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人間力低いって自覚ある奴ほど『ブルーピリオド』は心に響くと思う

美大漫画といえばハチクロ、それは揺るがない。だが美大受験漫画といえば? ―――答えは『ブルーピリオド』。これは新しい常識となる。

<あらすじ>

主人公である矢口 八虎はパッと見チャラチャラしたDQN。でも頭は良い。特に人生に対する目標というものが無く、友達と夜な夜な飲み歩いてバカ騒ぎしつつも、親からの“良い子であって欲しい”という期待にも応える、ある意味ドコにでもいる器用な高校生だ。 そんな八虎が美術室である作品に目を奪われ、このことををきっかけに真剣に絵を描いてみることに。その一枚の絵が、表現の世界へと踏み出す大きな一歩となる―――。

 

<作品概要>

誰もが噂くらいは耳にしたことがあるであろう、“壮絶な美大受験”を描く作品。所謂、一般的な大学を受験している人とは違う次元での戦いが繰り広げられていることは何となく想像していたが、ここまでリアルに描写されると藝大出身者(と、山口つばさ先生)にリスペクトを感じずにはいられない

2018年に『みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2018』のネクストブレイク部門を受賞したことを皮切りに、2020年にはトントン拍子で『マンガ大賞2020』『第44回講談社漫画賞』の一般部門を受賞するという、今最も波に乗っている青春漫画

発行部数も10巻時点で300万部と超絶絶好調。「300万部って数字が正直良く分からない」って人は頭空っぽにしてよく考えてみてくれ、京都府の人口より多いぞ(たぶん)。芸術(×青春)という題材で、これだけの発行部数ってのは中々……。カルチャーに支えられながらも、カルチャーをおざなりにしている日本にも、まだ明るい未来があると思える良い数字だと思わないか。

かく言う俺も、実は思春期の頃に美大への進学を考えたことがあった(というか皆一回は考えたことあるのでは……? え、ない?)。でも金銭的な問題とか、「就職を考えると一般大学に進んで欲しい」など親から反対されたり、自分には才能がないと決めつけたりして諦めてしまうのが普通だと思うんだ。実際に俺も親から一蹴され、即諦めた苦い思い出がある。本作ではその辺の葛藤や現実的な問題も非常にリアルに描かれている。

一つ一つの問題を解決しながら、通常の勉強もこなし、絵の技術を身に付ける。そうでなくても多忙で多感な高校生という時期に、大人でも腰が引けるほどのこれらの量の問題に真正面から向き合う姿を見せられたら、感動せずにはいられない

ちなみに、漫画漬けの日々を送る俺は
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それではお待ちかね。『ブルーピリオド』に関して独善的に語っていきますよ~。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

 

秀才DQN主人公

あらすじでも書いた通り、この物語の主人公は非常に優秀だ(頭が良いという意味で)。でも、決して絵の才能溢れる天才の類ではない。ここがこの作品の良いところ。なんとなく、親の言う通りに勉強して。なんとなく、今が楽しくなるように友達と、悪さして。なんとなく、笑うべきタイミングでヘラヘラして、場を白けさせないように空気を読んで。要するに波風立てないように生きている、そんな普通の男子高校生だ。

思春期には陥りがちなんだけど、こうやってなんとなく青春を過ごしていると ふと思う瞬間がある。「あれ? 俺……人間力低くね?」ってな(経験談)。他の人の意見に愛想笑いして、言うべきことを言わずに空気を読んだフリをする。自分は此処に確かに存在するのに、場の雰囲気や空気を回す歯車と化す。空回りし続ける歯車。この状態になったらもう青春はセピア色よ。ただ漫然と目の前のやるべき事をこなし、人生のレールを進めていくしかない。八虎もなんとなくそう思ってた。でも人生を変えるきっかけが現れる。そう、きっかけってのは唐突にやってくるんだ。

それは放課後の美術室。校則で禁止されているタバコを美術室に落としたことを思い出し、取りに行った時。唐突に眼前に広がる天井まで聳え立つ天使の油絵。なんか広大な景色とか、めちゃくちゃ精巧に造られた工場の可動部分とか、思わず息を呑む瞬間ってあるじゃん。目が点になって「なんだこれ…なんだこれ! なんだこれッ‼」ってなる瞬間。八虎にとってはこれがそれだったんだな。

そして気付いちゃうんだよ。絵には、芸術には、作り手の想いが言葉以上に込められているってことに。そして絵を描くことで、普段心の奥の方にしまっていた“言葉にできない感情”を表現できるということに。そして表現することの面白さに。

ここまで読めばお察しかと思うが、誰しも似たようなことは経験したことあるんじゃないだろうか。ある時、いきなり目の前が開けた感覚とでもいうか。真っ暗な暗闇にいたと思ったけど、「なんだ、光明は実は目の前にあったんだ!」的な瞬間というか。え? そんなドラマチックなことないって? いやいや、別にドラマチックではなくても良いと思うよ。参考までに、俺の人生において目の前が開けた瞬間というのを教えてあげよう。

 

人生を変えれるのは自分

―――あれは、ブラック企業で身を粉にして働いてい(奴隷をしてい)た時、連日の撮影に疲れ果てた俺は道路で仰向けに横たわったんだ。そしたらさ、広がってるんだよ青空が。視界一杯に。感じたね、「なんだ……こんなに俺が欲しかったのはこんなに近くにあったのか」と。手を伸ばせば届きそうなくらい一面の雲一つない空。圧倒的解放感と自由。どんなにつらい日々でもほんの少し勇気を出して車道に横たわれば自由になれる。ほんの少し勇気を出すだけで世界は微笑んでくれるということに気付いたんだ……。

