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寝れないときは『よふかしのうた』読んで街に繰り出そう

寝つきが悪い時は漫画を読むに限る。気が付けば夢の世界へ行ける安心安全で合法的な行動だ。だが、ここで注意して欲しいのは読んでいる作品の内容が夢に反映されることがあるということ。せっかく見る夢なら内容は精査したい。だから、『よふかしのうた』を読もう。

【あらすじ】

不登校の中学2年生夜守コウは、ある日、初めて誰にも言わずに、夜一人で外に出る。昼間とは違う世界に心地よさを感じる中、コウは吸血鬼である七草ナズナと出会う。コウは吸血鬼になりたいと頼むが、それには吸血鬼に恋をする必要があった。こうして、コウはナズナに恋するために、毎日夜ふかしをするのであった。Wikipediaより引用

 

【作品概要】

『だがしかし』のコトヤマ先生が描く夜の純愛奇譚2019年から『週刊少年サンデー』にて連載をスタートし、確固たる人気を維持しながら今もなお連載中の人気漫画といえるだろう。コトヤマ先生と言えば、前述している通り『だがしかし』で一大ブームを巻き起こしたことで知られているが、この『よふかしのうた』も負けず劣らず面白いことは俺が保証しよう。全作ファンすらも虜にする非常にオッティモな作品である。

『よふかしのうた』という作品名はCreepy Nutsの同名曲から取られており、コミックス1巻発売時に公式コラボPVが公開された。どうもコトヤマ先生がCreepy Nutsのファンらしい。本筋から逸れるがCreepy Nutsに関してはラスボスR-指定強すぎるし(※般若とのラストバトルは必見)、DJ松永もそこはかとなく童貞くさくて愛おしいから要チェキ。

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それではお待ちかね。『よふかしのうた』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

 

夜を知ることは大人になる事

あることがきっかけで夜に寝つきが悪くなった中学2年生・夜守コウが夜に家を抜け出す瞬間から物語はスタートする。前作であれだけ昼間の世界をピースフルに描いてくれていただけに、本作のトーンの濃さにドキドキする俺がいたが、それ以上にこの物語には親近感を感じた。というのも、俺も中学2年生の時に実家のマンションを抜け出して友達と一晩中自転車で走り回ったり、無駄に男だけでパジャマパーティーしたりした経験があるからだろう。皆、少なからず同じような過去があるのではないだろうか。そういう人はきっと1話でハマる

閑話休題。本編1話のストーリーを簡潔に語らせてくれ。家を抜け出した中学生・コウ君は一人で街を散策する。昼間とは違うダーティな雰囲気の街に心躍りつつ、軽い罪悪感を楽しみながら夜の冒険をしていると、一人の少女・七草ナズナに出会う。話をしていると彼女に不思議な魅力を感じホイホイ後をついて家に行くことになるコウ君。[添い寝屋]という一瞬えっち過ぎて耳を疑うような仕事で生計を立てているという彼女の身の上を聞くや否や「じゃ、寝よっか」という蠱惑的な発言。意味不明な急展開に戸惑いつつも横になると、何故か妙に安心する。夜に眠れないことに悩んでいたコウ君は今までにないくらいに落ち着いて頭がボンヤリしてきたのだった……ガブリ。そこで眠りに落ちる間もなく、隣にいた娘が首筋に嚙みついてきた、というのが第1話の概要。

いや〜、良いね、オッティモだね。まず夜の街で美人&不思議なお姉さんに出会うという発想が良い。全中学生男子の夢である。この日をきっかけに”夜の世界”に魅了され、毎日のように家を抜け出てはナズナと一緒に”夜遊び”することになるコウ君だけど、この物語にはもう一つ肝となる設定が存在する。それは、吸血鬼に恋した状態で血を吸われると、吸われた人間が眷属(吸血鬼)になる、というブっ飛びエモエモ設定だ。この設定が非常にグッド。これ失くして本作は成り立たない。かくして、日常に飽き飽きしている男子中学生が、吸血鬼になるために、吸血鬼に恋するまでの夜の物語が展開されていくワケだ。どうだろう、はっきり言って俺はこの冒頭を読んだだけでエモすぎて動悸が止まらなかった。『だがしかし』を超えることは不可能だとタカをくくっていたが……とんでもない、全く新しい世界の扉を開けてくれたといっても過言ではないだろう。あぁ、単純に俺の文章が分かりづら過ぎて読んでても内容が正確に伝わってない可能性もあるので、是非とも1巻を読んで欲しい。というか読め

 

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甘酸っぱい夜のジュブナイル

話が進むにつれて他の吸血鬼たちも出てくるが、一人一人のストーリーが濃いめに描かれていて、結果みんな好きになる。吸血鬼といえども、悩みはあるし、暗い過去も色々垣間見える。その闇に囚われずに楽しそうに生きている姿にこそ学ぶトコロがあると俺は思うんだちなみに俺の最推しはカブラさん、え、だって、エロいじゃん)。

あと単純に少年少女の成長していく姿が読んでいてとても悶える。中学生、初めての恋愛(を、しようとしている)ということもあるが、”夜”という大人な時間に行われるピュアロマンスが良い感じで味の不均一さを生んでいると俺は推測する。「卵かけご飯だって醤油は混ぜすぎない方が旨いんだよ! そのコントラストに食指が動くってもんですよ! こちとら少女漫画読み漁ってるからな、ちょっとやそっとじゃキュンキュンしないぞ!」 という俺の偏った胸キュンポイントを的確に撃ち抜いた秀作であることをここに宣言します

もちろん、コトヤマ先生の真骨頂である独特の間を感じるギャグも盛り沢山なので、シリアス苦手な人でも普通に笑いながら読める。ぜひ

 

 

【まとめ】

というわけで、遅ればせながら『よふかしのうた』の全力紹介でした。最近、眠れない夜は一晩中漫画を読んでいるような俺だけど、この作品に学生時代出会えていたら、きっともう少し健康的な夜遊びを経験することが出来たのかもしれない。

まぁ、吸血鬼じゃなく人間に襲われかねない物騒な世の中なので危ない場所へは行かないように気を付けよう。危険と隣り合わせの夜の街に繰り出すのは夢の中くらいがちょうど良いかと

ではまた。

『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』こそ浅野いにおの最高傑作

ついつい言いたくなる『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』という作品名。でも、言うだけじゃなく絶対読んでほしい。これこそが浅野いにおの最高傑作だから。

【あらすじ】

3年前の8月31日、突如東京都に巨大な空飛ぶ円盤、通称“母艦”が襲来。そこから出撃した“侵略者”の攻撃によって多くの死者が出るが、アメリカ軍の攻撃によって母艦は渋谷区の上空で停止。母艦から出撃する侵略者の宇宙船も逐次迎撃された。 上空には母艦が浮き、時折自衛隊と侵略者との戦闘が行われることが日常となった東京で、小山門出は中川凰蘭ら親友たちと共に青春を謳歌していた。人類が終了する日が間近に迫っているとは夢にも思わずに―Wikipediaより引用

 

【作品概要】

浅野いにお大先生が『ビッグコミックスピリッツ』で2014年から連載している本作。2021年、第66回小学館漫画賞一般向け部門を受賞しており、ストーリー・画力ともに非常にクオリティが高く仕上がった秀作である。

あらすじに記載した通り、宇宙人襲来モノのSF作品としての面白さを詰め込んだ作品であることは言うまでもない。だがそこは浅野いにお、しっかりと読者が共感できる”らしさ”も詰め込んできているのがお見事(詳しくは後述)。

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ジャンル:浅野いにお

浅野いにお先生の作品と言えば『ソラニン』『おやすみプンプン』をはじめ、漫画界に名を残す名作が多い。ただ、何故か昔から「サブカル愛してます! 将来はバンドマンと同棲してゆる〜い幸せをダラ〜ッと過ごしたいです!」っていう、頭ん中にボウフラ沸いてる没個性ファッキンビッチが群がりやすい(俺主観)。

だが、群がっている自称サブカル女子達が内容をしっかりと咀嚼しているかと言えば、俺はそんなことはないと思う。なぜなら、“浅野いにお”作品とは20数年そこそこ生きたくらいの小娘に理解できるような薄い内容ではないからだ。

というのも、まず全ての作品は“日常”を中心に展開していく。そこにご都合主義的なヒーローは介入して来ず、不安・葛藤がリアルに描かれる。うん、まぁ、これが全てなんだけど、浅野いにおの素晴らしいところは、言葉だけでなく漫画というツールを限界までつかって登場人物の心情を表現している点だ

細部まで丁寧に描き込まれた背景には「物語に関係ないのでは?」と思ってしまうようなガラクタや、遠くの空の様子など、ある種過剰なまでの描き込みが見て取れる。が、この一見無駄とも思える書き込みこそが非常に重要なんだということに、雰囲気だけで何とな〜く読んでる奴は気付けない。例えば、サラっと書いてある部屋の内装。物語上ではただ登場人物が電話をしているだけの日常のひとコマだとしても、電話をしている後ろの背景に、その登場人物のパーソナルな情報が詰まっている。時には自由帳にキャラの名前が書いてあって、それを見つけて初めてそのキャラの本名を知ったり、置いてある楽器に既視感を感じるステッカーが貼ってあり、本編中では語られないような密かな趣味を想像する、等々。本編に直接関係が無さそうなことを美麗イラストで背景にちりばめているからこそ、そこに気付いた人は物語により深く潜り込めるし(実は案外こうやって気付いたことが物語の核心に迫っていたりもする)、日常の中で苦悩している登場人物たちに共感をするのだ。俺はこのことに気付いた時に思ったね。「そうか、この人の作品のジャンルは[浅野いにお]なんだ。」と。そして、この『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』こそが、今までの作品の中でも飛びぬけて共感するポイントが多い。俺はそう思うんだ。

