『新世紀エヴァンゲリオン』について俺が誰よりも分かりやすく解説してやる

新劇場版4部作目の『シン・エヴァンゲリオン劇場版:‖』が2020年中に公開されることを信じて。長大なプロジェクトを振り返りつつ、この記事を読んだ人が、4部作目が公開された時に誰よりも楽しめるように、俺なりにエヴァンゲリオンという文化を語る。

「新劇場版」とは?

そもそも「新劇場版」とは? まずこれについて触れる必要がある。『新世紀エヴァンゲリヲン』という作品には「旧劇場版」が存在する。『エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを君に』がそれだ。実はこの時にTVシリーズとは違う完全新作の作品を作る予定だったんだけど、時間がなさすぎて溶接職人と化したという過去がある。これに関しては賛否両論(というか圧倒的否定多数)で物議をかもしたが、結果としてTV版とは違うエンデイング(「世界の中心でアイを叫んだけもの」の終わり方)を魅せてくれたので、世界観をさらに深めてくれたから、俺は別に嫌いではない。むしろ「旧劇場版」も好き

こんな経緯があり、「今度こそ映画版やりますよ!お楽しみに!」って発表された時に全エヴァファンを歓喜させたのが新劇場版である。ただ、そこは流石エヴァ、見事にファンの予想を超えてきてくれた(良くも悪くも)。さて、じゃあここからは新劇場版『序』『破』『Q』に関して、観てない人はこの記事さえ読んじゃえば観なくても良いように、観ている人でもちょっと曖昧にしちゃっているであろうポイントを俺なりに解説していこうと思う。

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それではお待ちかね。下記にて『新世紀エヴァンゲリオン』に関して独善的に語っていく。楽しく読んで、作品のことを好きになってくれると嬉しい。

 

新劇場版『序』

いきなり肩透かしを食らわせるが、本作に関しては特に述べる事は無い。というのも、TVシリーズとほぼ内容が変わってないからだ。これに関しては往年のファン達もかなり消化不良だったらしいが…。映画公開時、新宿の歌舞伎町広場でのイベントがすごく楽しかったから俺は特に嫌な印象はない。内容に関してはTVシリーズを観れば(IQ150くらいあれば)普通に理解できるので割愛。(強いて一つだけ言えることがあるとすれば、ラミエルに技術革新が起きた)。

ただ、この『序』時点である程度の知識を得ておかないと、以降の作品の理解度が大きく変わってくる。ということで、ちょうど良いタイミングなので皆がなんとなくしか理解してないであろうエヴァ用語について解説しよう。

 

「セカンドインパクト」

物語が始まった時、すでにセカンドインパクトは起こっている(厳密には『序』の時点から15年前)。この設定を聞いた時に「…は? どゆこと? てかまずセカンドってことはファーストはいつ起こったの? 舐めてんの?」と憤りを覚えた人がいるかもしれない(俺)。無理はない。だがこれがエヴァだとしか言えない。むしろ憤りを覚えないとこの物語は理解できない。探求のためには怒りの感情は不可欠

閑話休題。まどろっこしいのは嫌なので完結に答えを言うと。セカンドインパクトとは、物語開始時の15年前に南極大陸に墜ちたとされる隕石衝突事故のこと…と、表向きには発表されている。だがこれは秘密結社ゼーレによって情報操作された結果。しかして、その実態は南極で発見された第1使徒アダムに対してロンギヌスの槍を使用した結果引き起こされた人為的災害だ。ちなみに、これはエヴァを観る上では知らなくても良い超豆知識なんだけど、ファーストインパクトってのは現実の世界でも「ジャイアントインパクト」という名前で知られる月発生時の惑星同士の衝突(リリス降臨&アダム昏睡)。

 

「ロンギヌスの槍」

そういえば、皆「ロンギヌスの槍」についてはちゃんと理解してる? これはデストルドー(生に対して否定的な意思)の具現化した姿だ。より簡単に説明すると、”心の壁”である「ATフィールド」、これの対になる「アンチATフィールド」。生命なら須らく有するこのアンチATフィールドが槍の姿として凝縮した物質(生物説もある)だ。

使徒を含む生命体の”生きようとする意志”を消滅させる力があって、だから生きる上で欠かせない他者との差異化であるATフィールドを打ち消すし、コアに刺すと生きる意欲が消滅(ATフィールドの消滅)して原始に還ろうとする(原初の海=LCLになる)。え、大丈夫?ついてきてる? 踏ん張りどころやで。別にまだ難しいことは言ってない。

 

「使徒」とは?

第1使徒 アダム
☆第2使徒 リリス
第3使徒 サキエル
第4使徒 シャムシエル
第5使徒 ラミエル
第6使徒 ガギエル
第7使徒 イスラフェル
第8使徒 サンダルフォン
第9使徒 マトリエル
第10使徒 サハクィエル
第11使徒 イロウル
第12使徒 レリエル
第13使徒 バルディエル
第14使徒 ゼルエル
第15使徒 アラエル
第16使徒 アルミサエル
第17使徒 タブリス
☆第18使徒 リリン

ここで唐突な使徒一覧(しかも画像は新劇場版、羅列文字はTVシリーズという分かりづらさ)。いや、安心してくれ、これはセカンドインパクトの説明の為に羅列しただけだからテストには出ないし覚える必要はほぼ無い

ここで覚えることは一つだけ。全ての使徒は始祖であるアダムとリリスから生まれたということ。正確には、リリン(人)と地球上の生物は全てがリリス由来、他使徒はすべてアダムだ。