安心してくれ、自殺幇助ブログではない。俺はその一週間後にブラック企業を辞めて自由を手に入れたよ~っていう、ゆるふわトークだ。まぁ俺の場合は空だったワケだけど、そのおかげで今は伸び伸びとやりたいことをやれる時間と余裕を手に入れた。きっかけなんて、いつでも どこにでも 溢れている。辛い時ほど周りが見えないなんてことはザラにあるからさ、ドラマチックとは限らないワケよ。ただ、人間関係に悩んでいる人ほど、”表現すること”が何かを変えるきっかけになってる場合が多いと俺は感じる。本当にやりたいこと、言いたいことを表現する手段ってのは実はたくさんある。大事なのはそれに気付けるかどうかだ。そして本気で実行できるかどうかだ。一歩踏み出すだけで、新しい考え方が見つかり、自分の中にあった問題が解決することは往々にしてある。いまグサリと胸が鳴った人は『ブルーピリオド』読んでみような。面白いよ。

 

 

母親との進路相談

前述している通り、本作はこんなリアルな家庭事情もしっかりと描いてくれている。実際、進路を決める上で一番の関門って親だもんな。ただ、そりゃあ親からしたら自分の子には安定した道を進んで欲しいって気持ちは分かる。でも親っつうのはさ、ちゃんと向き合えば応えてくれるもんなんだよ無論応えてくれない複雑な家庭もあるだろうが。でも、頼り方がわからなかったり、自分の気持ちを言葉に出来ないのが思春期の面白いところ。この命題の答えを導きだしたのが『ブルーピリオド』ってこと

さて、上のシーンの八虎を見た時に俺は思ったことがある。「あれ、これ、凄い成長の瞬間なのでは……?」ということだ。子が親に対して本心をブチまけるってだけで相当な勇気がいるのに、絵の素晴らしさを伝えつつ、本題である”藝大に行きたい”ことをストレートに表現している。「おいおい、高校生でこんなにガムシャラに想いを伝えられる人間がいてたまるか」と、一蹴することは簡単だ。だが胸に手を当てて考えてみて欲しい、自分が高校生の時にこんなに面と向かって親に感謝を伝えたことがあるだろうか? いや、むしろ今でも無理じゃないのか? 認めよう、俺には無理だ。つまり、今この瞬間に高校生の八虎は俺よりも人間力が高くなったんだ。真っ直ぐな人間の成長速度は速い

 

 

夢への道は険しい

親との軋轢も無事に解消され、本格的に予備校に通い絵の勉強を進める八虎。でもここからがまた面白いんだなぁ~。まず予備校のメンツが総じて濃い。さすが未来の美大生、天才と変態のオンパレードだ。完全なコミュ障だけど絵の才能に溢れていたり、男なのに三つ編みで芸術フェチだったり、優秀な姉にコンプレックスを持っている美少女だったり。単純に魅力あふれるキャラでもありつつ、思春期特有の何色にも染まりやすい感じもある。この時期の子供たちって酒の肴に最高だよな

ここからの内容は本当に絵の技術をガンガンと身に着けていくっていうことになるんだけど。何度も言うが八虎は天才ではないので、物凄く苦労して表現を突き詰めていく。美大に合格しやすい絵とはなんなのか、美大に合格しやすい絵は芸術としてダメなのか、自分は何で絵を描きたいのか、絵で何を表現したいのか、楽しく描くとは、てな感じで死ぬほど苦悩する。こうやって悩みぬいて悩みぬいて藝大受験へ一直線に突き進んでいくことになるんだけどね。しかしそれだけでは終わらない

 

思春期ゆえの浮遊感

美大受験仲間であり、八虎の幼馴染でもあるユカちゃん(鮎川龍二)。名前を見て貰えれば分かると思うがこの美少女、女装男子である。物語序盤から登場し、全読者の心を射止める彼だが、本作を代表する超重要人物だてか普通に超可愛い。芸術を志す人ってのは変わり者が多いっていうけど、こんなに危うさを伴った男子高生はいない

というのも、トランスジェンダーだからだ。これに関しては俺みたいに学の無い人間がとやかく言う話題ではないと重々承知しているが、もう一度言わせて欲しい。こんなに危うさを伴った男子高生はいない

祖母から絵を褒められて、美大への進学を志すが、入試当日の実技試験が始まった瞬間にキャンバスに「×」だけ書きなぐって帰宅。女装する息子に対して厳しく当たる親と、祖母からの期待という板挟み状態で過ごした結果、プッツンいっちゃう姿は凄惨たるものだし。入試直前の八虎を傷心旅行に付き合わせて、部屋の中で互いに裸になって絵を描く姿(必見)は思春期ならではのユラユラした”不完全だからこその美”を体現していた。芸術を題材にした作品で、彼以上に表現者であった登場人物はいないと思う

 

≪無料試し読み≫

まんが王国

ちなみに、『ブルーピリオド』を無料試し読みできるサイトも紹介しておこう。俺がよく利用しているのはまんが王国だ。

漫画を読むときに試し読みをすることは大事だと俺は思っていて。自分に合っているかを手っ取り早く確認するには、まず読むことだと信じている。何よりもまず行動っていうし、ここで『ブルーピリオド』の世界を覗いてみては如何だろうか。

