認識できた男にとって、幻覚の言葉なんて些事でしかない。今はただ、前を向いて日常を生きていくのだ。そう、これから佐久間の人生は変わっていく。自分というものを見つめ直し、妻を大事にし、人並みの幸せを手探りで掴み取る、そんな何でもない、当たり前の日常が……

彼を待っているワケではなかった

猛烈に羨ましいことに女子高の教師だった佐久間だが、今はそんなことはどうでも良い。始業の日、普段通り教壇に立ち、「さぁ、これからまた頑張るぞ!」って新入生に出席番号順に自己紹介を促したところ、現れるは自分探し中にベッドインした美少女・相生亜希。こんなことある? ってくらいに劇的な再会だけど、俺だったら失神しちゃうね。とりあえず見間違いと記憶違いではないことを脳フル回転で添削して「あのこと、誰にも言ってないよな?」「追ってきた? その意味深な笑顔なに?」「セーラー服、めちゃくちゃ似合うな…?」「何でよりによって五十音順で一番初めに来る名前やねん!」とかまで考えたくらいで意識を失う自信あるよ。というワケで、彼の日常の崩壊はここから始まるのだった。

 

 

≪無料試し読み≫

まんが王国

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俺が利用しているのはまんが王国だ。

利用できるものは何でも利用すべきというのが俺のポリシーだ。俺も結構ずっと使ってるから安全面は問題ないと思う。

 

 

【まとめ】

というワケで、今回は『新しいきみへ』の紹介でした。いやもう本当に三都慎司先生が描く漫画が好きな俺にとっては、謎が多いし女の子は可愛いしで願ったり叶ったりの作品であると言えよう。

ちなみに謎が多いと俺は書いているが、ここで紹介しているのはただの一端でしかなくて、回が進むごとに「え、そういう展開?」みたいなトンデモ展開が待っているのでワクワクしながら読んでみて欲しい。想像を超えるフィクションの新世界が待っているはず。

ではまた。

本格的なドラマを楽しめる大人に西尾維新の『新本格魔法少女りすか』をオススメしたい理由

破滅的な要素を追加したり、チート能力を持っていたり、様々な魔法少女モノが乱立する昨今、そう…世は魔法少女戦国時代。そんな中、まさに新時代を象徴する令和のマジックガールが現れた。『新本格魔法少女りすか』だ。

【あらすじ】

己の野心のため“使える手駒”を探す小学5年生・供犠創貴は、赤い髪に赤い瞳の転校生・水倉りすかが“赤き時の魔女”の異名を持つ魔法使いだと知る。二人は手を取り合って時を超え、危機また危機の大冒険を繰り広げる──!

 

 

【作品概要】

西尾維新による小説を原作とした漫画作品について本記事では取り上げようと思う。ただこの原作、『ファウスト』にて2003~2008年連載、その後連載を中断し『メフィスト』にて2020年に2号掲載、後の単行本書下ろしで完結という、なんと17年の歳月を費やした知る人ぞ知る大作小説だ。作風としては魔法少女モノ×推理小説要素という、とても西尾維新らしい怪奇譚であり英雄譚

前述しているように西尾維新ファンやライトノベル全盛期の書店員が押さえているような「知る人ぞ知る」コア作品だったが、なんと20215月に『別冊少年マガジン』にて漫画化。作画:絵本奈央(『ジョゼと虎と魚たち』のキャラ原案・コミカライズ担当)によって令和に蘇り、再び日の目を見ることとなった。miracle。で、いざ俺も読んでみたところ、見事に新本格魔法少女をやっていたので、これは書かねばいかんな…と。

10歳の少年少女が大人に立ち向かい、大人になっていくことがどういった「痛み」を伴うのかデビュー2年目でこれを書こうとした西尾維新には流石という他ない

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衝撃の序盤

物語の始まり。西尾維新作品は全部キャッチ―な始まりだが、『本格魔法少女りすか』においてはよりキャッチ―だと言える。悪い意味で

まず主人公の目の前で人身事故が起きます。しかも被害者は4人。これでもかと言わんばかりに人間を消し飛ばすのは原作者の綴る世界の特徴だが、まさに真骨頂ですな。しかもその光景を目にしながら「こういうことがあるから偶然というやつがそれほど嫌いになれないのだ」と、落ち着き払った様子で感想を述べる10歳の少年(主人公)。イイネ! 西尾維新節が炸裂してるぜ。

この凄惨な事件の後、主人公である創貴はヒロインであるりすかの元へ報告(相談)に行く。4人の関係性の薄い人物が不可思議に事故にあうという事件に関して「これは魔法が絡んでいる」と判断。事件の調査に向かうことになる というのが序盤の大まかな展開。この調査で ”りすか魔法少女であるということが明らかになるのだが、このスピード感が秀逸。展開をこれ見よがしにタメ過ぎても読者としてはダレるだけだし、作品名で ”魔法少女” と謳っているのだから、別に隠すべきではないという英断、潔くて気持ち良い。「さぁ魔法の力を駆使して犯人を追い詰めますよ~魔法で圧倒しますよ~」となるのかと …、ヒロインがバラバラになる

早い早い早い! 展開が早いッ! 情報量が多いわけではないんだけど、物事の進行が早すぎて脳ミソのメモリが一瞬処理できなくなるやつ。ものの序盤でここまでキャッチ―な要素を詰め込んでくれるあたり本当に流石かと。

 

 

本格たる所以

そして次の話で復活する

で、ですよね~ 流石にヒロイン兼主人公を殺して、ずっとそのままは無いですよね! 今どき流行りの ”なろう系” で、「実は主人公はこっちの冴えない男でした~みたいな展開もテンプレ化しつつあるけど、タイトルで謳ってるもんな、『新本格魔法少女りすか』って。

てことで復活しました。しかも大人の姿で。復活の理由を簡潔に言うと、りすかが魔法少女として有している魔法の一つに 一定以上の血液が流れ、本体が死の危機に瀕した際、自動的に17年(6200日)分の時間を一瞬で省略する というチート魔法があるからだ。つまりどれだけ血を流したとしても、永劫回帰、何度でも死ねるということ

更に言えば、子供の頃のりすか(11歳)は 時間を前に進める” ことしかできないが、大人のりすか(27歳)は自分自身の肉体の時を止めることも可能だったり、もはや何の魔法で攻撃してるのかさえ分からない位にご立派なウィッチ。なんということでしょう、この作品だけで少女と蒸れ熟れ成人女性が楽しめるという一挙両得具合、性犯罪者の独房に常備しよう。

そしてタイトル回収だ。“本格” と謳っている通り、この作品において魔法は夢見る少女が起こす奇跡ではない。当然のように残虐で残酷で容赦なく人体を肉塊に変えるツールである。この辺り、恋に恋する もとい 魔法に夢見る そんじょそこらの魔法少女とは一線を画しており、本格的に魔法を用いる少女であると言えよう。

 

 

常軌皆無の魔法使い

ということで、チート能力を有していることが分かったりすか” だけど、チート能力を有しているからと言って無双することにはならないのが西尾維新作品。相対する敵も基本的に「あ…コイツ駄目だ。話通じない奴だ」感が溢れており、大体がチート級に強い(魔法とは通常こういう扱いなのかもしれないが)。この見た目で話通じないオーラを溢れさせるのは作画を担当している絵本奈央氏の功績と言って良いだろう。

無敵の能力を生かすも殺すも使い手次第ということが暗に描かれる様子はH×H』の念能力バトルを想起させるが、今思うと『H×H』の登場人物達こそ全員チートだもんな。力というものは結局は誰がどう使うかなんだよな。「デニムでも穿いてりゃ味が出る」ってAwichも歌ってたし。例えば先天的に持った力がどれだけ弱い能力だったとしても、自分自身としっかり向き合ってその人なりの味を引き出していくことがパーソナルな個としての魅力=強さになると俺は理解しているよ。その辺り西尾維新はよく分かっていると思う。

というわけで、チート能力を持ちながらもほぼ毎回死に続けるりすか彼女は決して強くなく、むしろ普通の少女以上に弱く深く傷ついていく。このあたりも「本格」と謳う所以と言えるだろう。表面上の作風は所謂 ”魔法少女” モノだが、その実、SF・ファンタジー作品を読んでいるというより水曜10時とかに地上波で放送している推理ドラマを観ている時の心境に近い。そう、これは現代版大人向け正統派魔法少女奮闘記なんだ。大人こそ読んで欲しい名作かと。

 

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漫画を読むときに試し読みをすることは大事だと俺は思っていて。自分に合っているかを手っ取り早く確認するには、まず読むことだ。何よりもまず行動っていうし、ここで『新本格魔法少女りすか』の世界を覗いてみては如何だろうか。利用できるものは何でも利用すべきというのが俺のポリシーだ。俺も結構ずっと使ってるから安全面は問題ないハズ。

 

 

【まとめ】

以上、『新本格魔法少女りすか』の紹介&感想記事でした。

大人が読める魔法少女作品って意外と少ないような気がしていて、例えば直近で最も市民権を得ているのは『魔法少女まどか☆マギカ』だと思うんだ? でも、普通の大人は観ない(異論を持つクソにわか共もいるだろうが、普通の大人は観ない)。