 

 

変わらない日常の不気味さ

「宇宙人がいきなり襲ってきて学校休みにならねぇかな〜」誰しもが一度は思い至ったであろうこの突拍子もない煩悩。これがリアルで起こったらこんな感じになりますよー、と解答してくれたのが本作の冒頭。

東京上空に現れる侵略者の超大型宇宙船。最初こそは驚天動地で波立つ人類だったが、滞空し続けるだけの人外に慣れてくる日本人、そして流れ続ける“日常”。これを読んだ時に俺は思ったね「あぁ、確かに日本人は慣れそうだな」と。緊急事態宣言が出されようと、外出自粛になろうと、不治のウイルスが蔓延しようと、「それはそれ、日常は日常」とでも言うように平常運転し続ける日本社会。きっともうとっくに狂ってたんだよと感じる日々を過ごす今日この頃ですが、行き着く先はこの『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』のような終末なんじゃないかとすら思えてくるね。事実は小説よりも奇なり的な結末を迎えないことを祈るばかりである

さて、雑談はここまでにして少し内容に触れよう。物語のキーマンは数人いるが、基本的には門出(ショートカット)・おんたん(ツインテ)の2人の女子高生を主軸で話が展開していく。何故この2人がこの異常な世界で取り上げられるのか という点は、話の構成上非常に重要なポイントなので、ここでは詳しく書かないが、宇宙船が空に浮遊し続ける東京において、2人の日常は流れ続ける。例え非常事態だとしても、日常が不変である以上は学校に行かなければならないし、受験勉強もしなければならない。ということは、とうぜん色恋沙汰も起こるし、家族との軋轢も生まれる。この日常パートにおいては、まさに「浅野いにお節」が炸裂しているので、浅野ファンを自称する没個性ファッキンビッチも今まで通り楽しめることだろう(言いたいだけ)。

実はこの日常の風景は非常に重要で、後半になるにつれて増える非日常パートと比較した時に綺麗なコントラストになっている。また日常が流れ続けているという事実だけに目が行きがちだが、「日常が流れ続けることを望んだ者」がいるかもしれないということを忘れてはいけない。SFという要素を見事に料理して少年少女の成長を描いている。それが『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』。浅野いにおはSF要素が強いほど面白くなると思ってたけど、ここまで面白い話が出来上がるとは思ってなかった。最高です(正直今まで舐めてましたゴメンナサイ)。

 

 

爆発する感情スターマイン

もちろん、例に漏れず登場人物たちの感情の動きも超HOT。思春期の人間が成長する瞬間というのは花火のような綺麗な輝きを放っているが、この作者に関しては前述した通り感情表現が上手すぎて滅茶苦茶エモい(京アニの背景の捉え方に似ている気がする)。

しかも物語中盤以降はサスペンス的な要素も入ってくるので、普段小説を読んでて漫画は読まないんだって人が読んでも楽しめると思う。

 

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【まとめ】

というワケで、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の布教記事でした。ここまで浅野いにおの作風を活かす題材は無いと確信しているし、単純に女の子が可愛いから読んでいて楽しい。まさに最高傑作かと。

あ、ちなみに、記事の中で特定のファッキンビッチを批判するような表現を書いたけど。俺、『ソラニン』大好きだから

ではまた。

MARVEL大好きな俺ちゃんが『デッドプール』について語るだけの記事

『ジャンプ+』で短期集中連載を終えた『デッドプール』。今回の記事ではこの漫画に関して解説……と思ったが。たまには違う視点で、そもそもデッドプールってなんぞやということをマーベル映画大好きな俺が語ろうと思う。

漫画『デッドプール』

MARVELから少年ジャンプ+に殴り込み!?アメコミヒーローの中でも特にハチャメチャな無責任ヒーロー「デッドプール」がついに連載化!!!!アベンジャーズを引き連れて、ジャンプキャラまで巻き込んだなんでもありのスーパーコラボマンガ! [JC全2巻発売中]ジャンプ+より引用

『デッドプール』(少年ジャンプ+)

 

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『デッドプール』とは

『ジャンプ+』連載していた『デッドプール』は、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース ※マーベルの実写映画シリーズ)を全部視聴してて『アベンジャーズ』大好きな人にとっては非常にアツい漫画だった。何がそんなにアツいのか。これを説明するには不遇なヒーロー『デッドプール』と『アベンジャーズ』の関係について述べておく必要がある。

そもそもデッドプールは一大ムーヴメントを巻き起こしているMCU作品には出てきていない。まずここが重要だ彼が実写において初登場したのは『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』。超人的身体能力に加えて日本刀を超振動させるといった厨二感満載のミュータントとして猛威を振るった(この作品では原作のMARVELコミック設定はかなり無視されていた)そして満を持して単独主演を飾った2016年公開の映画『デッドプール』。こちらはかなり原作に忠実なキャラクター設定で、コミックファン涎垂の内容と言えるだろう。この実写映画によって原作ファンのみならず映画ファンも取り込んだということだ(なんと某ヒーロー人気投票で1位)。

ここまで読むだけだと、「いや映画に出てんじゃん!」と思うだろうが。違うんだ、彼の世界線は『アイアンマン』から始まって現在『ロキ』まで続いている所謂正当なMCU作品には一切絡んできていない

というのも、アメコミの権利ってのは複雑だからなんだな。そう、”大人の事情”ってやつだ。分かりやすく端的に説明すると作中のキャラクターの版権と、そのキャラクターを映像化する版権が別ということ。だから『スパイダーマン』もMCUの実写映画と別の世界戦の実写映画が存在する。そして最も重要なのが『X-MEN』シリーズの映像化もまたディズニー/マーベルスタジオとは違う別の組織だということだ。

ディズニー/マーベルスタジオ
『アイアンマン』 『インクレディブル・ハルク』 『マイティ・ソー』 『キャプテン・アメリカ』 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 『アントマン』 『ドクター・ストレンジ』 『ブラックパンサー』 『キャプテン・マーベル』 『ロキ』 『ブラック・ウィドウ』など
いわゆる『アベンジャーズ』加入ヒーロー

元20世紀FOX
『X-MEN』 『ファンタスティック・フォー』 『デッドプール』
要はX-MEN系のヒーロー

ソニー・ピクチャーズ
『スパイダーマン』 『ヴェノム』 『モービウス』
基本的にスパイダーマン or そのヴィランたち

上記にまとめた通り、『デッドプール』の映像化権を持っていたのは元20世紀FOX(現:20世紀スタジオ)という会社なんだ。単純に今までは権利を持っていなかったために、『アベンジャーズ』作品に登場できなかったということです。不憫

ちなみに、人気投票で1位と前述したが、ここだけ切り取ると非常に人気がありMARVELを代表するヒーローと思えるかもしれない。だが勘違いしてはいけない。彼は『キャプテン・アメリカ』のように真っ直ぐなヒーローではないという点だ。ここからはデッドプール本人に関して、より詳しく書いていく。

 

 

能力がヒーローっぽくない

■再生能力
※ウルヴァリンのヒーリングファクターを移植して会得

■殺人能力
※暗殺者を経ての傭兵なので躊躇なく殺す

■第4の壁を超える能力
※漫画の壁を越えて読者(視聴者)に語りかけるメタ能力

以上、簡単なデッドプールの能力説明。更に簡潔に彼の特徴を述べれば「ひとつの最強を体現した存在」だ。特に再生能力に関しては、ウルヴァリン由来だからそんなに強くないと思われガチだが、MCU視聴者なら言わずもがなの最大最強のヴィラン:サノスによって不死の呪いもかけられているので、首チョンパされてもミンチになっても復活できるというUQホルダー顔負けの存在となっている。

更に言えば、彼の性格も手放しで正義っぽくないところがある。上で記載している通り、「第4の壁を超える能力」によってメタ的な次元にも干渉できる点は達観しすぎているし、少年少女が憧れる”物語の中の圧倒的強者”というにはほど遠い、ひょうきんな語り口調は完全に悪役のそれ

つまり、間違いなくヒーローではあるんだけど、その性格・能力から素直にヒーローと呼ばれて良い存在ではないということだ。いや、ただ、まぁ、この性格だからこそ愛されるんだけどな!