しかも漫画王国では今登録すると半額クーポンが必ず貰えるからオススメ。利用できるものは何でも利用すべきというのが俺のポリシーだ。俺も結構ずっと使ってるから安全面は問題ないハズ。

 

<まとめ>

と言うわけで、今最も熱い芸術漫画『ブルーピリオド』の紹介でした。この記事では全く触れなかったけど、絵の技術についても初心者に分かりやすいように描かれてるからさ、ちょっとでも美大に行ってみたいって人がいたら勉強になるかも。でも、大事なのは自分が何をしたいかだからな。ここがしっかり考えられている人間の表現したモノは他とは違う輝きが宿る。ただ、「何がしたいか」なんて高校生の時期に見つかる方が稀だ(俺なんか今もフワフワ生きている)。自分自身の心に真正面から向き合った人だけが人間的にも成長して、結果として表現の幅が広がって美大とかにも入りやすくなるのかもね。 好きなことをやってる奴は無敵だ。ではまた。

『可愛いだけじゃない式守さん』しか勝たん

可愛い可愛い可愛い可愛い、そして…カッコ良い。こんな最高な女性がいるだろうか、いや、いない。でも、いたんだよ。『可愛いだけじゃない式守さん』にはね。

【あらすじ】

不幸体質の男子高校生・和泉は同級生の式守とつきあっている。普段の式守は可愛くて優しいが、和泉に訪れた危機や彼の言動に反応して男前なイケメン彼女に変身する。Wikipediaより引用

【作品概要】

「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2020」で9位、「次にくる漫画大賞 2020」でWEB漫画部門5位に選ばれ、着実にネクストヒットを狙える位置まで快進してきた本作。もともとは作者の真木蛍五さんがTwitterでアップロードしていたショート漫画で、講談社の『マガジンポケット』担当編集者からのオファーで連載化に繋がるという経緯を持つ、まさに新時代のラブコメだ。

『木星少女流星群』の頃から密かにファンになっていた俺にとっては、真木先生がラブコメで連載化と知った時はビッグバンなみの衝撃だった。何故って? 真木先生が描く女の子が滅茶苦茶タイプだからだよ。みなまで言わせるな。

連載当初はTwitterに上がっていた時と同様の枚数(各話4ページ)だったけど、人気が上昇するにつれてページ数が増えていき、話の構成が少年誌っぽく洗練されてきた印象。コミック4巻にて描かれた文化祭編のキュンキュン具合に俺は胸を撃ち抜かれ、存在することのない甘い青春時代に想いを馳せた上で涙を流しながら夢の世界にゴートゥーベッドした。翌朝、俺は目覚めて思ったね。本作は、マガジンを代表する純愛漫画と言っても過言ではない、とアニメ化も決まってるし、これはもっと広く知られねばいかん!とここに書いている所存である。

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それではお待ちかね。下記にて『可愛いだけじゃない式守さん』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

可愛いだけじゃない

可愛いのは大前提。そして大正義であり真理だ。まずここを理解しような。そしたらこの漫画は楽しめる。

初登場時は小動物のようなあどけない笑顔で”守ってあげたい感”を想起させるビジュアルの式守さん。あらすじにも記載してあるように、不幸体質の和泉はことあるごとに転んだり、車に轢かれそうになったりと随分な不幸体質だが、この災いから彼氏を守る式守さんが非常にイケメン。式守さん本人も自身のカッコ良さに対して特にコンプレックスがあるわけではなく、私服は”可愛い”と”カッコ良い”の二種類を使い分けている節があり、そこもまたイケメン。そう式守さんは「最高にカッコ良いイケメン彼女」なのである。M男必読

 

カッコ良いだけじゃない

と、ここまでは式守さんのカッコ良さにフォーカスを当ててたが、ただ男っぽいだけの彼女でもないのがこの作品の秀逸な点だと俺は思う

そもそも、どんな作品にも男勝りな女性キャラというのはテンプレートのように出てくる。例えば、『コードギアス』で言えば紅月カレン、『天元突破グレンラガン』のヨーコといったように。だが思い返して欲しい、前述した2キャラに関してはお色気要員も兼任していたことを(そこが良かったんだけど)。そう、男勝りな女性キャラという位置づけは二次元において、”男勝り+お色気” or ”究極に男勝り”の2択になりがちだったんだ。つまり本作における”可愛いとカッコ良さの両立”というのは、今まで手が届きそうで届かなかった絶妙な痒い所を見事に掻いてくれたということになる。

ここで上の画像を見直してみよう。ラブコメにはありがちの放課後二人だけの世界(誰が何と言おうと今この世界には二人しか存在しない、いいね?)。風邪をひいたときにお見舞いに来てくれた式守さんに「お礼がしたい」と聞く和泉、それに対して式守さんの返答は「何もしないで」。からの後ろに歩み寄ってぎゅう。戸惑う和泉に投げかけられる「チャージします」。俺もチャージします! 