では、この普通の大人達に向けて漫画・アニメの認知度を高めるために何が必要かというと、リアルな要素の追加である。思春期の少年少女が真正面から悩みに向き合う姿だ。『キッズウォー』も『3B組金八先生』も子供がリアルな悩みに足掻き苦しんで生きているからこそお茶の間でウケた。この要素の比重が大きくなればなるほど普段アニメを観ない層も取っつきやすくなるということ。そういう意味で、本作は大人も読める本格的な魔法少女作品であると言える

こういう大人でも読めて面白い作品ってのがドンドン世に認められていくことこそが、二次元分野の更なる社会的価値向上に繋がると俺は思います。『新本格魔法少女りすか』良かったら読んでみてね。

ではまた。

『つれないほど青くてあざといくらいに赤い』がエモ怖い

日常の中で気になることがあった時、スマホでポチポチっと検索すれば何かしらの答えは出てくる。こんな便利な時代だからこそ我々が失いかけている「探求心」、この欲求こそが人間を未知へと突き動かす原動力ということを思い出させてくれる作品、それが『つれないほど青くてあざといくらいに赤い』だ。

【あらすじ】

覗いてはいけない、だから、覗きたい。この先輩は…女性? 男性? 中性? 魔性?? 好奇心という不治の病を患う転校生が出会ったのは、美しく、可愛らしく、格好よく、恐ろしい、謎の存在(ヒト)だった。カリギュラ効果的深淵ラブ・ストーリー。

 

 

【作品概要】

2021年8月9日から『となりのヤングジャンプ』にて連載を開始した『つれないほど青くてあざといくらいに赤い』

作者はtomomi氏、もともとは趣味でTwitterやPixivで短編漫画を投稿していたが、編集者にメールで声をかけられたことをきっかけに漫画化デビューという令和っぽい経歴を持つ。本作の他に『八月九日 僕は君に喰われる』という異形系オカルトラブストーリーを『WEBコミックガンマプラス』にて連載中。

圧倒的な画力と、心の底からホラーを愛しているであろう作風から、俺の中では気になる絵師筆頭ではあったが、この『つれないほど青くてあざといくらいに赤い』を読んだ結果、2022年 気になる漫画家筆頭およびマジで面白い漫画筆頭にランクアップしたことをここに発表いたします。fabulous。

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好奇と恋のスクランブル

第一話の冒頭。主人公の”アラタ”が転校生であること・如何なる人物なのか が描かれている。この一連のシーンを見ただけでアラタが気になるものが放っておけない「私、気になります!」的な千反田体質だと5秒で理解できる。この適格な表現力とスピード感も素晴らしい。そして誰もいない教室、彼は今まで出会ったことのない”未知”に出会う。

それが ”速水ミハヤ”。さぁヒロインの登場だ。初手から脱衣姿というエロゲー的登場をかましているワケだが、この作品は安易なハーレム宜しく ときめき はメモリアルしてこない。むしろ ざわめき をメモリーしてくる。この速水ミハヤという未知の存在こそがこの物語の根幹を担っており、これからアラタの日常を崩壊させることになる。

と、ここまで書いていて再三”未知”という単語を使っていることに、わざとらしさ を感じている人もいるかもしれないので言い訳をさせて欲しいが、俺は決して未読者を煽るために「未」と「知」を繋げて言葉を綴っているワケではない。最新話まで読んだ俺にとっても速水ミハヤという存在は謎なんだ。むしろ読んでいくことで謎が深まっている印象すらある。だから正直に”未知”と表現している。そして、これこそがこの作品のである。

というわけで、いきなり出会った謎の存在・速水ミハヤに対してアラタは好奇心を抱くことになるのだが、ここからラブコメは 始 ま ら な い。いや、正確に言うとラブは最初から最後まで確かに存在しているのだが、このアラタが感じている感情が何なのかすら未知なんだ。俺がいったい何を言っているのかよく分からなくなってきた頃かと思うがこれはこのブログでの通常運転であるし、それこそが未知という感情であると敢えて言おう(自分の語彙力の無さは棚上げ)。ただ、この作品を読んでいる同士はきっと共感してくれるハズだ。「この気持ちは、果たして正しい感情なのだろうか…?」と雑然とした疑問が常に頭の中を駆け巡りながら、主人公アラタと一緒に緩やかに日常が犯されていく。緩やかに、速水ミハヤに夢中になっていく。それがこの漫画なんだ。

 

 

怪しく奇しい魔性ヒロイン​

というワケでイントロは終了、確信に触れていこう。ネタバレというよりも全部1話で(明らかでないことが)明らかになるので、これに触れなくては『つれないほど青くてあざといくらいに赤い』は語れない(というか公式キャッチコピーでも触れられている)。上の画像を見て貰えば分かる通り、速水ミハヤはとんでもなく可愛い。綺麗。美しい。見ただけで分かるよな。俺も一瞬で眼がハートになったよ。だけど、女性であるとは名言されていないんだ

女性であるとは名言されていない。でも、男性であるとも明言されていないし、もちろん両性であるとも限らない。そしてどうやら学校の七不思議の一つとして「速水先輩について知ってはいけない」という扱いさえ受けている。時には女生徒として、特には男生徒として学校で日常を過ごしているその様子(と、周囲の反応)にアラタの病的な好奇心が反応したということなんだ。まぁ、アラタに限った話でなく、こんな奇特な存在が同じ学校に存在したら誰しもが興味を持つと思うが…。俺はビジュアルだけで好きだが

 

 

あざといくらい不可解

この作品の非常にgoodな点は、正体不明の先輩への恋路 で終わらないところだ

本作未読の状態でこの記事をここまで読んでくれた人はきっとこの作品のジャンルを、昨今流行っている「病み系恋愛モノ」だと錯覚していたと思うぷぷ、完全に俺のミスリードにハマってますな。違うんだ。男か女かわからない先輩に翻弄されて掌で転がされるだけ(それも最高だなぁ…)のストーリーだったとしたら俺はここで取り上げない。これは深淵・ラブストーリーなんだ

常に日常の隣に佇んでいる”非日常”。正体不明なそれらが話の本筋にスパイスを投入してくれる。むしろ予告無くすごい勢いで投入されるので、その回は脳が痺れる(下北沢のマジックスパイスでいうと極楽/涅槃レベル)。

この怪異の取り入れられ方が非常~に上手いんだ。例えるなら『ARIA』(『AQUA』)のケットシー登場回というか…放課後誰もいないはずの教室に入ったらいきなり領域展開されてたというか…、日常から知らない場所に一歩迷い込んだら異世界なんだということを思い出させてくれる。透明感のあるジュブナイルホラーである

 

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漫画を読むときに試し読みをすることは大事だと俺は思っていて。自分に合っているかを手っ取り早く確認するには、まず読むことだ。何よりもまず行動っていうし、ここで『つれないほど青くてあざといくらいに赤い』の世界を覗いてみては如何だろうか。利用できるものは何でも利用すべきというのが俺のポリシーだ。俺も結構ずっと使ってるから安全面は問題ないハズ。

 

 

【まとめ】

というわけで、『つれないほど青くてあざといくらいに赤い』の紹介記事でした。

いや、これは本当に面白いよ。2022年も漫画をたくさん読んでいる俺だけど、これは久しぶりにビビッときたね。最近はホラー系作品が市民権を得てきているし、この流れも後押ししてアニメ化して騒がれることになるのも近いと見た。今後、どういう展開になっていくのか全くの未知だが、それすらもこの作品の主題に沿った魅力であるといえる。

そういえば最近ホラー映画レビューをしていないけど、このブログでお勧めしたい記事が溜まってきているので近いうちに更新しようと思います(忘れないぞ!)。

ではまた。

北米発のアニメ『RWBY』はもっと人に知られて良いと思うんだ

RWBY』というアニメはご存じだろうか。と言っても、知らなくても無理はない。地上波で放送しているアニメではないし、そもそも日本で制作している作品ではないからだ。だが俺は声を大にして言いたい。これこそが隠れた名作だ。

【あらすじ】

塵から生まれた存在である人類は、その誕生から間もなくしてグリムという存在の脅威に脅かされていた。彼らは人類とその創造物を破壊し、それによって人類は滅亡の危機へと追いやられる。しかし、人類は元来持っているその強さと賢さによってダストという力を発見する。ダストによってグリムを退けることに成功した人類は、ついに訪れた平和な時間を謳歌していた。 15歳の少女ルビー・ローズ (Ruby Rose) はグリムを退治する存在であるハンターに憧れ、ハンター養成所であるビーコン・アカデミーへ入学する。そこでチームRWBY(ルビー)のリーダーとなった彼女に様々な苦難が襲い掛かるが、そんな苦難を仲間と乗り越え、ともに徐々に成長していく。Wikipediaより引用

 

 