 

 

愛のために地獄を見た人間

デッドプール - 作品 - Yahoo!映画

ここで彼の過去についてもエクストリームに書いておこう。

幼少期に劣悪な環境で育ち暗殺者になったが、恋人と婚約をした瞬間に末期の癌が発覚。治療の為に参加した実験によってウルヴァリンの細胞を移植し、癌細胞が突然変異して暴走。全身が侵される皮膚がグズグズになる。復讐心から実験を行った奴らを根絶やしにするも何やかんやで不死になって生き地獄

まぁ、こんな感じ(原作アメコミの設定ざっくり解説でした)。ヤクザもびっくりのドス黒い経験をした彼の人生は、もちろんR指定。そう、彼が映像化され辛かった理由の一端は子供が観て手放しに喜べる映像ではないということだ。まったくもって不遇、そりゃ性格も歪むわ

ただ、彼が愛のために選択をした人間ということを俺は評価したいね。キャプテン・アメリカも愛する人(と、大多数の国民)のために自らを犠牲にして冬眠したし、ワンダだってビジョンの為に現実を改変した。ヒーローは自分のためじゃなく、人の為に生きた時に一番力を発揮するもんなんだよ(俺論)。この考え方で言えば、デッドプールは間違いなくヒーローということになる。R指定だけど彼のヒーローとしての成り立ちをしっかり見て欲しい。彼が人気の理由が理解できるはずだ。

実写映画

実写映画はコチラから

ジャンプ+ 連載 単行本

『デッドプール』全巻セット

 

 

まとめ

ここまで『デッドプール』が不遇な理由というのを列挙してきたワケだけれども、最後に一筋の救いを書いておこうと思う。

説明した通り、彼の映像化権利というのは元:20世紀FOX社が有していたんだけども、2019年にウォルト・ディズニー社が買収を完了した。これで何が変わるのかと言うと、お察しの通り『デッドプール』『X-MEN』『ファンタスティック・フォー』の映像化権利をディズニーが保有したということになる(だからこそこの漫画が成立したわけだが)。

アメリカ本国では「ネズミがキツネを公式に殺した」と揶揄されるこの世紀の大事件は、今後の映画界の進行方向を決定づけたと俺は思っている。『ディズニー作品』『ピクサー作品』『スターウォーズ作品』『マーベル作品』『ナショナルジオグラフィック作品』と映画界の金字塔をゴッソリと所有していた上に、兼ねてから惜しまれていた”散開していたマーベルヒーロー達”の映像化権利を手中に収める王手とも言えるこの行動は、映画というジャンルにおいてこの先50年はディズニー1強の時代が続く事を示している。

近い未来、デップーだけではなくX-MENの名だたるミュータントたちがアベンジャーズ入りするなんてこともあり得るのかもしれない。非常に胸アツ

マーベル作品はこういうことも含めて観ると更に面白いよねって話でした。ではまた。

人間力低いって自覚ある奴ほど『ブルーピリオド』は心に響くと思う

美大漫画といえばハチクロ、それは揺るがない。だが美大受験漫画といえば? ―――答えは『ブルーピリオド』。これは新しい常識となる。

<あらすじ>

主人公である矢口 八虎はパッと見チャラチャラしたDQN。でも頭は良い。特に人生に対する目標というものが無く、友達と夜な夜な飲み歩いてバカ騒ぎしつつも、親からの“良い子であって欲しい”という期待にも応える、ある意味ドコにでもいる器用な高校生だ。 そんな八虎が美術室である作品に目を奪われ、このことををきっかけに真剣に絵を描いてみることに。その一枚の絵が、表現の世界へと踏み出す大きな一歩となる―――。

 

<作品概要>

誰もが噂くらいは耳にしたことがあるであろう、“壮絶な美大受験”を描く作品。所謂、一般的な大学を受験している人とは違う次元での戦いが繰り広げられていることは何となく想像していたが、ここまでリアルに描写されると藝大出身者(と、山口つばさ先生)にリスペクトを感じずにはいられない

2018年に『みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2018』のネクストブレイク部門を受賞したことを皮切りに、2020年にはトントン拍子で『マンガ大賞2020』『第44回講談社漫画賞』の一般部門を受賞するという、今最も波に乗っている青春漫画

発行部数も10巻時点で300万部と超絶絶好調。「300万部って数字が正直良く分からない」って人は頭空っぽにしてよく考えてみてくれ、京都府の人口より多いぞ(たぶん)。芸術(×青春)という題材で、これだけの発行部数ってのは中々……。カルチャーに支えられながらも、カルチャーをおざなりにしている日本にも、まだ明るい未来があると思える良い数字だと思わないか。

かく言う俺も、実は思春期の頃に美大への進学を考えたことがあった(というか皆一回は考えたことあるのでは……? え、ない?)。でも金銭的な問題とか、「就職を考えると一般大学に進んで欲しい」など親から反対されたり、自分には才能がないと決めつけたりして諦めてしまうのが普通だと思うんだ。実際に俺も親から一蹴され、即諦めた苦い思い出がある。本作ではその辺の葛藤や現実的な問題も非常にリアルに描かれている。

一つ一つの問題を解決しながら、通常の勉強もこなし、絵の技術を身に付ける。そうでなくても多忙で多感な高校生という時期に、大人でも腰が引けるほどのこれらの量の問題に真正面から向き合う姿を見せられたら、感動せずにはいられない

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秀才DQN主人公

あらすじでも書いた通り、この物語の主人公は非常に優秀だ(頭が良いという意味で)。でも、決して絵の才能溢れる天才の類ではない。ここがこの作品の良いところ。なんとなく、親の言う通りに勉強して。なんとなく、今が楽しくなるように友達と、悪さして。なんとなく、笑うべきタイミングでヘラヘラして、場を白けさせないように空気を読んで。要するに波風立てないように生きている、そんな普通の男子高校生だ。

思春期には陥りがちなんだけど、こうやってなんとなく青春を過ごしていると ふと思う瞬間がある。「あれ? 俺……人間力低くね?」ってな(経験談)。他の人の意見に愛想笑いして、言うべきことを言わずに空気を読んだフリをする。自分は此処に確かに存在するのに、場の雰囲気や空気を回す歯車と化す。空回りし続ける歯車。この状態になったらもう青春はセピア色よ。ただ漫然と目の前のやるべき事をこなし、人生のレールを進めていくしかない。八虎もなんとなくそう思ってた。でも人生を変えるきっかけが現れる。そう、きっかけってのは唐突にやってくるんだ。

それは放課後の美術室。校則で禁止されているタバコを美術室に落としたことを思い出し、取りに行った時。唐突に眼前に広がる天井まで聳え立つ天使の油絵。なんか広大な景色とか、めちゃくちゃ精巧に造られた工場の可動部分とか、思わず息を呑む瞬間ってあるじゃん。目が点になって「なんだこれ…なんだこれ! なんだこれッ‼」ってなる瞬間。八虎にとってはこれがそれだったんだな。

そして気付いちゃうんだよ。絵には、芸術には、作り手の想いが言葉以上に込められているってことに。そして絵を描くことで、普段心の奥の方にしまっていた“言葉にできない感情”を表現できるということに。そして表現することの面白さに。

ここまで読めばお察しかと思うが、誰しも似たようなことは経験したことあるんじゃないだろうか。ある時、いきなり目の前が開けた感覚とでもいうか。真っ暗な暗闇にいたと思ったけど、「なんだ、光明は実は目の前にあったんだ!」的な瞬間というか。え? そんなドラマチックなことないって? いやいや、別にドラマチックではなくても良いと思うよ。参考までに、俺の人生において目の前が開けた瞬間というのを教えてあげよう。

 

人生を変えれるのは自分

―――あれは、ブラック企業で身を粉にして働いてい(奴隷をしてい)た時、連日の撮影に疲れ果てた俺は道路で仰向けに横たわったんだ。そしたらさ、広がってるんだよ青空が。視界一杯に。感じたね、「なんだ……こんなに俺が欲しかったのはこんなに近くにあったのか」と。手を伸ばせば届きそうなくらい一面の雲一つない空。圧倒的解放感と自由。どんなにつらい日々でもほんの少し勇気を出して車道に横たわれば自由になれる。ほんの少し勇気を出すだけで世界は微笑んでくれるということに気付いたんだ……。

安心してくれ、自殺幇助ブログではない。俺はその一週間後にブラック企業を辞めて自由を手に入れたよ~っていう、ゆるふわトークだ。まぁ俺の場合は空だったワケだけど、そのおかげで今は伸び伸びとやりたいことをやれる時間と余裕を手に入れた。きっかけなんて、いつでも どこにでも 溢れている。辛い時ほど周りが見えないなんてことはザラにあるからさ、ドラマチックとは限らないワケよ。ただ、人間関係に悩んでいる人ほど、”表現すること”が何かを変えるきっかけになってる場合が多いと俺は感じる。本当にやりたいこと、言いたいことを表現する手段ってのは実はたくさんある。大事なのはそれに気付けるかどうかだ。そして本気で実行できるかどうかだ。一歩踏み出すだけで、新しい考え方が見つかり、自分の中にあった問題が解決することは往々にしてある。いまグサリと胸が鳴った人は『ブルーピリオド』読んでみような。面白いよ。

 

 

母親との進路相談

前述している通り、本作はこんなリアルな家庭事情もしっかりと描いてくれている。実際、進路を決める上で一番の関門って親だもんな。ただ、そりゃあ親からしたら自分の子には安定した道を進んで欲しいって気持ちは分かる。でも親っつうのはさ、ちゃんと向き合えば応えてくれるもんなんだよ無論応えてくれない複雑な家庭もあるだろうが。でも、頼り方がわからなかったり、自分の気持ちを言葉に出来ないのが思春期の面白いところ。この命題の答えを導きだしたのが『ブルーピリオド』ってこと

さて、上のシーンの八虎を見た時に俺は思ったことがある。「あれ、これ、凄い成長の瞬間なのでは……?」ということだ。子が親に対して本心をブチまけるってだけで相当な勇気がいるのに、絵の素晴らしさを伝えつつ、本題である”藝大に行きたい”ことをストレートに表現している。「おいおい、高校生でこんなにガムシャラに想いを伝えられる人間がいてたまるか」と、一蹴することは簡単だ。だが胸に手を当てて考えてみて欲しい、自分が高校生の時にこんなに面と向かって親に感謝を伝えたことがあるだろうか? いや、むしろ今でも無理じゃないのか? 認めよう、俺には無理だ。つまり、今この瞬間に高校生の八虎は俺よりも人間力が高くなったんだ。真っ直ぐな人間の成長速度は速い