てな感じで、しっかりと少女らしい可愛さを持つヒロインなんだよ。と言っても、後ろから交際相手を抱きしめてチャージするという行為、これは別に目新しいものではない。数々の少年少女漫画にていともたやすく行われているえげつない行為だ。だが、カッコ良い女の子を描くことに秀でている真木先生、この先生の作画で行われるだけで同じ行為でも全然違う魅せ方となっている。不良が捨て猫に優しくしてるのを見た時と似ているかもしれない。まあ、これは本作を読めば分かると思うが、”カッコ良い”がデフォルトに位置付けられている女の子の”可愛い”を見た時、心は想像以上にときめく

 

理想のパートナーとは

連載開始当初からこんなイケメン彼女と付き合っていた主人公の和泉。彼についても本作の重要なキャラなので触れておきたい。

式守さんだけが目立ちがちな本作だが、実はしっかり彼の成長物語でもあるし、”良い男”という点に関して言えば式守さん以上なのかもしれないと思えてくる。話が進むにつれて明らかになっていくが、これだけ性格も見た目もイケメンな式守さんが何故和泉と付き合っているのか、ここに「イケメンとは?」という答えが隠されていると俺は予想する

上の画像は式守さんが和泉の家に遊びに来た時、和泉の母親に、息子の不幸体質で苦労をかけていると声を掛けられた時のシーンだ。ここでしっかり式守さんが思う和泉の強さが語られている。確かに不幸なことに見舞われることが多い和泉だけど、その分誰よりも理不尽な物事に対して理解がある。そして、そんな自分を卑下することはなく、常に他人のことを気に掛ける彼の姿に対して「とっても強くてかっこいい」と言う式守さん(可愛い)なるほど、深い

どれだけイケメンっぽいことを自然にやってのける人がいたとしても、他人の気持ちを察しないままにその行動をしているとしたら、それはイケメンとは言い難い。逆にどれだけ弱弱しい存在であっても、他人の気持ちを思い遣り行動に移せているとしたら、それはもうイケメンと言っても良いのではないだろうか。そんな和泉の根底の部分に惹かれたからこそ、式守さんは彼と付き合った。素敵やんまぁ普通に和泉イケメンの部類だけどな!

最近友達にソシオパスと言われた俺ですら和泉が人間的に魅力的であることは理解できる。こりゃあ式守さんもメロメロですわ。

 

表情描写力が異常

ここまでで散々語ってきたことからも分かるように、可愛い&カッコ良いを的確に描ける画力に裏付けされた巧みな表情の描写。本作はこの力が飛び抜けている

分かりやすいのが上のシーンだ。遊びに来た式守さんが和泉&和泉母と一緒に映画を観てて、同じシーンで同じ表情をする子供たちに対して慈愛に満ちた眼を向ける母。悲しいシーンを観て、潤んだ瞳で隣を見ると最愛の彼氏の泣き顔。「あ、こんな顔で泣くんだ……」と一瞬呆気に取られつつも、安心と共感により自分の目からも自然と溢れる涙。

台詞なしだからこそ表現できる一連のシーンと言えるが、これを絵だけで表現できるのは常軌を逸している。その辺の俳優でも中々こんな心の機微は演じきれないし、喜怒哀楽+なんか色々ハイブリットした複雑な感情が式守さんの表情だけで表現されている恐ろしさな。あと何よりさ、好きな人と同じモノを見て、同じ感情を共有できるってすごい良いよね……。台詞無しの見開きでこんなことまで読者に気付かせてくれる、真木先生マジすごい

 


【まとめ】

少年向けラブコメ漫画にしては女性ファンが多いと言うが、なんとなく納得できる。行動がイケメンであり、女性から見てカッコ良い女の子像を体現するヒロイン、式守さん。そして頼りなさそうに見えても、愛する人にしっかりと好意を伝え、優しさに溢れる主人公、和泉この2人の存在は数ある少女漫画の登場人物たちにも負けてない

アニメ化によって爆発的に人気が出るのは容易に想像できるし、今やってる修学旅行編では愛情と友情がフュージョンした上質なアオハルが展開されてる。間違いなく目が離せない作品。応援してます。


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秀逸な大河漫画『SIDOOH/士道』に見る日本人の誇りを今一度胸に刻もう

1855年の日本。1855年と言えばあの有名な江戸を大地震が襲った年。黒船来襲から未曽有の天変地異と畳みかけるように襲ってきた大変動に対して鎖国してたイエローモンキーは無力 of 無力。『士道』はそんな中で、会津武士として生き抜く兄弟の生涯を描いた、NHKを越えし大河浪漫。

《あらすじ》

ニッポンが“幕末”と呼ばれる少し前、動乱の世に放たれた二人の兄弟がいた。兄は雪村翔太郎:14歳、弟は雪村源太郎:10歳――たった二人で生きる決意を誓った幼き“侍”に、容赦なく降りかかる時代の混沌、修羅の世界。一巻あらすじより引用

この物語は大きく幼少期・青年期と分けられる。どちらも動乱の世が産んだ混沌を相手に大立ち回りする兄弟が描かれるが、何と言っても幼少期の悲惨さは他の歴史漫画には無い

ちなみに、漫画漬けの日々を送る俺は
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それではお待ちかね。下記にて『SIDOOH/士道』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

武士としての立身

まず第一話で母親がコロリする。この時点でかなりリアリティに富んだ時代モノの様相を呈していたが、多くのヤングジャンプ読者にとって衝撃的だったのは、母親が死の直前息子2人に武士として一生を終えた父親の形見(刀)を託すシーン。「腕を磨け、この世は理不尽だ。弱ければ死んで逝く」って病床の身体に鞭打ち気丈に振る舞う姿はまさに武士の嫁。さらに引取る瞬間「ごめんね」と母の愛を漏らすという超絶シビアな世界観を展開。もうこれ以上ない位に理不尽なんですけど…という俺の小並感想は、墨汁を垂らしたような高橋ツトム大先生の力強い夜描写の中に露と消えた。