【作品概要】

2013年にアメリカの制作会社が発表した『RWBY』。2014年には国際WEBアカデミー賞の最優秀アニメーションシリーズ賞を受賞し、当時ニコニコ動画で公開(というか転載)された時はその高クオリティな映像美と日本人好みの超絶戦闘アクションで多くのネットフリークを興奮させたグリム童話の『赤ずきん』モチーフの主人公(Ruby)、白雪姫モチーフの相棒(Weiss)など基本設定も良い塩梅でエモく、『ブラック★ロックシューター』『天元突破グレンラガン』をはじめ日本のアニメに色濃く影響を受けて作ったと監督が話している通り、日本アニメ文化に造詣が深いクソナードほど良い意味で深みにハマりやすい物語構成となっている。

何を隠そう、俺も当時はニコニコでトレーラーが公開された時に「すげぇアニメが出てきたな……」と感嘆した一人だ(たぶん計200回は再生した)。だがそれ以降、地上波でアニメ本編が放送されているわけではないのでしっかりとストーリーを確認することはなく、時折YouTubeで公開されている戦闘シーン集やMADを観るくらいだった。

けど、つい最近AmazonDVDがレンタルできることを知って今更ながら本編をチェックしたワケですよ……いや、もう、死ぬほど面白くて驚いた。戦闘シーンがすごいのは知ってたけど、「しょせん日本人の真似して外人が作ったテンプレストーリーなんだろ~」と思っていた俺の固定観念を軽々払拭し、キャラ同士の絶妙にハイセンスな掛け合いと要所での爆発的な盛り上がりによって俺の心は一気に虜にされ、Volume1~3までをイッキ観。「めちゃくちゃ面白れぇじゃねぇか……」と半ば放心状態の中、天井を見上げて呟いた

アメリカ制作のアニメであり、いわゆる萌え絵のような日本の王道作画ではない、ある種特殊な位置付けのアニメではあるが「これは間違いなくもっと日本で知られた方が良いアニメだ」と確信したため今こうして記事を書いている次第。この作品のクオリティがここまで高いということを認識していなかった俺を殴りたい

 

 

息もつかせぬ王道ファンタジー

さて、ここからは簡単に『RWBY』のストーリーを紹介しよう。と言ってもこの記事を書いている時点で俺はVOLUME5まで視聴しているので、中盤位まで把握していることになるんだが……導入編ということで、『THE BEGINNING』と公式でサブタイトルが付けられているVOLUME1~3までの内容をエクストリームに語りたい

 

≪VOLUME1≫

前述の【あらすじ】にも載せた通り、ハンター養成学校である[ビーコンアカデミー]に飛び級入学することになるRuby。序盤はまずこの入学後の学園生活を軸にして進んでいく。入学後、RubyはWeiss・Blake・姉であるYangとフォーマンセルのチームを組むことになるんだけど(基本的に新入生は全員がチームに所属することになる)、このチーム結成の際の実技試験が本当にアツい

何がアツいか。教師に勝手に組まされた少年少女がいきなりグリムという化物と戦いながらミッションをこなさなければいけない、いわゆる超危険な新入生レクリエーションとでも認識してくれれば良いだろう。例えるなら大学入学してすぐに催されるあの吐き気を催すコミュ障狩りだ。将来が明るいコミュ力お化け(陽キャ)でない限り、出会って直ぐの他人と協力作業なんて出来るワケないというのが俺の超個人的な持論だ。例に漏れず、RubyはWeissと喧嘩をしてしまう。でも物語というのは悲しいくらいに劇的である訳で、衝突しながらも協力して「チームとして」この実技試験を乗り越え成長していく彼女たちの姿は必見。そして試験最後に全員が協力して敵を倒すバトルアクション(と、バトルBGM)は末永く語られるだろう、つまり超必見だ

試験後、無事にチーム[RWBY]としてまとまったRuby・Weiss・Blake・Yangだったが、また新たな問題が勃発。どんなチームにも輪を乱す愚者はいるものだが……種族問題は根が深すぎるぜ…ということでまたまた喧嘩します。いいね、若者は喧嘩してナンボだからな。互いの身の上が相容れない時の喧嘩ほど、冷静になって相手の気持ちを察するのが大事というのも俺の持論なのだが、時には真正面から自分の意見をぶつけ合うのも大事だ。その積み重ねの結果が本当の友達だからな。というわけで、VOLUME1ラストでは物語の本筋が少しだけ動きます。と同時に、物語の世界観とその中での主人公たちの立ち位置もなんとなく把握できてくる。ここまで視聴した人は気づけると思う、「あれ? この作品……アクションシーンだけが見所だと思ってたけど、案外内容深くない?」ということに。コングラチュレーション。

 

≪VOLUME2≫

VOLUME1ラストから引き続き、物語の本筋を進めつつ、和気藹々とした学園生活の様子が見れるVOLUME2。全エピソードを観終わった後だと、起承転結の「承」にあたっていたというのが素直な感想だ。このVOLUME2で物語の核心的な部分が大きく動き出す

まず、明確に敵勢力が表に出てくるというのが一番重要な展開と言えるだろう。平和な学生生活を送るRuby達の裏で蠢く闇。絶望はいつも幸せと隣り合わせだからな……順調と思っている時ほど落とし穴が足元に転がってるもんよ。だがダンスパーティの回は登場人物たちが良い感じで平和な青春を謳歌している貴重な話なので、是非とも見て欲しい(束の間の青春…)。

そして動き出すメインシナリオ。プロハンター同伴の任務につくチームRWBY。ここでWeiss・Blake・Yangは「なぜハンターを目指すのか」という問いをプロから突き付けられるが、自分の中で明確な答えを見つけることが出来なく、落ち込んでしまう(Rubyは聞かれない)。地味にこの若者葛藤パートが良いんだよね。進もうとしている道に対して明確な答えがないまま進んだ時、この認識の差は、持っている者と比べて致命的な差となる(もちろん結果にも大きく影響してくる)。思い返して頂きたい、会社やアルバイト先で、ただ流されるがまま仕事をこなす新入よりも、自分でやりたいことが言語化できている新人の方が仕事のクオリティが遥かに高いと感じたことは無いだろうか。また、自分自身が仕事に対して熱を持っていないことに客観的に気付かされたことは無いだろうか。それ。といっても、今を精一杯生きることしかできないのが人間なので、そんなたいそうな考えを持って行動できている人の方が少ないのが現実。問題は気づいた時の危機意識と柔軟な考え方だと思います(何様)。

というわけで『RWBY』において貴重な青春パートが観れるVOLUME2のざっくり紹介でした。VOLUME3からは一気にシリアスになるというか、鬱展開というか、オブラートに包んでも絶望要素が大きいので……。学生たちが日常を楽しみ・悩み・成長していくバラエティに富んだ内容となっている。人によってはこのVOLUME2が一番好きかもしれない

 

≪VOLUME3≫

VOLUME3では学校対抗のバトルイベントが開催される。もちろんチームRWBYも出場することになるのだが……中盤でYangの衝撃的な一撃からこの物語における絶望が始まる。一応、この衝撃の中盤まではWeissの姉が出て着たり、Rubyのおじさんが登場したりと見所はたくさんあるんだが(物語の核心的な設定も明らかになる)、そんなことどうでも良いくらいに怒涛の絶望展開なので、もはやよく覚えていない

ここからはもう急転直下だ。Rubyの友達としてこれまで何度も視聴者を癒してくれた人物が敵の策略によって上半身と下半身に分かれたり、人格的に一番優れていたであろう優秀な人物(裏ヒロインといっても過言ではない)が塵となって消えたり、そもそも学校(というか、国?)が崩壊したり、「おいおい、ここまで一気に今までの学園コメディをぶっ壊すか……?」と言わざるを得ない急展開に脳ミソが思考不可能に陥る。でも、分かって欲しいのは、『スクールランブル』みたいな所謂強引な鬱展開ではないんだということ。このVOLUME3こそが『RWBY』の分岐点であり起承転結の「転」、そして一つの「結」なんだってことを理解して欲しい。そもそも、学園ラブコメをやるだけの話だったら俺だってこうやって記事を書くことは無い。「世の中の絶望に対して立ち向かう少年少女」これこそが『RWBY』の描きたいことなのではないだろうかということに俺はようやく気付けたんだ。

てな感じで、すごく鬱展開だよってことばっかり強調してしまったけど。実際このVOLUME3が『RWBY』の中で一番評価が高いし、俺としても一番面白いと感じた。『THE BEGINNING』とは言い得て妙で、ここでキャッキャウフフの学園モノは終了。今までは完全に序章でしたぁ~、ここから血で血を洗う真の物語が始まりますよぉ~ということなんだよ! いや……なんていうか、俺の語彙力が足らな過ぎて正しく伝えられているか分からないけど……とにかく『RWBY』はここからスタートする。VOLUME4・VOLUME5と進むにつれてこの物語の本筋が進行していき、ドンドン面白くなっているので、まだ視聴してない人はぜひとも観て欲しい。

ちなみに、俺としては日本語翻訳版がオススメだ。スピード感あふれるアクションを堪能するためには字幕は勿体ない。それになんてったって声優陣がめっちゃ豪華だからな

漫画版『RWBY』

日米同時連載として満を持しての本編公式コミカライズが2015年『ウルトラジャンプ』にて開始された。作者は木並文太さん。これが初作品なわけはないと思うんだけど、個人的に絵がすごく好き(『DOGS / BULLETS & CARNAGE』や、supercellにイラスト提供していることでも知られる三輪士郎さんのアンソロジー版も存在する)。