 

 

夢への道は険しい

親との軋轢も無事に解消され、本格的に予備校に通い絵の勉強を進める八虎。でもここからがまた面白いんだなぁ~。まず予備校のメンツが総じて濃い。さすが未来の美大生、天才と変態のオンパレードだ。完全なコミュ障だけど絵の才能に溢れていたり、男なのに三つ編みで芸術フェチだったり、優秀な姉にコンプレックスを持っている美少女だったり。単純に魅力あふれるキャラでもありつつ、思春期特有の何色にも染まりやすい感じもある。この時期の子供たちって酒の肴に最高だよな

ここからの内容は本当に絵の技術をガンガンと身に着けていくっていうことになるんだけど。何度も言うが八虎は天才ではないので、物凄く苦労して表現を突き詰めていく。美大に合格しやすい絵とはなんなのか、美大に合格しやすい絵は芸術としてダメなのか、自分は何で絵を描きたいのか、絵で何を表現したいのか、楽しく描くとは、てな感じで死ぬほど苦悩する。こうやって悩みぬいて悩みぬいて藝大受験へ一直線に突き進んでいくことになるんだけどね。しかしそれだけでは終わらない

 

思春期ゆえの浮遊感

美大受験仲間であり、八虎の幼馴染でもあるユカちゃん(鮎川龍二)。名前を見て貰えれば分かると思うがこの美少女、女装男子である。物語序盤から登場し、全読者の心を射止める彼だが、本作を代表する超重要人物だてか普通に超可愛い。芸術を志す人ってのは変わり者が多いっていうけど、こんなに危うさを伴った男子高生はいない

というのも、トランスジェンダーだからだ。これに関しては俺みたいに学の無い人間がとやかく言う話題ではないと重々承知しているが、もう一度言わせて欲しい。こんなに危うさを伴った男子高生はいない

祖母から絵を褒められて、美大への進学を志すが、入試当日の実技試験が始まった瞬間にキャンバスに「×」だけ書きなぐって帰宅。女装する息子に対して厳しく当たる親と、祖母からの期待という板挟み状態で過ごした結果、プッツンいっちゃう姿は凄惨たるものだし。入試直前の八虎を傷心旅行に付き合わせて、部屋の中で互いに裸になって絵を描く姿(必見)は思春期ならではのユラユラした”不完全だからこその美”を体現していた。芸術を題材にした作品で、彼以上に表現者であった登場人物はいないと思う

 

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しかも漫画王国では今登録すると半額クーポンが必ず貰えるからオススメ。利用できるものは何でも利用すべきというのが俺のポリシーだ。俺も結構ずっと使ってるから安全面は問題ないハズ。

 

<まとめ>

と言うわけで、今最も熱い芸術漫画『ブルーピリオド』の紹介でした。この記事では全く触れなかったけど、絵の技術についても初心者に分かりやすいように描かれてるからさ、ちょっとでも美大に行ってみたいって人がいたら勉強になるかも。でも、大事なのは自分が何をしたいかだからな。ここがしっかり考えられている人間の表現したモノは他とは違う輝きが宿る。ただ、「何がしたいか」なんて高校生の時期に見つかる方が稀だ(俺なんか今もフワフワ生きている)。自分自身の心に真正面から向き合った人だけが人間的にも成長して、結果として表現の幅が広がって美大とかにも入りやすくなるのかもね。 好きなことをやってる奴は無敵だ。ではまた。

『ダンダダン』が俺の日常をブッ壊してくれた

ジャパンホラーと言われて思いつくのは何だろうか。貞子? 伽耶子? 富江? これらは日本を代表するホラーなので無論ジャパンホラーなのだが、俺が考える日本独自のホラーとは「なんでもあり」感を色濃く反映した作品だ。この漫画にはそれを感じる。

【あらすじ】

幽霊を信じないオカルトマニアの少年・高倉と、宇宙人を信じない少女・綾瀬は、互いの理解を超越した圧倒的怪奇に出会う——…!オカルティック青春物語!!『少年ジャンプ+』より引用

『ダンダダン』(少年ジャンプ+)

 

 

【作品概要】

去る2021年4月6日、唐突に『ジャンプ+』にて新連載を開始し、その圧倒的なクオリティでSNSをはじめ各所で話題になった『ダンダダン』。俺も読んだ瞬間に即友達に連絡したよ。「おい、また新世代の名作漫画が誕生したぞ」ってな。

作者は龍幸伸先生。どうも『チェンソーマン』『地獄楽』といった大ヒット作の制作現場でメインアシスタントをしていた超絶実力者とのこと。

なるほど確かに、この絵のクオリティはそこらの夢見がちな少年少女には出せない。なんというか…強弱がしっかりしているんだ。俺は絵に関しては全くのド素人なんだが、見るべき場所がしっかりと見るべきクオリティで書かれている感がすごい。この人たぶん広告デザイナーでも通用すると思う。しかもね、この『ダンダダン』が良いのは絵だけじゃないんだ、ストーリーの組み立て方が非常に秀逸なんだよ

ちなみに、漫画漬けの日々を送る俺は
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それではお待ちかね。下記にて『ダンダダン』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

宇宙人ヲタ meet 霊媒師の孫

物語冒頭をざっくりと紹介。

カースト最底辺と言える眼鏡陰キャ男子が受けているいじめを、颯爽と助けるハキハキ系美人ギャル。そんな二人の出会いから始まる本作。この時点では一体どんな物語が繰り広げられることになるか全く予想できない。良い立ち上がりだ。

会話をする中で、眼鏡陰キャ男子(高倉)は『ムー』を購読しているような生粋のオカルト男子ということが明かされる(そりゃあいじめられるよな…わかる)。一方でハキハキ系美人ギャル(綾瀬)は祖母に霊媒師を持つ由緒正しき除霊少女。高倉は宇宙人を、綾瀬は幽霊を信じているが、互いが互いの信じている未確認現象を信じていないということで、小競り合いすることに。以上の経緯により高倉は幽霊スポットへ、綾瀬は宇宙人と交信しやすいという所謂いわくのある場所へ向かうことになる。

 

 

非日常はいつだって突然

結果的に、二人とも幽霊・宇宙人に遭遇。いきなりキタァ―‼ そうだよな、非日常はいつだって唐突に襲ってくる。デスマーチはいつだって唐突に始まるし、会社が倒産するのもある日突然告げられる。人外もそうだ、いきなり襲ってきて日常をブッ壊すから脅威なんだよ。この展開リアルですごく好き。

ということで襲われた二人は見事に餌食になりましたとさ…

では、もちろん終わらない

少年ジャンプはいつだって困難から勝利に向かうだから愛されてるんだ

 

 

非日常には

非日常をぶつけんだよ!

宇宙人に脳を弄られ過ぎて開花する綾瀬の超能力。ターボババァに呪われることで可能になった高倉の憑依合体。ともにリスキーながらも、目の前の敵を倒すために全力を振るう。ここで俺の脳裏にはかの白石晃士監督の名作(迷作)映画『貞子vs 伽耶子』の名言が浮かんできた。そう「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」だ。なんだって対処法は一緒。

そりゃさ、俺も考えたことあるよ。「幽霊に襲われたら瞬間移動で逃げれたら楽なのにな~」とか、「阿弥陀流真空仏陀切りできたらUFOとか切れんじゃね?」とか。それを実践してのけた…だと? 少年の心を持つ漫画フリークの欲望と渇望のオーバーソウルだよ

ちなみに、このバトル時の躍動感がこの漫画最大の特徴と言って良いと俺は思う。漫画なのにアニメを観ているかの如く動いて、俺の脳を揺さぶってくるからさ、この作品を読んだだけで俺も超能力に目覚めないかなと思った次第

それにしても、陰キャとして物語序盤に登場した高倉がバトル時にここまでカッコ良くなるなんて誰が想像できただろうか(上の画像二枚目が高倉)。しかも綾瀬もしっかり戦うヒロインとして絶対的な力に目覚めてるし……。いや、待て待て。そうか、これはダブル主人公モノか。ボーイがガールとミーツした結果どちらも戦う力に目覚める。まさに王道じゃないか

つまり何が言いたいかと言うと。この『ダンダダン』は、幽霊だったり宇宙人だったり超能力だったり、一見すると要素が盛り沢山の好き放題やっている作品だが、全くの無秩序ではないということだ。少年少女が異形のモノと戦いながら互いに惹かれつつ、日常と非日常を行き来する。そんな王道少年漫画としての筋がビシッと通るように、しっかりと物語をまとめ上げている令和の超秀作だってこと

『ダンダダン』(少年ジャンプ+)

 

 

【まとめ】

アクロバティックな豪快アクションと青春ストーリー、その軸にあるのはオカルト(幽霊・宇宙人・超能力)というゴチャマゼ感満載の本作。オカルト要素ってのは、大抵はどれか一個にフォーカスしたり、『涼宮ハルヒの憂鬱』のようにサブ的要素としてこっそりと忍ばせることが王道とされてきた二次元の常識を1話目で一気にブチ壊してきた

でも、これこそが俺が望んでいた作品なのかもしれないって思うんだ。いつだってホラーはホラー、宇宙人モノは宇宙人モノと括られてきた。でも全部信じている俺みたいな現実クラッシャー乞食にとってはどうだろう。オカルトという括りで一緒くたに非日常を味わえる、こんな作品を、俺は、俺たちは望んでいたんじゃないだろうか。まさにヤサイマシニンニクマシマシアブラカラメ作品。