 

それから兄弟はカルト宗教団体(白心郷)に拾われて「愚断!愚断!」と無理ゲーの殺戮ショーに巻き込まれたり、メリケン様の黒船沈めたり、明治維新の激流の中で生きるために足掻き続ける。というかこの幼少期の白心郷との戦いが最終巻まで続くとはこの時思いもしなかった…。

仲間も得て、失う。そんなことを繰り返すうちに、お待ちかねの新選組・長州藩士の登場。いやー、ね、外せないよね。維新期に置ける要素として絶対に必須。ただ、思い出して欲しい。片田舎で母親から「強くなれ」と願われた兄弟の生きる物語がここに収束していくんだよ。御国の物語に絡んでくるんですよ。こんな物語をが綴られる今こそが日本の夜明けぜよ

 

 

新選組との共闘

で、ここから物語は新選組側で展開することになる。かの有名な池田屋襲撃時に新選組とともに戦ったというアツい設定。ちなみにこの時点で数多の修羅場を潜ってきた翔太朗の剣の腕前は新選組副長・土方歳三と互角(鬼)。高杉晋作との対決では、高杉が怪我してるからって自分も傷を負いながら戦って打ち勝つという鬼神

というかこの時代は皆背負ってるものがあって、ともに戦う仲間がいて、会津・薩摩・長州それぞれの義理人情が、「武士とはかく在るべき」を体現してて胸が熱くなる。そんな中で巻き起こる京都近江屋襲撃による坂本龍馬・中岡慎太郎の暗殺犯不明事件。本作ではこれの実行犯が雪村兄弟として描かれる(暗躍しまくりぜよ…)。

 

俺的日本史紹介コーナー

ここで日本史大好きな俺に少しだけ語らせてくれ。日本の面白いところは敗北者として歴史に名を残している人達の方が人気があるという点。新選組はその筆頭。なお、俺の新選組推しは沖田さん(Fateも!)新宿出身で、”幕府の犬”と罵られるならず者集団だった彼ら。多くの作品で池田屋事件以後が語られていない通り、その終焉は可哀想の一言に尽きる。誰よりも武士に憧れたがゆえに時代の流れに乗り遅れ、薩長の新政府陣と敵対した挙句に天皇と敵対するという本末転倒感。護るべきものの為に戦い続けた結果、官軍としての大義名分を失い滅ぼされるという幕末青春譚は日本人の大和魂を揺さぶる。例に漏れず俺も好き(俺…何でも好きだな)。

ちなみに坂本龍馬が作った海援隊は今の三菱財閥。しかもソフトバンクのロゴは海援隊ロゴまんまなのはお気づき? 孫さんが坂本龍馬の偉人伝みて感銘を受けて同じロゴにしたらしいよ。まさかの土佐から生まれた一隊が今の世界的大企業のルーツになってるって点は面白いし、意外と皆知らないのはもっと面白い。日本史は良いぞ。

 

 

生き続けるためには

斬り続けるしかない

本当に色々なことがあって、最終的に生き残った源太郎(弟)は「俺に出来ることは、みんなが命懸けで振り回した刀を鞘に納めることだ」って生きることを決める。これまで激動の半生を描いてきたからこそ活きる最高の終わり方なんだけどさ。キレッキレに研いできた刃を振り回し続けて終わるのではなく、納めるってとこがポイントだよね。折らずに収める。あれ、率直に言って『バガボンド』を思い出したの俺だけ? 修羅の道を歩んだ先で達観するのは人類の性なのか? いや、そうと決まったわけではない。宮本武蔵は大自然に、源ちゃんは仲間の想いに生きることの真理を見出だしたワケなので。例えば現代を生きる俺たちにもこの境地に至る可能性はある。田舎で隠居したい。陶器とか作りたい

 

《まとめ》

というわけで、『SIDOOH/士道』に見る、日本史における偉人の生き様紹介でした。俺が今まで読んできた数ある漫画の中でも間違いなく上位にランクインする本作。あんまり長くすると読みづらいから省いたけど、百舌姉さん(兄の嫁)の生き様とかも相当良いからね。あとこの後日談である息子の話『士道サンライズ』も超おすすめ。

令和にあっても、日本人の誇りは大事にしたい。

『あひるの空』を漫喫で読んで泣く、これも一つの青春のカタチだと思うんだ

2004年の連載開始から、スポーツ漫画として最前線を走り続ける『あひるの空』。バスケと言えば、かの有名な歴史的ジャンプ漫画を思い浮かべがちだけど、ぶっちゃけ『スラムダンク』にも負けてない。と言うより、ジャンルが違う。これはバスケを題材にした青春大作だ。

あらすじ

九頭龍(くずりゅう)高校に入学した身長149cmの車谷空は、母親に誓った「高校最初のバスケの大会で優勝」の実現のためにバスケットボール部に入ろうとする。

しかしバスケ部は花園百春・千秋兄弟を始めとする不良達の巣窟になっており、部活動などできる状況ではなかった。だが、しつこく食い下がる空の純粋なバスケへの熱にかつてバスケをやっていた百春、千秋たちは心動かされていく。