アニメ版とはちょっと違った側面を描いてくれているので、こちらはこちらでアツい。『ジャンプ+』でも読むことは出来るし、単行本で言えば3冊くらいなので、アニメ視聴の前にどんな感じか把握するには持って来いだ。試しにどうぞ

 

≪無料試し読み≫

まんが王国

ちなみに、全部読むほどじゃないって人の為に『RWBY』を無料試し読みできるサイトを紹介しておこう。

俺がよく利用しているのはまんが王国だ。

漫画を読むときに試し読みをすることは大事だと俺は思っていて。自分に合っているかを手っ取り早く確認するには、まず読むことだ。何よりもまず行動っていうし、ここで『RWBY』の世界を覗いてみては如何だろうか。利用できるものは何でも利用すべきというのが俺のポリシーだ。俺も結構ずっと使ってるから安全面は問題ないハズ。

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【まとめ】

というわけで久しぶりの更新は『RWBY』について語りました。

正直本作に関しては「存在は知っているけど詳しくは知らない」という人が殆どだと思う。もしくは存在すら知らないか。だがクオリティは俺が保証するので気が向いたら観て欲しい。理不尽な世の中で、御伽噺を夢見るくらいは誰もが持つ権利だと思います

ではまた。

寝れないときは『よふかしのうた』読んで街に繰り出そう

寝つきが悪い時は漫画を読むに限る。気が付けば夢の世界へ行ける安心安全で合法的な行動だ。だが、ここで注意して欲しいのは読んでいる作品の内容が夢に反映されることがあるということ。せっかく見る夢なら内容は精査したい。だから、『よふかしのうた』を読もう。

【あらすじ】

不登校の中学2年生夜守コウは、ある日、初めて誰にも言わずに、夜一人で外に出る。昼間とは違う世界に心地よさを感じる中、コウは吸血鬼である七草ナズナと出会う。コウは吸血鬼になりたいと頼むが、それには吸血鬼に恋をする必要があった。こうして、コウはナズナに恋するために、毎日夜ふかしをするのであった。Wikipediaより引用

 

【作品概要】

『だがしかし』のコトヤマ先生が描く夜の純愛奇譚2019年から『週刊少年サンデー』にて連載をスタートし、確固たる人気を維持しながら今もなお連載中の人気漫画といえるだろう。コトヤマ先生と言えば、前述している通り『だがしかし』で一大ブームを巻き起こしたことで知られているが、この『よふかしのうた』も負けず劣らず面白いことは俺が保証しよう。全作ファンすらも虜にする非常にオッティモな作品である。

『よふかしのうた』という作品名はCreepy Nutsの同名曲から取られており、コミックス1巻発売時に公式コラボPVが公開された。どうもコトヤマ先生がCreepy Nutsのファンらしい。本筋から逸れるがCreepy Nutsに関してはラスボスR-指定強すぎるし(※般若とのラストバトルは必見)、DJ松永もそこはかとなく童貞くさくて愛おしいから要チェキ。

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それではお待ちかね。『よふかしのうた』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

 

夜を知ることは大人になる事

あることがきっかけで夜に寝つきが悪くなった中学2年生・夜守コウが夜に家を抜け出す瞬間から物語はスタートする。前作であれだけ昼間の世界をピースフルに描いてくれていただけに、本作のトーンの濃さにドキドキする俺がいたが、それ以上にこの物語には親近感を感じた。というのも、俺も中学2年生の時に実家のマンションを抜け出して友達と一晩中自転車で走り回ったり、無駄に男だけでパジャマパーティーしたりした経験があるからだろう。皆、少なからず同じような過去があるのではないだろうか。そういう人はきっと1話でハマる

閑話休題。本編1話のストーリーを簡潔に語らせてくれ。家を抜け出した中学生・コウ君は一人で街を散策する。昼間とは違うダーティな雰囲気の街に心躍りつつ、軽い罪悪感を楽しみながら夜の冒険をしていると、一人の少女・七草ナズナに出会う。話をしていると彼女に不思議な魅力を感じホイホイ後をついて家に行くことになるコウ君。[添い寝屋]という一瞬えっち過ぎて耳を疑うような仕事で生計を立てているという彼女の身の上を聞くや否や「じゃ、寝よっか」という蠱惑的な発言。意味不明な急展開に戸惑いつつも横になると、何故か妙に安心する。夜に眠れないことに悩んでいたコウ君は今までにないくらいに落ち着いて頭がボンヤリしてきたのだった……ガブリ。そこで眠りに落ちる間もなく、隣にいた娘が首筋に嚙みついてきた、というのが第1話の概要。

いや〜、良いね、オッティモだね。まず夜の街で美人&不思議なお姉さんに出会うという発想が良い。全中学生男子の夢である。この日をきっかけに”夜の世界”に魅了され、毎日のように家を抜け出てはナズナと一緒に”夜遊び”することになるコウ君だけど、この物語にはもう一つ肝となる設定が存在する。それは、吸血鬼に恋した状態で血を吸われると、吸われた人間が眷属(吸血鬼)になる、というブっ飛びエモエモ設定だ。この設定が非常にグッド。これ失くして本作は成り立たない。かくして、日常に飽き飽きしている男子中学生が、吸血鬼になるために、吸血鬼に恋するまでの夜の物語が展開されていくワケだ。どうだろう、はっきり言って俺はこの冒頭を読んだだけでエモすぎて動悸が止まらなかった。『だがしかし』を超えることは不可能だとタカをくくっていたが……とんでもない、全く新しい世界の扉を開けてくれたといっても過言ではないだろう。あぁ、単純に俺の文章が分かりづら過ぎて読んでても内容が正確に伝わってない可能性もあるので、是非とも1巻を読んで欲しい。というか読め

 

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ここで『よふかしのうた』を無料試し読みできるサイトを紹介しておこう。俺がよく利用しているのはまんが王国だ。

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甘酸っぱい夜のジュブナイル

話が進むにつれて他の吸血鬼たちも出てくるが、一人一人のストーリーが濃いめに描かれていて、結果みんな好きになる。吸血鬼といえども、悩みはあるし、暗い過去も色々垣間見える。その闇に囚われずに楽しそうに生きている姿にこそ学ぶトコロがあると俺は思うんだちなみに俺の最推しはカブラさん、え、だって、エロいじゃん)。

あと単純に少年少女の成長していく姿が読んでいてとても悶える。中学生、初めての恋愛(を、しようとしている)ということもあるが、”夜”という大人な時間に行われるピュアロマンスが良い感じで味の不均一さを生んでいると俺は推測する。「卵かけご飯だって醤油は混ぜすぎない方が旨いんだよ! そのコントラストに食指が動くってもんですよ! こちとら少女漫画読み漁ってるからな、ちょっとやそっとじゃキュンキュンしないぞ!」 という俺の偏った胸キュンポイントを的確に撃ち抜いた秀作であることをここに宣言します

もちろん、コトヤマ先生の真骨頂である独特の間を感じるギャグも盛り沢山なので、シリアス苦手な人でも普通に笑いながら読める。ぜひ

 

 

【まとめ】

というわけで、遅ればせながら『よふかしのうた』の全力紹介でした。最近、眠れない夜は一晩中漫画を読んでいるような俺だけど、この作品に学生時代出会えていたら、きっともう少し健康的な夜遊びを経験することが出来たのかもしれない。

まぁ、吸血鬼じゃなく人間に襲われかねない物騒な世の中なので危ない場所へは行かないように気を付けよう。危険と隣り合わせの夜の街に繰り出すのは夢の中くらいがちょうど良いかと

ではまた。

『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』こそ浅野いにおの最高傑作

ついつい言いたくなる『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』という作品名。でも、言うだけじゃなく絶対読んでほしい。これこそが浅野いにおの最高傑作だから。

【あらすじ】

3年前の8月31日、突如東京都に巨大な空飛ぶ円盤、通称“母艦”が襲来。そこから出撃した“侵略者”の攻撃によって多くの死者が出るが、アメリカ軍の攻撃によって母艦は渋谷区の上空で停止。母艦から出撃する侵略者の宇宙船も逐次迎撃された。 上空には母艦が浮き、時折自衛隊と侵略者との戦闘が行われることが日常となった東京で、小山門出は中川凰蘭ら親友たちと共に青春を謳歌していた。人類が終了する日が間近に迫っているとは夢にも思わずに―Wikipediaより引用

 

【作品概要】

浅野いにお大先生が『ビッグコミックスピリッツ』で2014年から連載している本作。2021年、第66回小学館漫画賞一般向け部門を受賞しており、ストーリー・画力ともに非常にクオリティが高く仕上がった秀作である。

あらすじに記載した通り、宇宙人襲来モノのSF作品としての面白さを詰め込んだ作品であることは言うまでもない。だがそこは浅野いにお、しっかりと読者が共感できる”らしさ”も詰め込んできているのがお見事(詳しくは後述)。

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ジャンル:浅野いにお

浅野いにお先生の作品と言えば『ソラニン』『おやすみプンプン』をはじめ、漫画界に名を残す名作が多い。ただ、何故か昔から「サブカル愛してます! 将来はバンドマンと同棲してゆる〜い幸せをダラ〜ッと過ごしたいです!」っていう、頭ん中にボウフラ沸いてる没個性ファッキンビッチが群がりやすい(俺主観)。