胸ヤケしつつも、絶対にまた食べたくなるヤツな。

ではまた。

すべての30代は恋愛せずに『九龍ジェネリックロマンス』読んどけば良い

俺はよく言われる。「いい歳して少女漫画なんて読むな」と。じゃあ大人は何を読んでトキメキを感じれば良いんだ? 答えはこの『九龍ジェネリックロマンス』だ。

【あらすじ】

此処は東洋の魔窟、九龍城砦。ノスタルジー溢れる人々が暮らし、街並みに過去・現在・未来が交差するディストピア。はたらく30代男女の非日常で贈る日常と密かな想いと関係性をあざやかに描き出す理想的なラヴロマンスを貴方に――。『少年ジャンプ+』より引用

 

【作品概要】

『恋は雨上がりのように』で人生の雨宿りを描いた眉月じゅん先生がヤングジャンプで連載している本作。

前述の恋雨は『月刊! スピリッツ』にて2014年から2016年まで連載し、叙情的な絵心とストーリーに多くの読者の心が瑞々しく潤った。アニメ化とほぼ同時期に実写映画化も果たし、小松奈々との人生における可能性を示してくれた世のオヤジ達のオアシス的大名作。

こんな偉業を成し遂げた眉月先生の新作とあっては、チェックしない訳にはいかない。ヤンジャンでの連載開始時に友達から勧められた俺は呑みの席で1話を読み、結果ハマった。これこそが大人が読むロマンスだ

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それではお待ちかね。下記にて『九龍ジェネリックロマンス』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

ノスタルジックな世界

この物語を語る上で、絶対に話しておかなければならないのは舞台となる”九龍”に関してだろう。一言でいえば、とにかくこの街のノスタルジックさが◎! 吉祥寺のハーモニカ横丁が居心地良く感じるように、浅草のホッピー通りに対して謎の郷愁を抱くように、大人のセンチメンタルな部分を刺激する力がある。何回酔いつぶれて財布失くしてもこれらの街は好きだもんな!

若干、俺の闇の部分が顔を出したが、気にせず読み進めてくれ。とにかく、舞台となる街の雰囲気が秀逸なんだ。そもそも九龍ってのは現実の香港にもあった地域名称で、イギリスやらなんやらの難しいアレで大変だった場所。今となっては急速な技術革新によってアルティメット進化を遂げ、高層ビル立ちまくりのスーパー都会だから気になる人はGoogleマップで見てみよう。

というわけで、本作では今となっては存在しない過去の九龍(のオマージュ)が舞台として描かれるんだけど。何故だか読んでいるこちらもこの街が懐かしいような気がしてくるから不思議だ(ノスタルジーってのは自己の記憶に起因する訳ではないらしい)。ただ、面白いのは作中の登場人物たちも読者と同様に“何故だか分からないけど、この街は懐かしい”と思っている描写で溢れている。←これ、物語上かなり重要ポイントだから要チェキな。

 

「懐かしさ=恋」

そして出てくる「懐かしいって感情は、恋と同じだと思ってる」というパワーワード。強い、強いぞ。この発言単体で読むと即座には理解し難いが、この『九龍ジェネリックロマンス』を読めば全て理解できるし、この発言自体が深い。なんならこの作品の主軸はラブロマンスだからな。ではお待ちかね、ここからは本作のロマンス的側面を語っていこう。

 

 

大人のリアルな恋愛模様

しまった……俺がキュンキュンした箇所を抜粋した結果、詰め込みすぎた。上の画像を見て貰えば分かる通り、この『九龍ジェネリックロマンス』では、ヒロイン&主人公である鯨井が同じ会社の先輩・工藤に恋をしていく過程が非常に生々しく描かれている。これが超絶GOOD。いわゆる少女漫画ってのは、少女(と、俺)をトキめかせるように何処か現実離れした展開だったり、恋をしていく過程が突飛だったりすることも多い。でも本作は天下の『ヤングジャンプ』、描くぜぇ~、リアルに。女心という未知のラビリンスを男の俺に完全に理解することは勿論できないが、恋が始まる瞬間っていうのは、きっとこんな感じなんじゃないかと思ってしまう。このアダルティな感情の機微を的確に描くところは流石の一言。

「視力が良くなると、今まで目に入らなかったものも見えるようになる。知らなかったクセを見つけると嬉しいし、もっと触れてみたくなる。」急~にッ! 急に触れてみたくなるッ! そうだよな、意中の相手の新たな一面を見れると嬉しいもんな。視力が良くなって、相手のことをしっかりと見れるようになるなんて至福の極みだと思う(ちなみに俺は視力悪すぎて裸眼だと世界一面がパウダースノー。好きな人を見るよりもまず世界を好きになりたい)

で、いつも通り仕事をしている時に思うんだよな。何気ない仕事への考え方や、ふとした仕草、ちょっと良いな……って思ってる時、タイミングを見計らったかのように優しく接してくれたりしたら思っちゃうよ。「私、この人のことが好きだ」ってな。自覚したら終わりよ。そこから一気に思考はオリエント急行。目的地に着くまで途中下車は許されず、あの手この手と恋愛終着駅まで走らされること間違いなし。でもそれで良いと俺は思うんだ、だって人間だもの

これ以上恋愛について考えていると頭がおかしくなる気がしてきたので、まとめよう。とにかく本作は、”30代の恋愛”というものを非常にリアルに描いている(鯨井は32歳)。30歳の俺が言うんだから間違いない

もうこの歳になるとさ、10代の頃みたいに甘酸っぱい感情なんて忘れてしまっているワケですよ。日々の仕事に追われて、気づけば長年独り身だったなんてよく聞く話よ。でもそのスイッチが一瞬で切り替わる瞬間が来るんだよ、ある日突然。そうなったらもう止められん。自分なりに手探りで恋していくしかないんだ。本作はその”手探りで恋していく”為の教科書だと思うね

 

 

≪無料試し読み≫

まんが王国

ちなみに、『九龍ジェネリックロマンス』を無料試し読みできるサイトも紹介しておこう。俺がよく利用しているのはまんが王国だ。

漫画を読むときに試し読みをすることは大事だと俺は思っていて。自分に合っているかを手っ取り早く確認するには、まず読むことだと信じている。何よりもまず行動っていうしな。漫画も一緒よ。是非自分で読んでみて、『九龍ジェネリックロマンス』の世界にハマって欲しい。

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甘いだけでは終わらない

と、ここまでは本作がどれだけ大人が読むべき恋愛作品かという点にフォーカスを当ててきたが、それだけでは終わらないのがこの作品の一番重要なポイント

恋愛という要素をしっかり重要なファクターとして内包しつつも、読者全員が驚愕し、すべてが引っくり返される瞬間がこの作品には存在する。あまりにも衝撃的だったし、ここを踏まえてから改めて読み返すと今までの鯨井・工藤の不可思議な言動も合点がいくところが出てくる。アハ体験だ。

このターニングポイントについてもこの記事で書こうと思ってたんだけど、さすがにネタバレが過ぎるからやめておこうと思う(個人的にはすごく書きたいので、いつか別記事にて、乞うご期待)。

【まとめ】

ということで、今回は『九龍ジェネリックロマンス』について語りました。ここまでアニメ化→実写映画化までのブレイクが容易に想像できる作品も存在しないだろう。俺なんかは恋愛作品も好きだし、SF作品も好きだし、香港に対して何故か郷愁を感じているからさ、ドンピシャに突き刺さった。鯨井も上の画像で言っている通り、面白いかどうかは自分で読んで、自分で決めて欲しい。絶対面白いから。ではまた。

ここ数年でダントツ一番の衝撃を受けた作品『その淑女は偶像となる』

アイドルバトル漫画としての完成度は言わずもがな。少年漫画としても半端ないクオリティを誇る作品『その淑女は偶像となる』。読み切りの時点で一気に引き込まれたし、こんなに衝撃を受けた作品はないと思う。

【あらすじ】

エリザベス女学院に通う姫宮桜子は、淑女の中の淑女として校内で人気の少女。その仮面の裏側に、彼女にはアイドルを志し、挫折した過去があった。光と想いが交差する、ステージは少女たちの戦場!笑顔で戦うアイドルバトル、開幕!『少年ジャンプ+』より引用

【作品概要】

作品概要と言っても、まだ連載が始まったばかりで特筆してここに記する情報は無い。でも多くの漫画好きの間では「間違いなく面白かった作品」として2020年上半期にビックウェーブを巻き起こした作品であり、それが去る2020年12月27日から連載化となったとあっては、俺も記事を書かずにはいられない

まず、読切の時点でかなり推敲されたのが伺える完璧な構成だった。これに関しては読めば理解できると思うのでリンクを貼っておこう。↓

その淑女は偶像となる/読切版

作者の松本陽介さんは元々『pixiv』でデレマスの漫画を描いていたから、「この絵見たことある!」って人もいるかもしれない(うさみん推し・りあむ推しは特に)。よくpixivで推しの画像・漫画をディグってる俺は、読み切り読んだときに「な~んか見たことある絵な気がするなぁ……」と思って作者名ググったら案の定みたことある城ケ崎美嘉の漫画出てきて納得した(そう、俺はLiPPS箱推し)

