Netflixで『GREAT PRETENDER』観て将来の夢がコンフィデンスマンになった

”詐欺”を題材とした作品って初めてかも。初めて食べたジャンルの料理って、美味しいのかどうか、比較対象が無いと分からないじゃん。でも美味しい料理は問答無用で美味しい。この『Great Pretender』もそれ。

あらすじ

自称“日本一の詐欺師”こと枝村真人(エダマメ)は、年寄りや旅行客相手に詐欺を働いていた。

そんなある日、標的に選んだ外国人バックパッカーはまさかの同業者だった!

彼の名はローラン・ティエリー。エダマメを気に入ったローランは、ロサンゼルス・ハリウッドで“ある勝負”を提案する。公式サイト 第一話

7月からの+Ultraでの放送に先駆け、Netflixでの1~5話先行配信。ずっと気になってたから昼間っからソッコー観た。結果としては大正解な判断だったと言わざるを得ない。制作は『進撃の巨人』『鬼灯の冷徹』『魔法使いの嫁』『恋は雨上がりのように』のWIT STUDIO。ここ主導の作品はクオリティ高すぎて、本当に観ているだけで楽しい

 

 

騙しのレベルが規格外

常識に囚われない規模で考えられた詐欺の手口は、観ていても全く予測不可能。でも理解した時に「なるほどそういう事か!」ってなるのが気持ち良い。最初からここまで考えてたんだとしたらマジすごいなルパンかよ…と思ってたら、脚本家が古沢良太! 『リーガルハイ』『コンフィデンスマンJP』の立役者が話を考えてるならこのエンタメ具合も秒で納得

冒頭一話で、蛇口に取り付ける浄水器で詐欺を画策してたとは思えない額で指数関数的に取引内容がデカくなっていく様子は、全部観た後で思い出すと鼻で笑えるくらい子悪党。世界はもっと広くて、中でも自由と資本主義のアメリカ様はやっぱり偉大だなって思えてくる

 

 

人生という舞台の一流役者

俺はこのアニメを観て改めて、人生で賢く生きるには演技力が必要なんだなって実感した。生きていく上で、人と接する上で一番大事なことと言っても良い。この作品の登場人物はそれのプロフェッショナルで、最高に痛快なので、生きるのに困っている人は観て損は無い

作中には詐欺師の他に、マフィアも出て来るんだけどね。ロス市警が出てきたと思ったらFBIも出てきて最高にハイ。この鼠算式に登場人物が絡み合っていくのが良いんだよな~。ちなみにマフィア映画らしい格好良い銃撃戦もあれば、息子を大事にする屈強なマフィアの姿もしっかりと描かれるから、洋画好きは結構この時点でハマる。

あと主人公のエダマメが本当に良い奴なんだよ(いや詐欺師なんだけど)。母親を大事にする奴に悪い奴はいない作中に登場する詐欺師が敏腕すぎて、たぶん実力的には下から数えた方が早いんだけど、主人公としての器がしっかりと確立されてるのが超好印象。と言いつつも、俺の推しはもちろんシンシアさんだ。観れば分かる。

 

 

まとめ

何故こんなにも+Ultraは名作をやってくれるのか。何か大きな力が働いているのではとすら思えて来る。てか、何で俺こんなに絵が好きなんだろう…と思っていま調べてたんだけどさ、わわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ!キャラデザが! 貞本義行 様やないけ!マジか。ぜんぜん意識しないで見てた。いや、むしろ何で俺気付かなかった? 馬鹿か? 知ってから観たら絶対にそうなのに。「このキャラの感じ、懐かしいなぁ~」とか独り言ほざいてた自分の目ん玉に液晶を擦り付けてやりたい。

6話以降も絶対視聴が決定しました。

ロサンゼルスに乾杯。

密かにファンを増やす中国産アニメ『シザーセブン』を、もう観たか?