だが、群がっている自称サブカル女子達が内容をしっかりと咀嚼しているかと言えば、俺はそんなことはないと思う。なぜなら、“浅野いにお”作品とは20数年そこそこ生きたくらいの小娘に理解できるような薄い内容ではないからだ。

というのも、まず全ての作品は“日常”を中心に展開していく。そこにご都合主義的なヒーローは介入して来ず、不安・葛藤がリアルに描かれる。うん、まぁ、これが全てなんだけど、浅野いにおの素晴らしいところは、言葉だけでなく漫画というツールを限界までつかって登場人物の心情を表現している点だ

細部まで丁寧に描き込まれた背景には「物語に関係ないのでは?」と思ってしまうようなガラクタや、遠くの空の様子など、ある種過剰なまでの描き込みが見て取れる。が、この一見無駄とも思える書き込みこそが非常に重要なんだということに、雰囲気だけで何とな〜く読んでる奴は気付けない。例えば、サラっと書いてある部屋の内装。物語上ではただ登場人物が電話をしているだけの日常のひとコマだとしても、電話をしている後ろの背景に、その登場人物のパーソナルな情報が詰まっている。時には自由帳にキャラの名前が書いてあって、それを見つけて初めてそのキャラの本名を知ったり、置いてある楽器に既視感を感じるステッカーが貼ってあり、本編中では語られないような密かな趣味を想像する、等々。本編に直接関係が無さそうなことを美麗イラストで背景にちりばめているからこそ、そこに気付いた人は物語により深く潜り込めるし(実は案外こうやって気付いたことが物語の核心に迫っていたりもする)、日常の中で苦悩している登場人物たちに共感をするのだ。俺はこのことに気付いた時に思ったね。「そうか、この人の作品のジャンルは[浅野いにお]なんだ。」と。そして、この『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』こそが、今までの作品の中でも飛びぬけて共感するポイントが多い。俺はそう思うんだ。

 

 

変わらない日常の不気味さ

「宇宙人がいきなり襲ってきて学校休みにならねぇかな〜」誰しもが一度は思い至ったであろうこの突拍子もない煩悩。これがリアルで起こったらこんな感じになりますよー、と解答してくれたのが本作の冒頭。

東京上空に現れる侵略者の超大型宇宙船。最初こそは驚天動地で波立つ人類だったが、滞空し続けるだけの人外に慣れてくる日本人、そして流れ続ける“日常”。これを読んだ時に俺は思ったね「あぁ、確かに日本人は慣れそうだな」と。緊急事態宣言が出されようと、外出自粛になろうと、不治のウイルスが蔓延しようと、「それはそれ、日常は日常」とでも言うように平常運転し続ける日本社会。きっともうとっくに狂ってたんだよと感じる日々を過ごす今日この頃ですが、行き着く先はこの『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』のような終末なんじゃないかとすら思えてくるね。事実は小説よりも奇なり的な結末を迎えないことを祈るばかりである

さて、雑談はここまでにして少し内容に触れよう。物語のキーマンは数人いるが、基本的には門出(ショートカット)・おんたん(ツインテ)の2人の女子高生を主軸で話が展開していく。何故この2人がこの異常な世界で取り上げられるのか という点は、話の構成上非常に重要なポイントなので、ここでは詳しく書かないが、宇宙船が空に浮遊し続ける東京において、2人の日常は流れ続ける。例え非常事態だとしても、日常が不変である以上は学校に行かなければならないし、受験勉強もしなければならない。ということは、とうぜん色恋沙汰も起こるし、家族との軋轢も生まれる。この日常パートにおいては、まさに「浅野いにお節」が炸裂しているので、浅野ファンを自称する没個性ファッキンビッチも今まで通り楽しめることだろう(言いたいだけ)。

実はこの日常の風景は非常に重要で、後半になるにつれて増える非日常パートと比較した時に綺麗なコントラストになっている。また日常が流れ続けているという事実だけに目が行きがちだが、「日常が流れ続けることを望んだ者」がいるかもしれないということを忘れてはいけない。SFという要素を見事に料理して少年少女の成長を描いている。それが『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』。浅野いにおはSF要素が強いほど面白くなると思ってたけど、ここまで面白い話が出来上がるとは思ってなかった。最高です(正直今まで舐めてましたゴメンナサイ)。

 

 

爆発する感情スターマイン

もちろん、例に漏れず登場人物たちの感情の動きも超HOT。思春期の人間が成長する瞬間というのは花火のような綺麗な輝きを放っているが、この作者に関しては前述した通り感情表現が上手すぎて滅茶苦茶エモい(京アニの背景の捉え方に似ている気がする)。

しかも物語中盤以降はサスペンス的な要素も入ってくるので、普段小説を読んでて漫画は読まないんだって人が読んでも楽しめると思う。

 

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【まとめ】

というワケで、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の布教記事でした。ここまで浅野いにおの作風を活かす題材は無いと確信しているし、単純に女の子が可愛いから読んでいて楽しい。まさに最高傑作かと。

あ、ちなみに、記事の中で特定のファッキンビッチを批判するような表現を書いたけど。俺、『ソラニン』大好きだから

ではまた。

現状間違いなく『オッドタクシー』が2021年の覇権アニメ

『オッドタクシー』というアニメをご存じだろうか。伊坂幸太郎も顔負けの群像劇エンタメサスペンス。この作品、必見。

【あらすじ】

個人タクシー運転手・小戸川は、身寄りがなく他人とも関わりたがらず、少し偏屈で無口な変わり者。自他ともに認める天涯孤独の身である小戸川は平凡な生活を送るため、彼の運ぶ客や数少ない友人との会話に応じることでコミュニケーションと自我を保っていた。何気ない人々の会話が繰り広げられる中で、やがて失踪中の一人の少女が関わった事件に繋がっていく。Wikipediaより引用

 

【作品概要】

アニメオリジナルということで原作が存在しない本作。脚本は密かなファンが多い『セトウツミ』の此元和津也先生。ということは、登場人物の掛け合いが面白いことは想像に難くない(つまり、面白い!)。あと個人的に「良い…ッ」って思ったのは音楽のクリエイティブ、(スカートと)PUNPEEOP歌ってる時点でワクワクしてしまうのは俺だけではないと信じたい

また、声優も意外と豪華。今をトキメク花江夏樹さんが主演を務めるほか、芸人ミキの昴生・亜生も鍵となるキャラを演じている(余談だが、ミキの亜生に関しては映画『ライオン・キング』にて驚異的に魂のこもった「ハクナ・マタタ」を披露してくれた才能の持ち主。きっと今後声の仕事が増えるであろう有望株である)。花江夏樹さんの低温ボイスは新鮮だし、声優陣が動物姿の登場人物を巧みに演じ、物語を盛り上げてくれたことも人気の一端と言えるだろう。

ネット上では、20214~7月放送の春アニメにおいて『オッドタクシー』こそが覇権だったという人も少なくない。俺の耳にもこの下馬評は届いていたんだけど、「それだけ良い作品なら一気に観たいな……」ということで完結するまで一切視聴していなかった。だが、後悔したね。確かに同時期にやっていたアニメの中では一番といっても過言ではない上質な作品だった。リアルタイムで観てた人が羨ましいと正直に思った次第。そのくらい面白い。ちなみに俺は一晩で13話イッキ観でした

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現代の闇を風刺する群像劇

主人公である小戸川(画像中央)が可愛らしいセイウチの姿をしており、観始めた当初は誰しもが「あら、かわいい」なんて感想を持つことだろう。他の登場人物も総じてデフォルメされたケモケモ姿なので、普段は眉間に皺を寄せてアニメを観ている俺もついつい和んでニコニコ。しかして、この『オッドタクシー』は単なる動物フレンズアニメではない。そう、単なる動物フレンズアニメではない

まず前提として述べておきたいことがある。このアニメ、動物の姿をしていなかったら『闇金ウシジマくん』なみに現代の闇を風刺していると俺は思うんだ。可憐な容姿とは裏腹に「アイドルの裏側事情」「警察組織の腐敗」「出会い系アプリの危険」などなど、都会にベットリとこびり付いたドス黒い部分に触れている、視聴者に対して「こうなったらお終いやぞ」っていう反面教師的な学習アニメだと俺は解釈した。

上記のような問題点(客)を乗せつつ、小戸川のタクシーは今日も街を走る。そして様々な問題を抱えた人たちの話がリンクしていき、一人の女子高生の行方不明事件を中心にラッシュライフ。近年のサスペンスドラマなんて目じゃないほどの怒涛のサスペンス展開を魅せてくれる。砂漠に雪が降るワケでもなく、地球の重力もなくならず、二階から春が落ちてくる事も決してない、「当たり前と化した日常」の中で綴られるケモナーサスペンスが行きつく先は果たして順風満帆なグッドエンドか、はたまた……。毎話飽きることなく楽しく観れる作品である。マジで最近読んだ小説と比べても抜群に面白かったと断言しておこう。

 