そして空達のバスケット生活が始まった。

あらすじの時点で漂う「あ、バスケするまでが長いな」感。そんな印象を受けたのなら、正しい。俺も当時マガジン読みながら同じこと思った。そういう意味でも『スラムダンク』とは全く異なる滑り出しで(湘北高校はバスケ部がちゃんと機能していたからな)、どちらかと言えば『ルーキーズ』にジャンルとしては近いかもしれない。しかも特筆すべきは空の伸長が149㎝ってトコ。これが物語に大きく関わってくるし、小さいのに3Pシューターって事に誰もが心動く物語性があるんだよ。

更に言えば、この作品において”未来はない”。と言うと語弊があるが、主要メンバーの中でバスケを人生の柱にして、これでメシ喰っていくっていう人間性はあまり描かれない(横浜大栄の白石・豹、トビくらい?)。人生における高校時代を刹那的に描くことに特化しているからこその名作、青春漫画と言える。もし未来編を描くのだとしたら、連載終了後にTwitterとかで発表して欲しい。ただ、千秋の大学生編は観たい。

 

アニメ 『あひるの空』

アニメ、めっちゃ良いよね~。原作読んでる人は分かると思うけどさ、画力高くて、線が独特で、それが物語の雰囲気的にも良い演出になってるからさ。絶対にアニメじゃなくて紙で見た方が映える作品だと思ってたけど。良い意味で裏切ってきて、しっかり原作準拠クオリティに驚きながら観てる。

 

まさかの4クール放送

俺、てっきりクズ高校のスタメンが全員揃ったところで「俺たちの戦いはこれからだ…!!」っていうありきたりな残念エンドでアニメ終わらせると思ってたんだけど。まさかの4クール! 全く把握してなかった俺は、「いや終わらないんかーい、最高かよ~」って一人深夜に興奮してしまった。不覚。ただ、原作読んでた時はここまで来るのに本当に時間かかったから嬉しいな。俺、コンビニで立ち読みしながら泣いたからね。「ついに、ついにフルメンバー揃ったぁ」って。ここから怒涛の快進撃が始まるんだ!って。このことについては後で語るが、この時の俺はこの作品について何にも分かってなかった

青春の音が聞こえる演出

あとアニメになったことで何が良いかって言えば。(まぁ、これ以外の作品でも言えることなんだけど)音が付いたってことかな。でも他作品とは良さ具合が全然違くて、”青春の音”が追加されてるんだよ。バッシュが体育館の床を擦る音、ボールがバウンドして天井から響く音、ボールがゴールリングに当たらずネットをくぐった時の気持ちの良い音(蘇らせる…何度でもよッ!)。漫画には文字から想像する無限の可能性があるけど、実際に物語と一緒にSE聴くと、「あぁ~良いわぁ~」ってなるのが本音。

特に、30話で空のお母さん(車谷由夏・元日本代表)が空の試合を内緒で見に来た時に、体育館に響く音に耳を澄ませて「懐かしいわ…この音」っていうシーンの深みが爆発してたね。俺も学生時代、部活中に体育館の窓から外にプリズンブレイクして、風に当たりながら「良い風だ…」なんて呟いてたな…SNSじゃなくてリアルに。

というように、原作ファンであっても楽しめる(てかぶっちゃけ懐かしすぎて涙出てる気がする)。アニメ4クールでどこまでやってくれるのかも楽しみポイントだけど。横浜大栄メンバーがどんな感じで動くのかってのも要チェックだよね。マジで鷹山はやく出てきて欲しい。

 

原作 『あひるの空』

あ、ここからは猛烈にネタバレを含むので、アニメ派の人はご退室ください。

まず、現在単行本は50+1巻まで出てる。結構出てるなって思った? それはそうだろう。俺が中学の時からやってる作品ですから。チャリで来てたヤンキーもスーツ着て会社勤めするし、コミュ障だった俺が処世の為にアルカイックスマイルを会得するくらい、たっぷりと時間はあったからな。

 

あひるの空 THE DAY(1) (講談社コミックス)

そんな原作。最新巻でまさかの『あひるの空 THE DAY』とタイトル変更したのは衝撃だった。一個前の50巻がやけに分厚いから、本屋で並んでるのを見た時に「え! 最終巻!?」ってドキドキしちゃったよ(苦渋の決断で、マガジン本誌は2年くらい前に買うのを止めた)。そしてネーミングがストレートで潔い。”THE  DAY”って! 読者にとって待望のあの日をついに描いてくれてるってことか! って一目で理解した。タイトル見ただけで涙が出そうだったね。『はじめの一歩』で一歩と宮田が戦うみたいなもんだよ。

 

伝説の練習試合から1年

現実では13年。伝説のクズ高vs横浜大栄の練習試合は、俺の中で今アニメでやってる新庄東和戦と同じくらいアツい。この戦いで作品の根幹が完成した。空と鷹山の”来年”の約束は俺たち読者にとっての”未来”の希望になった。

運動系の部活やってた人達は多少なり経験してると思うんだけどさ。顧問の先生が仲良かったり、地域が一緒だったりすると、自然と仲良くなる他校の顔見知りができる。そんな中で、腐れ縁というか、不思議と公式試合でも良く対戦する奴が出てきたり。勝ったり負けたりを繰り返す中で生まれる感情は、友情とは全然違うんだけど、大事なんだよな。そんな相手とする再戦の約束ほど、青春を懸けるに値するものはない。ん? あぁ、俺にもそんな奴がいたよ。俺がやってたのバドミントンだけどな

