映画 先進的な技法で頭一つ飛びぬけた『パラノーマル・アクティビティ』がファンタスティック 2020年10月16日 miketa 2件のコメント 今日もホラーを面白く観よう。モキュメンタリーが苦手な俺だけど、『パラノーマル・アクティビティ』は比較的不快になることなく観れる。そんな俺がシリーズ最終章『パラノーマル・アクティビティ/ゴーストディメンション』まで全7作品を観終わったので簡潔に紹介させてくれ。 あらすじ かつてケイティとクリスティが住んでいた家に、ライアンとエミリー夫妻と娘のリーラが引っ越してくる。 ある日、夫妻は物置で箱の中からビデオカメラとビデオテープを見つける。彼らは興味本位でカメラのレンズを覗く。 それ以来、彼らの周囲で恐ろしい出来事が起こるようになり、リーラの様子も徐々におかしくなっていく。そして、怪異はますますエスカレートしていく。 そして彼らは徐々に最期へと進み、カメラには衝撃的なラストを捉えていた…Wikipediaより引用 変遷と終局 「いきなり最終作の話かよ」と思うかもしれないが、このシリーズを紹介するには遡った方が分かりやすい。この記事を読めば大まかな流れは分かるけど、作品を観た時にはしっかり楽しめるように書くから安心してくれ。さて、シリーズ最後の作品ということで「悪霊の正体が、ついに明かされる――」がキャッチコピー。モキュメンタリー手法の先進として2007年に公開された同シリーズ。基本的にはアメリカが舞台で、家の中完結系ホラー映画。低予算で始まったシリーズだけど、一作目が大ヒットしたおかげで後の作品は潤沢予算になるってのはアメリカンシネマの夢があるところ。あくまでモキュメンタリーという姿勢を崩さないで作り続けた点が◎。この『パラノーマル・アクティビティ/ゴーストディメンション』はシリーズ的に7作目に相当してるんだけどね(よくぞここまで続けたな……)。『1』に始まった悪夢の続編が『2』、その後『TOKYO NIGHT』で日本版続編、舞台はアメリカに戻って『3』・『4』、ここら辺で真の敵が悪霊っていうよりも魔女だったと判明する(っていうか徒党を組んでカチこんで来る)。その後、『呪いの印』でアメリカでのスピンオフ。で、満を持して7作目の本作だ。ここまで来ると悪霊もダッシュで殴ってくる。っていうかさ、本シリーズを観るたびに毎回思うことがあるんだけどね。俺が今の家に引っ越してきた時、近くに閉店セールをやってるABCマートがあったんだけど、最近言ったらまだ閉店セールやってたんだよ。まさにこれ。毎回「お、なるほどね。良い感じの引きで終わったわ!」って思ったら一年後に続編が出るんだよ。「終わらんかい」って憤慨し最終作をずっと観なかったのは内緒。ただ、そんなこと思いつつも全部観てきた俺からするとちゃんと面白かったね。なんか暇な時にもずっと流しておけるっていうか、日常系ユーチューバー観てる時と同じ感じ。 進化する怪奇現象 ダッシュで殴ってくると上で書いたけど、最初からこんなにアグレッシブな霊障だったわけではない。1作目は超有名だから観たことある人も多いと思うが、あくまでも視聴者の共感を誘うようなリアルな驚かせ方をしていた(そう…最初は…)。それこそラップ音とか、朝起きるとモノが移動しているとか、日常でも全然起こり得る現象な点が高評価の由来だろう。だがアメリカ様は止まらないぜ、5作目以降では普通に時空を操ってくるからな気をつけろ。元々アメリカ版の『呪怨』『リング』に影響を受けたオーレン・ペリ監督が手掛けたということもあり、なんとなく伽椰子の呪いを連想させるところは日本でも俺みたいなホラー狂の一部にウケた理由だと思う。これは余談だけど、日本のホラーも続きすぎると常軌を逸した演出になる傾向があるからな。そう……貞子のように……。ただ、この映画的な怖がらせ方があるからこそ、B級映画的な良さを備えている気がするんだ、俺は。ちょっと素人チック(ウィジャ盤が急に発火するとか)の安っぽい演出があるからこそ、沖縄の大学生が部活で撮ったような”良い映画”になってるんだよ。「俺たちはこのやり方で大手の映画スタジオよりも怖い映画作ってやるぞ」っていう気概を感じる。スピルバーグ監督も絶賛したっていうのは有名な話だけど、きっとこういう情熱に心が動いたんじゃないかと。観てない人は一度視聴してみることをオススメする。 パラノーマル・アクティビティ アルティメットコレクション まとめ 長きにわたるシリーズも終わってみれば全部で7作。ハリーポッターと同じくらいの長さとなった。そう考えれば全然楽しんで観れる。願わくば、ファンタスティック・ゴーストが発生しないことを祈ろう。