トラウマ克服サスペンス

本作では視聴者全員が必ず一度はひっくり返るどんでん返しが存在する。正直、推理小説ではよくある叙述トリックなんだけど、それが「アニメでもこんなにハマるのかッ!?」という驚きはあった。話の随所で違和感を覚えるシーンはあるんだけど、結局物語にどう絡んでくるのかという点において非常にエンタメしてる。この作品は絶対にネタバレ無しで見ることをオススメする

しかもそのトリックがこの物語のキモになってるってのがポイント。ネタバレなして見ることをオススメした手前、もう何も言うことが無いんだけどさ。うん、よし、もう観よう。な? 俺がこれ以上ネタバレする前に

 

≪無料試し読み≫

まんが王国

ちなみに、アニメオリジナルの『オッドタクシー』は最速でコミカライズされている。この漫画をさらに最速で無料試し読みできるサイトも紹介しておこう。無論、まんが王国だ。

俺の文章で少しでも興味を持ってくれた未視聴者の諸君。何よりもまず行動っていうし、ここで『オッドタクシー』の世界を覗いてみては如何だろうか。そしてアニメだけ観てコミカライズの存在を知らなかった諸君、漫画版……同じエンディングなんすかね……?(苦笑) まぁ選択肢の一つとしてどうぞ。

 

 

【まとめ】

と言うわけで『オッドタクシー』の紹介記事でした。久しぶりにめちゃくちゃ面白かったからさ、とりあえず紹介だけしたくて書いたので内容には全然触れられて無いのが歯がゆい。まぁ気が向いたらネタバレ上等の感想記事も書くかもしれないのでそちらもお楽しみに(たぶん書かない)

というか、頭の中で書き溜めてる記事がいくつかあるので、更新頻度上げようと思います。あくまで予定なので真に受けないでください。

ではまた。

MARVEL大好きな俺ちゃんが『デッドプール』について語るだけの記事

『ジャンプ+』で短期集中連載を終えた『デッドプール』。今回の記事ではこの漫画に関して解説……と思ったが。たまには違う視点で、そもそもデッドプールってなんぞやということをマーベル映画大好きな俺が語ろうと思う。

漫画『デッドプール』

MARVELから少年ジャンプ+に殴り込み!?アメコミヒーローの中でも特にハチャメチャな無責任ヒーロー「デッドプール」がついに連載化!!!!アベンジャーズを引き連れて、ジャンプキャラまで巻き込んだなんでもありのスーパーコラボマンガ! [JC全2巻発売中]ジャンプ+より引用

『デッドプール』(少年ジャンプ+)

 

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『デッドプール』とは

『ジャンプ+』連載していた『デッドプール』は、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース ※マーベルの実写映画シリーズ)を全部視聴してて『アベンジャーズ』大好きな人にとっては非常にアツい漫画だった。何がそんなにアツいのか。これを説明するには不遇なヒーロー『デッドプール』と『アベンジャーズ』の関係について述べておく必要がある。

そもそもデッドプールは一大ムーヴメントを巻き起こしているMCU作品には出てきていない。まずここが重要だ彼が実写において初登場したのは『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』。超人的身体能力に加えて日本刀を超振動させるといった厨二感満載のミュータントとして猛威を振るった(この作品では原作のMARVELコミック設定はかなり無視されていた)そして満を持して単独主演を飾った2016年公開の映画『デッドプール』。こちらはかなり原作に忠実なキャラクター設定で、コミックファン涎垂の内容と言えるだろう。この実写映画によって原作ファンのみならず映画ファンも取り込んだということだ(なんと某ヒーロー人気投票で1位)。

ここまで読むだけだと、「いや映画に出てんじゃん!」と思うだろうが。違うんだ、彼の世界線は『アイアンマン』から始まって現在『ロキ』まで続いている所謂正当なMCU作品には一切絡んできていない

というのも、アメコミの権利ってのは複雑だからなんだな。そう、”大人の事情”ってやつだ。分かりやすく端的に説明すると作中のキャラクターの版権と、そのキャラクターを映像化する版権が別ということ。だから『スパイダーマン』もMCUの実写映画と別の世界戦の実写映画が存在する。そして最も重要なのが『X-MEN』シリーズの映像化もまたディズニー/マーベルスタジオとは違う別の組織だということだ。

ディズニー/マーベルスタジオ
『アイアンマン』 『インクレディブル・ハルク』 『マイティ・ソー』 『キャプテン・アメリカ』 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 『アントマン』 『ドクター・ストレンジ』 『ブラックパンサー』 『キャプテン・マーベル』 『ロキ』 『ブラック・ウィドウ』など
いわゆる『アベンジャーズ』加入ヒーロー

元20世紀FOX
『X-MEN』 『ファンタスティック・フォー』 『デッドプール』
要はX-MEN系のヒーロー

ソニー・ピクチャーズ
『スパイダーマン』 『ヴェノム』 『モービウス』
基本的にスパイダーマン or そのヴィランたち

上記にまとめた通り、『デッドプール』の映像化権を持っていたのは元20世紀FOX(現:20世紀スタジオ)という会社なんだ。単純に今までは権利を持っていなかったために、『アベンジャーズ』作品に登場できなかったということです。不憫

ちなみに、人気投票で1位と前述したが、ここだけ切り取ると非常に人気がありMARVELを代表するヒーローと思えるかもしれない。だが勘違いしてはいけない。彼は『キャプテン・アメリカ』のように真っ直ぐなヒーローではないという点だ。ここからはデッドプール本人に関して、より詳しく書いていく。

 

 

能力がヒーローっぽくない

■再生能力
※ウルヴァリンのヒーリングファクターを移植して会得

■殺人能力
※暗殺者を経ての傭兵なので躊躇なく殺す

■第4の壁を超える能力
※漫画の壁を越えて読者(視聴者)に語りかけるメタ能力

以上、簡単なデッドプールの能力説明。更に簡潔に彼の特徴を述べれば「ひとつの最強を体現した存在」だ。特に再生能力に関しては、ウルヴァリン由来だからそんなに強くないと思われガチだが、MCU視聴者なら言わずもがなの最大最強のヴィラン:サノスによって不死の呪いもかけられているので、首チョンパされてもミンチになっても復活できるというUQホルダー顔負けの存在となっている。

更に言えば、彼の性格も手放しで正義っぽくないところがある。上で記載している通り、「第4の壁を超える能力」によってメタ的な次元にも干渉できる点は達観しすぎているし、少年少女が憧れる”物語の中の圧倒的強者”というにはほど遠い、ひょうきんな語り口調は完全に悪役のそれ

つまり、間違いなくヒーローではあるんだけど、その性格・能力から素直にヒーローと呼ばれて良い存在ではないということだ。いや、ただ、まぁ、この性格だからこそ愛されるんだけどな!

 

 

愛のために地獄を見た人間

デッドプール - 作品 - Yahoo!映画

ここで彼の過去についてもエクストリームに書いておこう。

幼少期に劣悪な環境で育ち暗殺者になったが、恋人と婚約をした瞬間に末期の癌が発覚。治療の為に参加した実験によってウルヴァリンの細胞を移植し、癌細胞が突然変異して暴走。全身が侵される皮膚がグズグズになる。復讐心から実験を行った奴らを根絶やしにするも何やかんやで不死になって生き地獄

まぁ、こんな感じ(原作アメコミの設定ざっくり解説でした)。ヤクザもびっくりのドス黒い経験をした彼の人生は、もちろんR指定。そう、彼が映像化され辛かった理由の一端は子供が観て手放しに喜べる映像ではないということだ。まったくもって不遇、そりゃ性格も歪むわ

ただ、彼が愛のために選択をした人間ということを俺は評価したいね。キャプテン・アメリカも愛する人(と、大多数の国民)のために自らを犠牲にして冬眠したし、ワンダだってビジョンの為に現実を改変した。ヒーローは自分のためじゃなく、人の為に生きた時に一番力を発揮するもんなんだよ(俺論)。この考え方で言えば、デッドプールは間違いなくヒーローということになる。R指定だけど彼のヒーローとしての成り立ちをしっかり見て欲しい。彼が人気の理由が理解できるはずだ。

実写映画

実写映画はコチラから

ジャンプ+ 連載 単行本

『デッドプール』全巻セット

 

 

まとめ

ここまで『デッドプール』が不遇な理由というのを列挙してきたワケだけれども、最後に一筋の救いを書いておこうと思う。

説明した通り、彼の映像化権利というのは元:20世紀FOX社が有していたんだけども、2019年にウォルト・ディズニー社が買収を完了した。これで何が変わるのかと言うと、お察しの通り『デッドプール』『X-MEN』『ファンタスティック・フォー』の映像化権利をディズニーが保有したということになる(だからこそこの漫画が成立したわけだが)。

アメリカ本国では「ネズミがキツネを公式に殺した」と揶揄されるこの世紀の大事件は、今後の映画界の進行方向を決定づけたと俺は思っている。『ディズニー作品』『ピクサー作品』『スターウォーズ作品』『マーベル作品』『ナショナルジオグラフィック作品』と映画界の金字塔をゴッソリと所有していた上に、兼ねてから惜しまれていた”散開していたマーベルヒーロー達”の映像化権利を手中に収める王手とも言えるこの行動は、映画というジャンルにおいてこの先50年はディズニー1強の時代が続く事を示している。