とにかく、この約束でこの物語のゴールが確定した。物語の中の全てが結末に向けて動き出した。そういう意味では、アニメ版は未だ始まってもいないんだな。空と鷹山がした約束ってのはそのくらい重みがあったし、この試合で、トビ・豹、千秋・白石、百春・ヤックも各々に相手をライバル認定(こうして並べると大栄メンバーのステ高すぎて個別に潰されそう)。峯田もちゃっかり2年目は公式戦でスタメンデビューしてるし。いかん、文に収集がつかなくなってきた。要は、伝説の続きが今ようやく始まったんだなって、すごく実感してる。

 

今日の大切さは終わってから気付く

学生時代は、当たり前だけど全ての人間が明るく過ごせるワケじゃない。どんなに部活を頑張りたくても、家庭の事情や過去の経験から部活に入りたくても入れない人もいる。そういう”恵まれてない”他人を人間(特に中高生くらいの若い時代)は無意識に無視する傾向があるように感じる。俺もそうだった。不思議と、そういう可哀想な人(って言い方は正しくないと思うが)のことは視界に入っても認識してなかった。イジメとかそういう話じゃなくて、人間ってそういう生き物なんじゃないかと思うんだよね。

この作品を読んでると、そんな子供の時のフィルターがかかった景色が脳裏に浮かんでくる。無意味だと思って嫌々やってた体育館のモップ掛けも、誰かがやりたかった青春だったのかな。

もしかしたら、それは今も変わらないのかもしれない。俺も、めでたく今年で30歳を迎えるワケだけど(人生最終章始まったなって感じ、既に死にたい)。気付けば終わる20代、「精一杯生きたか?」 そう問われれば「生きた」と言える(主に仕事が辛すぎて)。でも、アッと言う間だったなぁって思うんだ。そして、一生懸命すぎて周りが見えてなかったとも思える。ふと周りに目を向けたら、自分よりも過酷な境遇の人間なんて幾らでもいて。そんな人達に胸を張って話しかけて、一緒に笑い話できるような、そんな人間になりたいな、30代は。だっていま生きれてる今日は、誰かがやりたかった青春かもしれないから。刹那的な今この瞬間を苦しんでいる人間がいるのなら、俺の眼が届く範囲くらいは一緒に楽しめるように努力したい。青春に年齢なんて関係ないんだよ。

 

あひるの空 コミック 1-40巻 (講談社コミックス)
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まとめ

この作品は甘くない。奇跡はめったに怒らないしご都合主義な少年誌的展開はない(まぁ、多少はある。異常に僅差で勝つ)。人生の辛さと楽しさを見事に教えてくれる。ゆえに一年目の夏の大会は一回戦で敗退する。そして二年目の横浜大栄高校との試合(THE DAY)も負けることは公式で確定してる。コレがこの作品の良いところ。青春の酸いも甘いもしっかりと描き切る(ここに書くとキリがないから書かないけど、里見西の新と円の未来編とか、授業サボって体育館で隠れながら円が空に「同じ位好きな人がいるの」って言う幸せな失恋回とか、女性目線の青春もしっかり描かれてるんだよ!最高なんだよ!)そこが良いんだよ。

なんか途中すごく懐古主義的な独白になってしまったけど、不快に感じた人がいたらゴメン。たぶんシャッフル再生してるApple Musicからミスチルの『sign』流れてきたからだわ。あと、もしアニメ新規・もしくは原作未読でここまで読んじゃった不幸な人は、アニメを機に原作も読んでください。大丈夫、こんな記事に書いてあることぐらいネタバレした上で読んでも全然楽しめる。そもそもネタバレで霞むような作品じゃない

大人になって読めば読むほど響く。

俺は漫喫で声出して泣いた。

青年誌でH描写無しにラブコメする『かぐや様は告らせたい』を語りたい

累計発行部数は1,000万部越え。押しも押されぬ人気作品となった『かぐや様は告らせたい』。アニメも順調に二期が放送中で毎週本当に楽しみにしているワケだけど。ここから更にアツくなっていく本作の魅力を俺なりに語りたい。

あらすじ(ネタバレ)

将来を期待されたエリートたちが集う名門校・秀知院学園。 その生徒会のメンバーである副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行はお互いに惹かれ合っているものの、高すぎるプライドが邪魔をして半年が経っても告白することが出来ない。

素直になれない二人は、いつしか自分から告白することを「負け」と捉え、「いかにして相手に告白させるか」ばかりを考えるようになり、権謀術数の限りを尽くした“恋愛頭脳戦”を繰り広げる。

但し、連載が進むうちに“恋愛頭脳戦”描写および展開は減っていき、極度のツンデレ同士のギャグ色の濃いラブコメとなっている。

作者の赤坂も、「正直『天才たちの恋愛頭脳戦』の看板はそろそろ外すべきではないだろうか」と公言していた。その後、かぐやから告白することによってかぐやと御行の交際が開始する展開となったため、擬人化された『かぐや様は告らせたい』と『天才たちの恋愛頭脳戦』の双方が死亡するという描写がなされた

以上、あらすじにして盛大なネタバレ。さすがWikipediaパイセン、アニメ二期でもここまでは行かないだろうって事をサラッと書いてしまう…そこに痺れる憧れる(まぁ色んなサイトでネタバレしてるから今更だよね)。