中国で大人気のWebアニメがNetflixで観れることはご存じだろうか? 『シザーセブン』は一話15分程度の短編アニメながら、ツボを押さえたストーリーゆえ、日本のアニメファンにも響くのは間違いない。

簡単なあらすじ

主人公のセブンは記憶を失った少年。分かっている事は、ハサミを意のままに操ることが出来ること。言葉を話す青い鶏と一緒に失った記憶を取り戻すために殺し屋稼業を始める。

普段は美容室で仕事をしながら、殺し屋としての動き始めるセブン。でも世の中には強い奴が幾らでもいて、失敗続き。

殺し屋をとして人々と接していく中で、絆が国の危機に一つに集まる時、失われた記憶が取り戻される。基本一話完結のギャグ有り王道ストーリー。

基本的にギャグを主軸に進むストーリーながら、次第に過去が明らかになっていって気が付いたら繋がってる、『銀魂』みたいな感じ。シーズン2まで出てるんだけどね。シーズン1のメインストーリーは10話、番外編が4話の全14話。メインストーリーのラスト3話くらいは少年漫画風のアツい展開だから非常に楽しく観れる。

 

 

C.V. ジャングルポケット斎藤

主人公セブンの声が棒読みと言われれば棒読み。でもその間抜けさがすごく合っていると言えば合っている(ような気がしてくる)。髪を結わえてる時と解いた時(と言うよりも記憶の有無)で、キャラが全く違う。この絶妙な違いを演じたと言えば演じきったのは中々な功績だと思う。

他のキャラに関しても敢えて間の抜けた演技をしているような感じで、全体的に統一感のある演技だったのも、ジャングルポケット斎藤氏の演技を上手く調和していた気がする。

 

 

脚本が予想以上にエンタメしてる

セブンの特技として、ハサミを操る他に変化の術(忍術的な何か)が使える設定なんだけど。これが物語を面白くしてる。殺し屋として色んな所に潜入する時、様々なモノに変化してターゲットに近づく。ある時は石、ある時はココナッツ、弱った魚とか。※ちなみに殺し屋ランクは17369位記憶を無くす前は最強格。

基本的には殺しの為にこの変化を使用していくが、問題解決に適した能力のために依頼内容が万事屋じみてくる。なお、上の画像はシーズン2の戦闘中に猫が犬の歌で感傷的になっている画像だからセブンとは全く関係ない。

 

みんな大好きシーズン1-6話

「脚本が良いなぁ」と思ったエピソードの代表として真っ先に思い浮かぶのが、シーズン1-6話。ある日、少女の殺しを請け負ったセブンが殺しに赴くと「死ぬ前にやりたい事がある」とお願いを請ける。少女の願いはコーラ一気飲み・看護婦さんに注射、元カレに金的攻撃など、素朴な願い。これらを変身能力で解決していくセブン。そして最後の願いが「自分を殺して欲しい」っていう事で、実は少女自身の抹殺を依頼していたことが明らかになるんだけど。結局セブンは今回も殺しの依頼を達成せずに終わることになる。そう完全に『銀魂』のマジメ回。こういう王道エピソードを真面目に演出できる作品は良作。

 


ちなみにシーズン2ではこの少女の病気の由来が明らかになる哀しみのエピソードがあるので必見。というかこの娘めっちゃ可愛い

 

終盤の盛り上がりが異常

シーズン1ラスト、襲ってくる大国の王子。今まで出会った人(殺せなかった人達含む)と協力して立ち向かうも太刀打ちできず、失われた本来の力が目覚める。まさに王道! 正直、ラスト3話くらいは一気に観てしまうクオリティで、ずっと逆作画崩壊してる感じだった。分かりやすく言うと『家庭教師ヒットマン リボーン』の骸戦くらいのアツさはあった。

※『ニンジャスレイヤー』・「パンティ&ストッキング」みたいに、頭身が8になることは決してないから。勘違いは厳禁。でもめっちゃヌルヌル動くから良いよ。

 

 

まとめ

冷酷だった過去、記憶を失って人々と接していく中で目覚める人情、リズミカルなギャグ、と秀逸すぎる脚本。これは観る意味あるなぁと俺は感じたね。ちなみに番外編では主要キャラの過去編紹介ストーリーで、それがシーズン2にも繋がってたりするから全部見た方が楽しめる。

噂ではシーズン3も中国では放送しているとか…?

Netflixで観れるようになればすぐに観ようと思う。