近い未来、デップーだけではなくX-MENの名だたるミュータントたちがアベンジャーズ入りするなんてこともあり得るのかもしれない。非常に胸アツ

マーベル作品はこういうことも含めて観ると更に面白いよねって話でした。ではまた。

人間力低いって自覚ある奴ほど『ブルーピリオド』は心に響くと思う

美大漫画といえばハチクロ、それは揺るがない。だが美大受験漫画といえば? ―――答えは『ブルーピリオド』。これは新しい常識となる。

<あらすじ>

主人公である矢口 八虎はパッと見チャラチャラしたDQN。でも頭は良い。特に人生に対する目標というものが無く、友達と夜な夜な飲み歩いてバカ騒ぎしつつも、親からの“良い子であって欲しい”という期待にも応える、ある意味ドコにでもいる器用な高校生だ。 そんな八虎が美術室である作品に目を奪われ、このことををきっかけに真剣に絵を描いてみることに。その一枚の絵が、表現の世界へと踏み出す大きな一歩となる―――。

 

<作品概要>

誰もが噂くらいは耳にしたことがあるであろう、“壮絶な美大受験”を描く作品。所謂、一般的な大学を受験している人とは違う次元での戦いが繰り広げられていることは何となく想像していたが、ここまでリアルに描写されると藝大出身者(と、山口つばさ先生)にリスペクトを感じずにはいられない

2018年に『みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2018』のネクストブレイク部門を受賞したことを皮切りに、2020年にはトントン拍子で『マンガ大賞2020』『第44回講談社漫画賞』の一般部門を受賞するという、今最も波に乗っている青春漫画

発行部数も10巻時点で300万部と超絶絶好調。「300万部って数字が正直良く分からない」って人は頭空っぽにしてよく考えてみてくれ、京都府の人口より多いぞ(たぶん)。芸術(×青春)という題材で、これだけの発行部数ってのは中々……。カルチャーに支えられながらも、カルチャーをおざなりにしている日本にも、まだ明るい未来があると思える良い数字だと思わないか。

かく言う俺も、実は思春期の頃に美大への進学を考えたことがあった(というか皆一回は考えたことあるのでは……? え、ない?)。でも金銭的な問題とか、「就職を考えると一般大学に進んで欲しい」など親から反対されたり、自分には才能がないと決めつけたりして諦めてしまうのが普通だと思うんだ。実際に俺も親から一蹴され、即諦めた苦い思い出がある。本作ではその辺の葛藤や現実的な問題も非常にリアルに描かれている。

一つ一つの問題を解決しながら、通常の勉強もこなし、絵の技術を身に付ける。そうでなくても多忙で多感な高校生という時期に、大人でも腰が引けるほどのこれらの量の問題に真正面から向き合う姿を見せられたら、感動せずにはいられない

ちなみに、漫画漬けの日々を送る俺は
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それではお待ちかね。『ブルーピリオド』に関して独善的に語っていきますよ~。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

 

秀才DQN主人公

あらすじでも書いた通り、この物語の主人公は非常に優秀だ(頭が良いという意味で)。でも、決して絵の才能溢れる天才の類ではない。ここがこの作品の良いところ。なんとなく、親の言う通りに勉強して。なんとなく、今が楽しくなるように友達と、悪さして。なんとなく、笑うべきタイミングでヘラヘラして、場を白けさせないように空気を読んで。要するに波風立てないように生きている、そんな普通の男子高校生だ。

思春期には陥りがちなんだけど、こうやってなんとなく青春を過ごしていると ふと思う瞬間がある。「あれ? 俺……人間力低くね?」ってな(経験談)。他の人の意見に愛想笑いして、言うべきことを言わずに空気を読んだフリをする。自分は此処に確かに存在するのに、場の雰囲気や空気を回す歯車と化す。空回りし続ける歯車。この状態になったらもう青春はセピア色よ。ただ漫然と目の前のやるべき事をこなし、人生のレールを進めていくしかない。八虎もなんとなくそう思ってた。でも人生を変えるきっかけが現れる。そう、きっかけってのは唐突にやってくるんだ。

それは放課後の美術室。校則で禁止されているタバコを美術室に落としたことを思い出し、取りに行った時。唐突に眼前に広がる天井まで聳え立つ天使の油絵。なんか広大な景色とか、めちゃくちゃ精巧に造られた工場の可動部分とか、思わず息を呑む瞬間ってあるじゃん。目が点になって「なんだこれ…なんだこれ! なんだこれッ‼」ってなる瞬間。八虎にとってはこれがそれだったんだな。

そして気付いちゃうんだよ。絵には、芸術には、作り手の想いが言葉以上に込められているってことに。そして絵を描くことで、普段心の奥の方にしまっていた“言葉にできない感情”を表現できるということに。そして表現することの面白さに。

ここまで読めばお察しかと思うが、誰しも似たようなことは経験したことあるんじゃないだろうか。ある時、いきなり目の前が開けた感覚とでもいうか。真っ暗な暗闇にいたと思ったけど、「なんだ、光明は実は目の前にあったんだ!」的な瞬間というか。え? そんなドラマチックなことないって? いやいや、別にドラマチックではなくても良いと思うよ。参考までに、俺の人生において目の前が開けた瞬間というのを教えてあげよう。

 

人生を変えれるのは自分

―――あれは、ブラック企業で身を粉にして働いてい(奴隷をしてい)た時、連日の撮影に疲れ果てた俺は道路で仰向けに横たわったんだ。そしたらさ、広がってるんだよ青空が。視界一杯に。感じたね、「なんだ……こんなに俺が欲しかったのはこんなに近くにあったのか」と。手を伸ばせば届きそうなくらい一面の雲一つない空。圧倒的解放感と自由。どんなにつらい日々でもほんの少し勇気を出して車道に横たわれば自由になれる。ほんの少し勇気を出すだけで世界は微笑んでくれるということに気付いたんだ……。

安心してくれ、自殺幇助ブログではない。俺はその一週間後にブラック企業を辞めて自由を手に入れたよ~っていう、ゆるふわトークだ。まぁ俺の場合は空だったワケだけど、そのおかげで今は伸び伸びとやりたいことをやれる時間と余裕を手に入れた。きっかけなんて、いつでも どこにでも 溢れている。辛い時ほど周りが見えないなんてことはザラにあるからさ、ドラマチックとは限らないワケよ。ただ、人間関係に悩んでいる人ほど、”表現すること”が何かを変えるきっかけになってる場合が多いと俺は感じる。本当にやりたいこと、言いたいことを表現する手段ってのは実はたくさんある。大事なのはそれに気付けるかどうかだ。そして本気で実行できるかどうかだ。一歩踏み出すだけで、新しい考え方が見つかり、自分の中にあった問題が解決することは往々にしてある。いまグサリと胸が鳴った人は『ブルーピリオド』読んでみような。面白いよ。

 

 

母親との進路相談

前述している通り、本作はこんなリアルな家庭事情もしっかりと描いてくれている。実際、進路を決める上で一番の関門って親だもんな。ただ、そりゃあ親からしたら自分の子には安定した道を進んで欲しいって気持ちは分かる。でも親っつうのはさ、ちゃんと向き合えば応えてくれるもんなんだよ無論応えてくれない複雑な家庭もあるだろうが。でも、頼り方がわからなかったり、自分の気持ちを言葉に出来ないのが思春期の面白いところ。この命題の答えを導きだしたのが『ブルーピリオド』ってこと

さて、上のシーンの八虎を見た時に俺は思ったことがある。「あれ、これ、凄い成長の瞬間なのでは……?」ということだ。子が親に対して本心をブチまけるってだけで相当な勇気がいるのに、絵の素晴らしさを伝えつつ、本題である”藝大に行きたい”ことをストレートに表現している。「おいおい、高校生でこんなにガムシャラに想いを伝えられる人間がいてたまるか」と、一蹴することは簡単だ。だが胸に手を当てて考えてみて欲しい、自分が高校生の時にこんなに面と向かって親に感謝を伝えたことがあるだろうか? いや、むしろ今でも無理じゃないのか? 認めよう、俺には無理だ。つまり、今この瞬間に高校生の八虎は俺よりも人間力が高くなったんだ。真っ直ぐな人間の成長速度は速い

 

 

夢への道は険しい

親との軋轢も無事に解消され、本格的に予備校に通い絵の勉強を進める八虎。でもここからがまた面白いんだなぁ~。まず予備校のメンツが総じて濃い。さすが未来の美大生、天才と変態のオンパレードだ。完全なコミュ障だけど絵の才能に溢れていたり、男なのに三つ編みで芸術フェチだったり、優秀な姉にコンプレックスを持っている美少女だったり。単純に魅力あふれるキャラでもありつつ、思春期特有の何色にも染まりやすい感じもある。この時期の子供たちって酒の肴に最高だよな