以下は俺が本作をみてきた中で、絶対に外せないエピソードだったなと思う所を抜粋してみた。

白金御行 × 四宮かぐや が甘すぎ

この2人に限っては最高のラブコメ製造機と言うほかない。唐突だが、ここでこの2人に関しての俺的ベスト胸キュンエピソードを紹介させてくれ。

一位は間違いなく「花火の音は聞こえない 後編」だ。割と序盤の話で、アニメ一期でもしっかり描かれてたが、この話で本作はヤンジャンの中でも頭一つ飛び抜けたと言える。前編では、暗く悲しいかぐやの境遇をひたすら描く鬱展開だったが、後編でヒーローの様に助ける白金。そしてまさかの後編タイトルを最後の一コマに用いる粋な計らい。ドンドン聞こえる花火の音が、かぐやの鼓動とリンクした演出も久しく見てなかった月曜9時のノリだ。このエピソード以降、かぐやは白金の横顔から目が離せない。読者はこの作品から目が離せなくなった

第二位は無論、文化祭編(奇跡が起きれば、ここまでアニメ二期でやるのかも)。個人的にはこのエピソードもかなり良い。文化祭中に、”白金に告白をする”と決めたかぐやが勇気を出せず、悔し涙を流す心理も圧倒的画力で表現されていた。相手の事がお見通しな2人だからこそ、そんなかぐやの気持ちを察して自ら最高の演出で告白をする話。”文化祭で何かしらのハートを送った男女は結ばれる” なんて、ご都合主義なジンクスが出てきたときは肝を冷やしたが、そこは王道を地で行く(ヤング)ジャンプ。超こっ恥ずかしいことを大真面目にやってのけた。そのウルトラロマンティックな男らしさに乾杯。かぐやは完敗。

三位はかぐやの告白回でしょう。先に描いた文化祭編からすんなりと交際までいかないのが現代のラブコメ。今どきの若者は小学生で付き合うらしいが、このくらい節度あるラブとコメディを何故に道徳の授業で教えない? むしろ保健体育で教えてもいいんじゃないか? うん、脱線した。脳内法廷を繰り広げつつ多重人格が現れ、結果として作品名を無視するという読者にとって最高にハッピーな展開。結局、お互いに告白し合うという2人らしい結ばれ方にスタオペ。「好きな相手と結ばれることの難しさ」をこの2人は見事にラブコメってくれた。

というように最高なんだよこの2人。
(俺、ラブコメラブコメ煩いな。)

石上優 × 伊井野ミコ が尊い

何を隠そう、作者も認める公式裏主人公 × 公式裏ヒロインである。前髪長い系の根暗ヲタクと、正義感が強くで品行方正な風紀委員の2人はバリバリ仲が悪い。そう、目が合うと舌打ちするレベルで悪い。でも実はお互いのことを昔から気にしていて、裏で互いに助け合ってるっていう関係がGOOD(でも互いに気付いてない)。石上のせいで伊井野が腕を骨折しちゃうんだけどね、召使いのように「あーん」と食事を手伝う石上の不憫さに嫉妬の嵐が巻き起こったことは言うまでもない。しかも石上は他に好きな人がいるもんだからそれによって悶着する悶着する。この2人のラブコメは良いぞォ、下手したら主人公と正ヒロインよりも良い

もともと2人とも主人公はれるくらいに性格良い。高校時代に相手の気持ちを慮ることができるのは主人公くらい。でも、それが空回りしまくって2人とも友達少ない(石上に至っては友達いない、むしろクラスの女子は目が合っただけで泣く)ってのも加点対象。どうも俺は孤立してる人を見ると応援してしまうので、孤立してる者同士の酸っぱ過ぎる恋愛模様はこの作品の大きな見所と声を大にして言いたい。最近の原作で見せてくれる伊井野のデレに至ってはハートブレイク過ぎて俺と言う漁船が沈みそうである。

というように、この2人も最高なんだよ。

サブキャラが総じて濃い

最後に、『かぐや様は告らせたい』を語る上で欠かせないファクター・サブキャラについて語りたい。唯一恋愛フラグが立たない女子として藤原書記は、ギャグ要因として超重要キャラと言える。ただ、白金にバレーボールを教える回が本誌で披露された時は、その母性溢れる性格とスタイル抜群な可憐さに、ネット上ではようやく真のヒロインが現れたと話題になったものだ。かぐやの付き人・早坂は実は重度のマザコンで、いつも年齢不相応な振る舞いをしているけど、実際の所は甘えん坊で、恋に焦がれる一人の女の子ってとこが良いよね(となりのヤングジャンプ同人版では見事に同僚の白金と交際)。他にも、子安先輩は石上 × 伊井野の恋愛を語るうえでは外せない重要人物だし、大人な柏木さん報われることなきマキちゃんをはじめ、公式スピンオフ『かぐや様を語りたい』のメインキャラ2人も白金・かぐやへの愛が病的なまでに深く、読者に多くの共感をもたらしてくれる。俺もカレンとエリカの2人と本作について語りたい。

かぐや様は告らせたい 1-18巻セット
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まとめ

どうだろう。ただのキャラ紹介になった感は否めないが、とにかく、青年誌で直接的なH描写無しにここまで面白い作品は無い(柏木さんのことは言うな、いいね?)。それだけストーリーに惹きつけるものがあるってことなんだと思うよ。アニメも引き続きどこまでやってくれるのか楽しみだし。原作がまた一つの佳境に突入してるから目が離せない。

かぐや様、タイプです。