少々余談が過ぎたが、改めてpixivやTwitterを拝見するとアイドル(というか、女の子)のことを真剣に考えてきた人なんだろうなぁということが伺えるので、アイドルという難しい題材でこの完成度というのも納得できた。何事も初志貫徹は大事。ちなみに松本先生は本作以前に『完璧麗華さまは友達作りがおヘタ』という作品も描いていた様子。こちらはまだ俺も読めてないので今度読んでみようと思う。

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激アツな偶像ストーリー

上のリンクから読切版を読んでくれた素直な読者の皆には説明不要かもしれないが、本作の第一話の内容を少々語らせてくれ。

個人的に「アイドル」という題材を漫画にすることは非常に難しいと思ってる。その実情は現実においてかなり闇に覆われており、実際にアイドルとして活動している各々によって全く違う境遇だったりするからだ(ヤングジャンプで連載中の『推しの子』も面白いから読もうな!)。芸能関係って煌びやかなイメージを持ちがちだけどさ、実際には泥臭い努力が必要だったり、本当に頑張ってる人間で溢れた界隈だと言える。本作はその辺をよく分かってる

主人公の姫宮桜子は幼いころ、天才子役・伝説のアイドルユニットのリーダーとして活躍していた輝かしい過去を持つ。このことを隠し、俗世離れしたお嬢様学校で淑女として過ごしていた桜子だったが、ここに転向してくる巨大(物理)新人アイドル・若菜あるみ。あるみによって早々に正体がバレ、「一緒にアイドルやろ!」と誘われるも、決して承諾しない桜子。どう? この完璧な導入そして俺の要約能力

『黒子のバスケ』的な”昔は仲間だったけど今は強大な敵”という存在も匂わせつつの、ここから桜子がどう立ち直るのかワクワクさせる第一話にしては詰め込みまくりなプロット。完璧です

 

 

天才ゆえの挫折

ここで、何で桜子がアイドルを辞めてしまったのかも書いておこうか。とってもエクストリームに言えば、プロがプロ過ぎた故に引かれてしまうアレ

賛否両論あると思うが、全然あり得る話だと思う。自分としては一生懸命に職務を全うしているつもりなんだけど、一般的に見た時に常識はずれな行動をしていること、あるもんな

俺も昔ブラック企業に勤めていた頃、友達の結婚式で地方に行ったんだけど、「明日(日曜)仕事だから終電で帰るわ~」って言った時、みんな少し引いてたもんな。自分で自分のことを狂ってるとは自覚できるんだけど、その時の俺にとってはそれが当たり前だったし、このレベルMAXが桜子の状態なのかもしれないまぁ俺はプロ社畜だっただけだが)。

 

 

新人による救済

俺も社畜時代、こんなこと言ってくれる人に出会いたかったなぁ……。いや、まぁ、俺の話は置いておいて。桜子の一見異常とも思える行動はあくまで「自分のファンとして見てくれる人を悲しませたくない」という一心からのモノ。新人アイドルとして頑張るあるみだからこそ、純粋な気持ちで当時の桜子の心情を慮ることが出来たってわけだ。ここから少しずつ流れが変わってくる

この流れが本当に秀逸。華やかな過去を持つチート主人公が落ちぶれて、再び復活するストーリーってのは名作に必ず必要なんだよ。『新世紀エヴァンゲリオン』のシンジ君だって一回(何回も)エヴァに乗るのやめて駄々っ子モード入ってたけど、『破』で戻ってきただろう?『天元突破グレンラガン』で無限宇宙に囚われたシモンも最後はカミナに喝を入れられて戻ってきただろう? いつの時代も、こういう物語に人は心動かされるんだよな

さて、次はこの物語の各となる部分。過去の”しがらみ”を乗り越えて再び立ち上がる桜子の姿をお届けしたい。今更だが、この下はこの作品の肝となる部分なので「ネタバレされたくない!」って人は一回本作を読んでから見てくれよな。下にリンク貼っておくからな。そのまま最新話まで読んじゃっても良いけど、またこの記事に戻ってきてくれよな!

その淑女は偶像となる/連載版

それではいよいよクライマックスシーンだ。

 

再起する”元”天才

地元の新人アイドルフェスにて、ドタキャンしたアイドルの分まで一人奮闘するあるみ。持ち前の体力の多さからお客さんを盛り上げている彼女の姿を観客席から見ていた桜子は、一声かけようと舞台裏のあるみの元へ行く。そこにいたのは明るく元気な姿を観客に魅せ続け、限界を超えたあるみだった。

桜子から「何でそこまで頑張るのか」と言われたあるみから出たセリフは「”どんな特でも全力でお客さんを笑顔にさせる”。それが私がカッコいいって思ったアイドルだから」。そう、まさに桜子のことを言ってるんだよ。本人を目の前にしてこれを言えるあるみメチャクチャ可愛いし素直。この言葉が桜子の中の失っていた感情を思い出させることになる。

 

 

伝説となる復活ライヴ

いやもうめっちゃアツい。ブランクあるやん? とか、昔のダンスってそんなずっと覚えてるもんなん? という疑問が浮かんでくるが、そこは”元”天才。きっと死ぬほど練習したから身体に染み付いてるんだよな! 俺もちょっとだけアイドル好きだから分かるけど、センターに立つ子っていうのは存在感がえげつない。たぶん時を経ても、そのある種のカリスマ性ってのは陰りにくくて、ステージに立った時にはまたひと際輝くもんなんだと思う(年齢による)

あ、てかごめん。記事書きながら読み返してたらまた再熱してきて、ついついコメントを挟んでしまう。ラストどうぞ。

 

最高です。アイドル題材の読切作品で、まさか大号泣するとは思ってなかったよ、俺は。

昔と同じように観客を楽しませようと動かない身体に鞭を打ちパフォーマンスする桜子。そこで観客の喜んでる姿を見ながら思い出すんだよ。自分がアイドルをしていたのは、誰かに命令されたわけではない。もちろんなんとなくやっていたワケでもない。ただ純粋に、「誰かを笑顔にできる存在」になりたくてアイドルをやっていたんだと

この瞬間に思わず飛び出す子供アイドル時代の決めポーズ「姫宮飛び」ですよ。ももクロで言うところのエビ反りジャンプですよ。こんなん……泣きますやん。

しかも畳みかけるように入るエピローグ、『これは「二人の少女」がトップアイドルになるまでの物語』……完璧か? ここまで盛り上げておいて、畳みかけるように続きを想起させる引き。もう一度言いたい。完璧か? 読切を読んだときに俺も思ったもん、「あ、これ絶対に続き読みたい。絶対に連載化して欲しい」って。

そして念願かなって連載化してくれたということであります。ジャンプ+編集部の方々、誠にありがとうございます。いや、というか、この後の展開があんまり盛り上がらなくて打ち切りになったとしても俺は松本先生を一生応援するね。だってここまで魂がこもった作品を産み出せる人だ、絶対に今後ジャンプの看板作品を創り出す。俺にはわかる。まだ読んでない人は絶対読め

その淑女は偶像となる/連載版

 

 

【まとめ】

ちょこちょこ省略させてもらったけど、この第一話に関しては本当に全部に無駄が無くて、完成されていると思う。集英社はこの第一話をサンプルとして持ち込み作家に配るべきでは? とすら思える(もちろん優秀な持ち込み作家もたくさんいると思うが)。 常にいろんな漫画を読んでる俺だけど、この作品だけは本当にダントツで面白いと思ったんだよ(読切掲載時)。これこそもっと知られるべき作品の筆頭だし、このブログの趣旨に則っていると急に思い立ったので、一気に書いた記事でした。誤字脱字・不出来な表現はご容赦下さい。ではまた。

『可愛いだけじゃない式守さん』しか勝たん

可愛い可愛い可愛い可愛い、そして…カッコ良い。こんな最高な女性がいるだろうか、いや、いない。でも、いたんだよ。『可愛いだけじゃない式守さん』にはね。

【あらすじ】

不幸体質の男子高校生・和泉は同級生の式守とつきあっている。普段の式守は可愛くて優しいが、和泉に訪れた危機や彼の言動に反応して男前なイケメン彼女に変身する。Wikipediaより引用

【作品概要】

「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2020」で9位、「次にくる漫画大賞 2020」でWEB漫画部門5位に選ばれ、着実にネクストヒットを狙える位置まで快進してきた本作。もともとは作者の真木蛍五さんがTwitterでアップロードしていたショート漫画で、講談社の『マガジンポケット』担当編集者からのオファーで連載化に繋がるという経緯を持つ、まさに新時代のラブコメだ。

『木星少女流星群』の頃から密かにファンになっていた俺にとっては、真木先生がラブコメで連載化と知った時はビッグバンなみの衝撃だった。何故って? 真木先生が描く女の子が滅茶苦茶タイプだからだよ。みなまで言わせるな。

連載当初はTwitterに上がっていた時と同様の枚数(各話4ページ)だったけど、人気が上昇するにつれてページ数が増えていき、話の構成が少年誌っぽく洗練されてきた印象。コミック4巻にて描かれた文化祭編のキュンキュン具合に俺は胸を撃ち抜かれ、存在することのない甘い青春時代に想いを馳せた上で涙を流しながら夢の世界にゴートゥーベッドした。翌朝、俺は目覚めて思ったね。本作は、マガジンを代表する純愛漫画と言っても過言ではない、とアニメ化も決まってるし、これはもっと広く知られねばいかん!とここに書いている所存である。

ちなみに、漫画漬けの日々を送る俺は
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それではお待ちかね。下記にて『可愛いだけじゃない式守さん』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