ここからの内容は本当に絵の技術をガンガンと身に着けていくっていうことになるんだけど。何度も言うが八虎は天才ではないので、物凄く苦労して表現を突き詰めていく。美大に合格しやすい絵とはなんなのか、美大に合格しやすい絵は芸術としてダメなのか、自分は何で絵を描きたいのか、絵で何を表現したいのか、楽しく描くとは、てな感じで死ぬほど苦悩する。こうやって悩みぬいて悩みぬいて藝大受験へ一直線に突き進んでいくことになるんだけどね。しかしそれだけでは終わらない

 

思春期ゆえの浮遊感

美大受験仲間であり、八虎の幼馴染でもあるユカちゃん(鮎川龍二)。名前を見て貰えれば分かると思うがこの美少女、女装男子である。物語序盤から登場し、全読者の心を射止める彼だが、本作を代表する超重要人物だてか普通に超可愛い。芸術を志す人ってのは変わり者が多いっていうけど、こんなに危うさを伴った男子高生はいない

というのも、トランスジェンダーだからだ。これに関しては俺みたいに学の無い人間がとやかく言う話題ではないと重々承知しているが、もう一度言わせて欲しい。こんなに危うさを伴った男子高生はいない

祖母から絵を褒められて、美大への進学を志すが、入試当日の実技試験が始まった瞬間にキャンバスに「×」だけ書きなぐって帰宅。女装する息子に対して厳しく当たる親と、祖母からの期待という板挟み状態で過ごした結果、プッツンいっちゃう姿は凄惨たるものだし。入試直前の八虎を傷心旅行に付き合わせて、部屋の中で互いに裸になって絵を描く姿(必見)は思春期ならではのユラユラした”不完全だからこその美”を体現していた。芸術を題材にした作品で、彼以上に表現者であった登場人物はいないと思う

 

≪無料試し読み≫

まんが王国

ちなみに、『ブルーピリオド』を無料試し読みできるサイトも紹介しておこう。俺がよく利用しているのはまんが王国だ。

漫画を読むときに試し読みをすることは大事だと俺は思っていて。自分に合っているかを手っ取り早く確認するには、まず読むことだと信じている。何よりもまず行動っていうし、ここで『ブルーピリオド』の世界を覗いてみては如何だろうか。

しかも漫画王国では今登録すると半額クーポンが必ず貰えるからオススメ。利用できるものは何でも利用すべきというのが俺のポリシーだ。俺も結構ずっと使ってるから安全面は問題ないハズ。

 

<まとめ>

と言うわけで、今最も熱い芸術漫画『ブルーピリオド』の紹介でした。この記事では全く触れなかったけど、絵の技術についても初心者に分かりやすいように描かれてるからさ、ちょっとでも美大に行ってみたいって人がいたら勉強になるかも。でも、大事なのは自分が何をしたいかだからな。ここがしっかり考えられている人間の表現したモノは他とは違う輝きが宿る。ただ、「何がしたいか」なんて高校生の時期に見つかる方が稀だ(俺なんか今もフワフワ生きている)。自分自身の心に真正面から向き合った人だけが人間的にも成長して、結果として表現の幅が広がって美大とかにも入りやすくなるのかもね。 好きなことをやってる奴は無敵だ。ではまた。

『ダンダダン』が俺の日常をブッ壊してくれた

ジャパンホラーと言われて思いつくのは何だろうか。貞子? 伽耶子? 富江? これらは日本を代表するホラーなので無論ジャパンホラーなのだが、俺が考える日本独自のホラーとは「なんでもあり」感を色濃く反映した作品だ。この漫画にはそれを感じる。

【あらすじ】

幽霊を信じないオカルトマニアの少年・高倉と、宇宙人を信じない少女・綾瀬は、互いの理解を超越した圧倒的怪奇に出会う——…!オカルティック青春物語!!『少年ジャンプ+』より引用

『ダンダダン』(少年ジャンプ+)

 

 

【作品概要】

去る2021年4月6日、唐突に『ジャンプ+』にて新連載を開始し、その圧倒的なクオリティでSNSをはじめ各所で話題になった『ダンダダン』。俺も読んだ瞬間に即友達に連絡したよ。「おい、また新世代の名作漫画が誕生したぞ」ってな。

作者は龍幸伸先生。どうも『チェンソーマン』『地獄楽』といった大ヒット作の制作現場でメインアシスタントをしていた超絶実力者とのこと。

なるほど確かに、この絵のクオリティはそこらの夢見がちな少年少女には出せない。なんというか…強弱がしっかりしているんだ。俺は絵に関しては全くのド素人なんだが、見るべき場所がしっかりと見るべきクオリティで書かれている感がすごい。この人たぶん広告デザイナーでも通用すると思う。しかもね、この『ダンダダン』が良いのは絵だけじゃないんだ、ストーリーの組み立て方が非常に秀逸なんだよ

ちなみに、漫画漬けの日々を送る俺は
他にもオススメ漫画を紹介してます。

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それではお待ちかね。下記にて『ダンダダン』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

宇宙人ヲタ meet 霊媒師の孫

物語冒頭をざっくりと紹介。

カースト最底辺と言える眼鏡陰キャ男子が受けているいじめを、颯爽と助けるハキハキ系美人ギャル。そんな二人の出会いから始まる本作。この時点では一体どんな物語が繰り広げられることになるか全く予想できない。良い立ち上がりだ。

会話をする中で、眼鏡陰キャ男子(高倉)は『ムー』を購読しているような生粋のオカルト男子ということが明かされる(そりゃあいじめられるよな…わかる)。一方でハキハキ系美人ギャル(綾瀬)は祖母に霊媒師を持つ由緒正しき除霊少女。高倉は宇宙人を、綾瀬は幽霊を信じているが、互いが互いの信じている未確認現象を信じていないということで、小競り合いすることに。以上の経緯により高倉は幽霊スポットへ、綾瀬は宇宙人と交信しやすいという所謂いわくのある場所へ向かうことになる。

 

 

非日常はいつだって突然

結果的に、二人とも幽霊・宇宙人に遭遇。いきなりキタァ―‼ そうだよな、非日常はいつだって唐突に襲ってくる。デスマーチはいつだって唐突に始まるし、会社が倒産するのもある日突然告げられる。人外もそうだ、いきなり襲ってきて日常をブッ壊すから脅威なんだよ。この展開リアルですごく好き。

ということで襲われた二人は見事に餌食になりましたとさ…

では、もちろん終わらない

少年ジャンプはいつだって困難から勝利に向かうだから愛されてるんだ

 

 

非日常には

非日常をぶつけんだよ!

宇宙人に脳を弄られ過ぎて開花する綾瀬の超能力。ターボババァに呪われることで可能になった高倉の憑依合体。ともにリスキーながらも、目の前の敵を倒すために全力を振るう。ここで俺の脳裏にはかの白石晃士監督の名作(迷作)映画『貞子vs 伽耶子』の名言が浮かんできた。そう「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」だ。なんだって対処法は一緒。

そりゃさ、俺も考えたことあるよ。「幽霊に襲われたら瞬間移動で逃げれたら楽なのにな~」とか、「阿弥陀流真空仏陀切りできたらUFOとか切れんじゃね?」とか。それを実践してのけた…だと? 少年の心を持つ漫画フリークの欲望と渇望のオーバーソウルだよ

ちなみに、このバトル時の躍動感がこの漫画最大の特徴と言って良いと俺は思う。漫画なのにアニメを観ているかの如く動いて、俺の脳を揺さぶってくるからさ、この作品を読んだだけで俺も超能力に目覚めないかなと思った次第

それにしても、陰キャとして物語序盤に登場した高倉がバトル時にここまでカッコ良くなるなんて誰が想像できただろうか(上の画像二枚目が高倉)。しかも綾瀬もしっかり戦うヒロインとして絶対的な力に目覚めてるし……。いや、待て待て。そうか、これはダブル主人公モノか。ボーイがガールとミーツした結果どちらも戦う力に目覚める。まさに王道じゃないか

つまり何が言いたいかと言うと。この『ダンダダン』は、幽霊だったり宇宙人だったり超能力だったり、一見すると要素が盛り沢山の好き放題やっている作品だが、全くの無秩序ではないということだ。少年少女が異形のモノと戦いながら互いに惹かれつつ、日常と非日常を行き来する。そんな王道少年漫画としての筋がビシッと通るように、しっかりと物語をまとめ上げている令和の超秀作だってこと

『ダンダダン』(少年ジャンプ+)

 

 

【まとめ】

アクロバティックな豪快アクションと青春ストーリー、その軸にあるのはオカルト(幽霊・宇宙人・超能力)というゴチャマゼ感満載の本作。オカルト要素ってのは、大抵はどれか一個にフォーカスしたり、『涼宮ハルヒの憂鬱』のようにサブ的要素としてこっそりと忍ばせることが王道とされてきた二次元の常識を1話目で一気にブチ壊してきた

でも、これこそが俺が望んでいた作品なのかもしれないって思うんだ。いつだってホラーはホラー、宇宙人モノは宇宙人モノと括られてきた。でも全部信じている俺みたいな現実クラッシャー乞食にとってはどうだろう。オカルトという括りで一緒くたに非日常を味わえる、こんな作品を、俺は、俺たちは望んでいたんじゃないだろうか。まさにヤサイマシニンニクマシマシアブラカラメ作品。

胸ヤケしつつも、絶対にまた食べたくなるヤツな。

ではまた。