可愛いだけじゃない

可愛いのは大前提。そして大正義であり真理だ。まずここを理解しような。そしたらこの漫画は楽しめる。

初登場時は小動物のようなあどけない笑顔で”守ってあげたい感”を想起させるビジュアルの式守さん。あらすじにも記載してあるように、不幸体質の和泉はことあるごとに転んだり、車に轢かれそうになったりと随分な不幸体質だが、この災いから彼氏を守る式守さんが非常にイケメン。式守さん本人も自身のカッコ良さに対して特にコンプレックスがあるわけではなく、私服は”可愛い”と”カッコ良い”の二種類を使い分けている節があり、そこもまたイケメン。そう式守さんは「最高にカッコ良いイケメン彼女」なのである。M男必読

 

カッコ良いだけじゃない

と、ここまでは式守さんのカッコ良さにフォーカスを当ててたが、ただ男っぽいだけの彼女でもないのがこの作品の秀逸な点だと俺は思う

そもそも、どんな作品にも男勝りな女性キャラというのはテンプレートのように出てくる。例えば、『コードギアス』で言えば紅月カレン、『天元突破グレンラガン』のヨーコといったように。だが思い返して欲しい、前述した2キャラに関してはお色気要員も兼任していたことを(そこが良かったんだけど)。そう、男勝りな女性キャラという位置づけは二次元において、”男勝り+お色気” or ”究極に男勝り”の2択になりがちだったんだ。つまり本作における”可愛いとカッコ良さの両立”というのは、今まで手が届きそうで届かなかった絶妙な痒い所を見事に掻いてくれたということになる。

ここで上の画像を見直してみよう。ラブコメにはありがちの放課後二人だけの世界(誰が何と言おうと今この世界には二人しか存在しない、いいね?)。風邪をひいたときにお見舞いに来てくれた式守さんに「お礼がしたい」と聞く和泉、それに対して式守さんの返答は「何もしないで」。からの後ろに歩み寄ってぎゅう。戸惑う和泉に投げかけられる「チャージします」。俺もチャージします! 

てな感じで、しっかりと少女らしい可愛さを持つヒロインなんだよ。と言っても、後ろから交際相手を抱きしめてチャージするという行為、これは別に目新しいものではない。数々の少年少女漫画にていともたやすく行われているえげつない行為だ。だが、カッコ良い女の子を描くことに秀でている真木先生、この先生の作画で行われるだけで同じ行為でも全然違う魅せ方となっている。不良が捨て猫に優しくしてるのを見た時と似ているかもしれない。まあ、これは本作を読めば分かると思うが、”カッコ良い”がデフォルトに位置付けられている女の子の”可愛い”を見た時、心は想像以上にときめく

 

理想のパートナーとは

連載開始当初からこんなイケメン彼女と付き合っていた主人公の和泉。彼についても本作の重要なキャラなので触れておきたい。

式守さんだけが目立ちがちな本作だが、実はしっかり彼の成長物語でもあるし、”良い男”という点に関して言えば式守さん以上なのかもしれないと思えてくる。話が進むにつれて明らかになっていくが、これだけ性格も見た目もイケメンな式守さんが何故和泉と付き合っているのか、ここに「イケメンとは?」という答えが隠されていると俺は予想する

上の画像は式守さんが和泉の家に遊びに来た時、和泉の母親に、息子の不幸体質で苦労をかけていると声を掛けられた時のシーンだ。ここでしっかり式守さんが思う和泉の強さが語られている。確かに不幸なことに見舞われることが多い和泉だけど、その分誰よりも理不尽な物事に対して理解がある。そして、そんな自分を卑下することはなく、常に他人のことを気に掛ける彼の姿に対して「とっても強くてかっこいい」と言う式守さん(可愛い)なるほど、深い

どれだけイケメンっぽいことを自然にやってのける人がいたとしても、他人の気持ちを察しないままにその行動をしているとしたら、それはイケメンとは言い難い。逆にどれだけ弱弱しい存在であっても、他人の気持ちを思い遣り行動に移せているとしたら、それはもうイケメンと言っても良いのではないだろうか。そんな和泉の根底の部分に惹かれたからこそ、式守さんは彼と付き合った。素敵やんまぁ普通に和泉イケメンの部類だけどな!

最近友達にソシオパスと言われた俺ですら和泉が人間的に魅力的であることは理解できる。こりゃあ式守さんもメロメロですわ。

 

表情描写力が異常

ここまでで散々語ってきたことからも分かるように、可愛い&カッコ良いを的確に描ける画力に裏付けされた巧みな表情の描写。本作はこの力が飛び抜けている

分かりやすいのが上のシーンだ。遊びに来た式守さんが和泉&和泉母と一緒に映画を観てて、同じシーンで同じ表情をする子供たちに対して慈愛に満ちた眼を向ける母。悲しいシーンを観て、潤んだ瞳で隣を見ると最愛の彼氏の泣き顔。「あ、こんな顔で泣くんだ……」と一瞬呆気に取られつつも、安心と共感により自分の目からも自然と溢れる涙。

台詞なしだからこそ表現できる一連のシーンと言えるが、これを絵だけで表現できるのは常軌を逸している。その辺の俳優でも中々こんな心の機微は演じきれないし、喜怒哀楽+なんか色々ハイブリットした複雑な感情が式守さんの表情だけで表現されている恐ろしさな。あと何よりさ、好きな人と同じモノを見て、同じ感情を共有できるってすごい良いよね……。台詞無しの見開きでこんなことまで読者に気付かせてくれる、真木先生マジすごい

 


【まとめ】

少年向けラブコメ漫画にしては女性ファンが多いと言うが、なんとなく納得できる。行動がイケメンであり、女性から見てカッコ良い女の子像を体現するヒロイン、式守さん。そして頼りなさそうに見えても、愛する人にしっかりと好意を伝え、優しさに溢れる主人公、和泉この2人の存在は数ある少女漫画の登場人物たちにも負けてない

アニメ化によって爆発的に人気が出るのは容易に想像できるし、今やってる修学旅行編では愛情と友情がフュージョンした上質なアオハルが展開されてる。間違いなく目が離せない作品。応援してます。


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ずっと色物かと思ってた『出会って5秒でバトル』を読んで5分でハマる

完全に色物の作品タイトルゆえに甘く見られがちだが、本作は非常にアツい想いをぶつけ合う秀逸バトル作品だ。また、その戦闘も『ハンター×ハンター』並みに頭脳を使う展開の目白押し。異能バトルはかく在るべき。

<あらすじ>

成績優秀でゲームが趣味の16歳の高校生・白柳啓は普通の日常に退屈していた。そこへ突然現れた謎の包帯男の襲撃を受け、ゲーム感覚で撃退することに成功したが、その後現れたマジシャン風の女に殺されてしまう。 病院風の謎の施設で啓は目を覚まし、同様の境遇の者ばかりが集められた会場に例のマジシャン風の女、魅音が登場。それぞれに与えられた「能力」を使って戦うことを説明される。 一対一での戦いの1stプログラム、5人グループが一対一で戦う2ndプログラム、チーム戦の3rdプログラムを経て、舞台は監視者1名を含む12人の6グループが戦う4thプログラムへと移っていく。Wikipediaより引用

ちなみに、漫画漬けの日々を送る俺は
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それではお待ちかね。下記にて『出会って5秒でバトル』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

デスゲーム開始

本作は2015年、ウェブサイト上にて連載を開始した(ゆくゆくはリメイク版が『裏サンデー』『マンガワン』へ)。2015年といえば、昨今のラノベ・ドラマ・映画などによって所謂”デスゲーム”作品というものが消費されつくした頃だ。『バトル・ロワイヤル』に始まったこの系譜に対する驚きは、生まれ続ける同系統作品によって日本人の間でも浸透・吸収され、この手の作品に対しての驚きというものが皆無に等しくなった

一般的な日本国民よりも少しばかり多くの漫画作品に触れてきた俺は、ちょっぴり食傷気味だったこともあり「はいはい、またデスゲームものね……」と、タイトルを見た時点で世間と同様の感想を抱いたのを記憶している。それから数年本作に触れずに生きてきたというワケだ。この時の俺の愚行を、つい先日、初詣で神に謝罪してきた

去る2020年11月、アニメ化が発表されたことからも伺えるが。俺がタイトルだけで食わず嫌いしている間に『出会って5秒でバトル』は異能バトル漫画として超王道を突っ走る人気作品まで成長を果たした。それもそのハズだ……面白れぇもん……。皆、決して名前だけでその本質を理解した気になってはダメだぞ。真実はいつも一つ。

 

 

超頭脳派バトル

それでは、何がそんなに面白いのかを語ろう。タイトルの通り、基本的にはバトル主体のストーリーであることに嘘偽りは無い。そして”出会って5秒でバトル”が始まるという点に関しても概ね齟齬は無い。人気の秘訣はバトル内容だ

上の画像の通り、主人公の能力は「相手があなたの能力だと思った能力」。異能バトル漫画なり小説なりを読みなれている人はこの能力を聞いた時にどう思うだろうか。俺的にはメチャクチャ弱い能力だと思ったね。だって、自分が自分の能力だと思った能力だったら脳内リミッターを外して必死に「強い能力にしよ~」なんて考えることが出来るけど、対戦相手主体で自分の能力が決められるなんて、絶対弱い能力にされるやん!  まぁ、条件と使いようによっては柔軟性がありそうな能力だとも思ったが……。本作はこの主人公の異質な能力を中心として波乱が巻き起こっていく。

 

この能力が極めて面白いんだよな。つまり、この能力はネタバレしてる相手じゃない場合に限って無限。会話・行動によって相手を誘導し、最適な能力を自分が持っていると相手に想像させるという心理的駆け引きが生まれる

例えば、上記画像は物語中盤の決定的な場面なんだけど。攻撃を全て無効化する”リーダーの能力”(※正確にはこれも間違った認識)を相手が知っていることを前提として、”リーダーの能力”のことを何気なく会話の中で刷り込ませることによって、決定的な場面で相手の想像範囲を意図的に制限する。もっと踏み込んだ解説をすると、実際にこのリーダーと呼称されている人物の能力は「相手と平和的に交渉を行える能力」で、この副産物として交渉中は攻撃が一切効かなくなるっていう能力なんだよね。つまり、相手の認識と想像の絞り込みによっては本来存在しない「攻撃を全て無効化する」能力を具現化できるということ。とんでもねぇ。

極論、「俺の能力名はインデペンデンスディだ!」と伝えれば、相手の想像力によっては宇宙人の大群を召喚することも可能(なのかもしれない。作中にそんなぶっ飛んだ展開は無い)

 

 

純粋に展開がアツい

もちろん人気の秘訣という点で言えば単純に展開がアツい。完全な能力バトルだけの作品でこんなに人気が爆発するワケもなく、純粋にストーリーが面白い。クールな主人公:アキラが無双していくだけではなく、苦戦の中で苦悩しながら葛藤し、成長していく人間ドラマがこの漫画には詰まっている。サブキャラ・モブキャラも例外ではなく(これが凄い)、一人ひとりが謎のデスゲームの中で確固たる信念を持っているからこその衝突、育まれる友情。果ては敵キャラに至るまでが信念をもっていることが巧みに描かれている。そこに異能という無限大のバトル要素が加わるワケだから、盛り上がらない訳がない

ちなみに、俺が欲しい能力は主人公アキラの父が持っている「相手に一つ使命を与える能力」だ。作中で詳細はまだ語られていないけど、これ普通に『コードギアス』のギアスだからな。

 

 

<まとめ>

というワケで、今回の記事は『出会って五秒でバトル』について語らせてもらった。俺の中で”アニメ化されて覇権とりそうな作品”トップランカーだし、純粋に漫画の出来が良すぎるから早めのチェックをオススメする。決して、タイトルに惑わされてはいけない、これは超王道少年漫画だ。ではまた。

『Levius-レビウス-』が新時代のSF作品であることに世界はまだ気づいてない

新時代SFという言葉がこれ以上なく相応しい作品『Levius-レビウス-』。機械義肢の拳で放つ冷たい右ストレートには燃えるような想いが宿っていた。

あらすじ

強き者。美しき者。その名は――レビウス。 新生暦19世紀――戦後の帝都では、人体と機械を融合させて戦う「機関拳闘」という格闘技が行われていた。 戦争で父親を失い、母親も意識が戻らない状態となった孤独な少年、レビウス=クロムウェルは、彼を引きとった伯父ザックのもとで、機関拳闘の若き闘士として頭角を現し始める。 そんなある日、競技の最高峰であるGrade-1に挑戦する機会が、レビウスに訪れる。同級1位のヒューゴとの特別試合に勝つことが条件だったが、そのヒューゴが前哨戦の相手、A.J.という謎の選手との戦いで…!! 人間の尊厳と、文明の未来が火花を散らす、頂上バトル、ここに始まる。Wikipediaより引用

 

作品概要

『ウルトラジャンプ』の読者以外にはまだまだ認知されていない作品(されるべき作品)だと思うので、作品自体の簡単な前知識を書かせてくれ。

まず作者は中田春彌先生。2019年、ファンタジーアニメとして熱狂的な支持を生んだ『Fairy gone』のキャラクター原案(妖精も)を手掛けた方だ。この時点でそのセンスの異質さを感じ取ってくれると思うが、その画力の高さは本作でこそ十二分に発揮されている

連載開始は実は2013年と早い。『ドロヘドロ』『海獣の子供』『人類は衰退しました』『フリージア』と癖の強い作品を多く扱っていた伝説の雑誌『月刊IKKI』(現在は休刊中)出身のバリバリSF畑。同誌が2014年に休刊してから『Levius/est』とタイトル変更しウルジャン移籍という経緯を持つ。

SF×格闘技というありそうで無かった(り、あったり)ジャンルを確立しており、2019年にはNetflixで全世界に向けアニメ化を果たした。余談だが、アニメ版と原作では大きく設定が異なっており、一言で表すとアニメ版は色々軽やかに仕上がっている。SF作品をこよなく愛する俺からすれば断然全作をオススメするが、アニメ版はアニメ版で非常に良いと断言しておこう(主に最終回のあの娘の笑顔)。

ちなみに、漫画漬けの日々を送る俺は
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それではお待ちかね。下記にて『Levius-レビウス-』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

拳に宿す想い

まず主人公:レビウスの戦う理由に触れておこう。その半生を端的に言えば、”戦争孤児として故郷を焼き討ちされ、瓦礫の雨の中、母親に抱きかかえられながら助かった”過去を持つ物静かな男の子。はい、王道。「あ~、あるある。こうやって復讐に駆られて強くなる、SFにありがちなダーク主人公パターンね~。」と連載当初に感じていた愚直な俺を、俺は焼き殺したい。違うんだ。レビウスが戦う理由は確かに植物状態の母親を資金的に救うためであり、過去の記憶に巣食う悪党たちに復讐することなんだけど。本作の主人公の魅力はさらに先を行く。

助かる見込みが無いんじゃないかと思えるような状態の母親の描写は読者の心にトラウマを植え付けるくらい壮絶(もっとトラウマ植え付ける描写が後に出てくるが……)。そんな母親のために、戦闘用ではなく医療用の義肢(母親の形見的な)を用いて戦う少年。中々に感情移入する設定だ。そしてお待ちかね! ようやく焼き討ちした組織の登場。全てを投げ捨てて復讐に走るかに思えたがこの読者の予想は大きく肩透かしを食らう。最初こそ飛び掛かり相手を殺さんとするレビウスだったが、復讐相手(無口の美少女:AJ)の瞳を見るやいなや「助けを求めている……?」と菩薩もびっくりの読心。あの子にも何か戦わなければいけない理由があるのでは……? と葛藤の末に敵陣突入。家族を人質に取られ操られているだけのAJの境遇を理解し、正義の心を持って復讐相手を救うことを決意する。そう、レビウスは誰よりも正義の心を持った優しい少年なんだよ

 

 

怒涛のデスマッチ展開

そして始まるレビウスvsAJの戦い。内容としては、まるで4部作1作目のボスが所見殺しの上レベル100カンストでも勝てないくらいの超インフレ展開。この序盤から一気にラスボス感がたまんねぇんだよ……。駆け抜けるように展開するリズム感は良作の基本。それでいてしっかりとストーリーに重さを持たせるところは流石としか言えない。

敵組織の親玉:Dr.クラウン(上記画像のピエロ)の悪逆非道さと糞ッタレ具合がいい感じに物語にスパイスを与えつつ、命すら顧みずリミッター越えた強さで圧倒してくるAJに対して、セコンドにつくザックス(レビウスの叔父)と、天才義肢エンジニアであるビルという頼もしすぎる仲間のフォローにより奮闘するレビウス陣営。この展開が死ぬほど熱い。いままでどこか噛み合っていなかった味方陣営が圧倒的悪を前にして全力で力を合わせるウルトラ正義展開。しかも俺が凄いなと思ったのは、ザックスとビルは自分ではリングに立っていないので、戦うのはレビウスに任せるしかないのに、これ以上なく死力(視力)を尽くして一緒に戦うという点だ。当ブログで何度も述べているが、バイプレーヤーが魅力的な作品は神作

戦いの過程~結末まで全く目が離せない展開で、人間ドラマが涙腺を刺激しまくってくるストーリー構成なので、SF作品はちょっと……ていう人でも是非読んで欲しい。

 

 

更なるステージへ

恐ろしいくらい濃密な激闘で、漫画でいうと単行本20冊くらい読んだんじゃねぇか? と思ったが、これ、実際には2巻(18話)までの出来事だから。もちろん彼らの物語は続いていくワケで。更なる強敵の登場。そう、いくつかグレードが存在する「機関拳闘」の中で、作中で行われていた戦いは”GradeⅡ”。AJに勝利し、世界に13人しか認められていないという”GradeⅠ”へ昇格を果たしたレビウスの前に登場する圧倒的強者感を漂わせる新キャラ(イケメン)。一人ひとりが国家軍事力に匹敵する(詳しくは上の画像参照)という逆リーマンショックが起きた気がするが……、そんなところに投げ込まれることになったレビウス。物語の続きに心躍らせる最高の展開で序盤のイントロダクションは終了! ここまで気持ちの良い「俺たちの戦いはこれからだ!」は過去あっただろうか……いや、ない。まったく、楽しませてくれるぜ。

まとめ

ということで、『Levius-レビウス-』の俺的紹介記事でした。ただこの記事で扱った内容ってのは新装版上下巻の内容だけしか紹介してないので、より本作の世界観を堪能したい人はぜひ連載中の単行本で(地上波放送中のアニメ版は全くの別物なので、いつ観ても◎)。このすぐ後に世界最強”GradeⅠ No.1”の男が出て着たり、アニメで貧乳強気少女として物語を彩ったナタリアも出てくるので、飽きることは無い。てかこの新装版は近年稀にみるSF漫画の良作として永久保存版だと思うね。俺は応援し続けます。ではまた。