つまり、『新世紀エヴァンゲリオン』という物語は、始祖アダムとその子供(使徒)vs 始祖リリスとその子供(人類)による地球の正統な支配者を決める戦いである。だからNERV・ゼーレは相対する使徒の親玉である第1使徒アダムに対してロンギヌスの槍を用いたってワケ。ただ、刺したは良いがアダムのデストルドーが強力過ぎて、南極大陸を飲み込むくらいのアンチATフィールドが展開、デストルドーが伝播した結果、近くの微生物に至るまで生命のスープに還ったという事。これが「セカンドインパクト」だ。さぁ、面白くなってきたでしょ? ここまで理解できればニワカ卒業。 楽しいエヴァライフが待ってるぜ。

 

補足
新劇場版にも引き継がれているのかは絶妙だが、エヴァ初号機は第2使徒リリスのクローン体、つまりターミナルドグマの中にロンギヌスで磔のリリスの身体・エヴァ初号機、2つが第2使徒ってことになる。カヲル君はセカンドインパクト時にアダムから抽出したアダムの魂をリリンの肉体に定着させた存在。綾波はリリスの魂をリリンの肉体(碇ユイのクローン)に定着させた存在。

 

新劇場版『破』

さぁ最低限必要な知識を頭に入れたところで、いきましょうか、皆大好き『破』について。開幕から登場するマリ・イラストリアス…この時の衝撃は今でも忘れない。「え、何、新劇場版ってTV版のリメイクじゃないの!?」という驚きも束の間。アスカ(式波)登場からの月面でMark.06に乗るカヲル君の登場。そう、シリーズ史上ここまでエンタメ性に富んだことは無いと言っても過言じゃないほどに盛り上げてくれたのがこの『破』である。この作品のおかげでエヴァがより広く認知されるようになった。本作がきっかけで観始めたって人も多い。にわかホイホイ

 

ファン垂涎のシーン『破』

だがしかし、ちゃんとファンのことも喜ばせるシーンも盛り込んで来たのが最&高。学園生活の全体的な流れは原作と殆ど変わらないんだけど、綾波がゲンドウとの食事中にシンジとの食事会の承諾を得るシーン(何処で飯食うとんねん)これ普通に奇跡だからね。綾波がシンジに明確な恋心を露わにしている時点で奇跡だし、ゲンドウが綾波にユイの面影を重ね、行くことを了承するなんて奇跡超えてるよ…なにこの優しい世界泣ける

 

と思ったら最強(暫定)の使途・ゼルエル来襲 → 2号機裏コード「ザ・ビースト」 → シンジさん&初号機覚醒。獣化第二形態という新設定をここで出してくる点が最高にエンタメ。この盛り上がりは半端じゃなくアニメ映画史に残った。「綾波を…返せ!」で電源プラグ無し・活動限界という状況の中、親子愛で起動する初号機。「世界がどうなってもいい、綾波だけは助ける」(『Q』へのフラグ)という、今まで流されてばかりだった中学生が自分自身の願いの為に1人の女の子を助けんとする王道主人公へと成長を遂げる鳥肌展開には感動率99.9999%。そして初号機にブッ刺さる謎の槍とウルトラダミー予告(『破』と『Q』の間のシーン)。世界よ、これが日本だ!

 

「人類補完計画」

ごめん、『序』の時の用語解説で「人類補完計画」についても触れとけば良かったね。駆け足で行きます。そもそも「ゼーレ」っていうのはNERVの上位組織で、簡単に言えばフリーメイソンみたいなもんだ。それが第1使徒アダムの地球統治計画書(預言書)である裏死海文書を手に入れて、世界の裏から人類がアダムに勝てるように画策してたんだよね。

で、このゼーレの中に人類補完委員会っていう組織があって、これが発足するきっかけになった立案を作ったのが碇ゲンドウ。その詳細を簡単に説明すると…群体として成長した人類だが、その進化は上限が明らかであり、始祖であるアダムとの戦いに勝利することで完全単一生命体に進化しようぜ! っていう内容。…この記事めっちゃ有能じゃない? 

 

補足
シンジのお母さんである碇ユイがゼーレと繋がっていたため、ユイを介してゼーレの中枢に取り入るためにゲンドウは彼女に近づいたのではないかと言われている。

でも実はこれって謎が深いと思うんだ。だって、ユイが何故ゼーレと繋がりを持っていたのかは作中で語られていなくて、「形而上生物学者」として始祖からエヴァを作ったのもユイ。初号機の中に心を封印して永遠の命も手に入れてる(初号機はユイ、二号機はアスカの母親のキョウコが入ってる)って言うんだからちょっと怖いところではある。

もしかしたら…この物語の本当の黒幕は碇ユイなのかもしれない。

 

新劇場版『Q』

『破』ラストでのニア・サードインパクト後の世界。というぶっちゃけ視聴者とシンジを置き去りにするブッ飛び展開。当時映画館で観た時思ったもん。「相変わらずやってくれるぜ」って。からの元NERVメンバーからの悪意を感じる熱烈な視線。え、流石にシンジ可哀想じゃない…?というシリーズ史上最も視聴者がシンジに感情移入した瞬間だと思う。ただ、これは仕方が無いと言えば仕方がない。だって人類滅ぼしかけてるからね。みんな頭の中ではシンジに悪意が無かったことは分かってるけど、正直、理屈じゃない。失った人たちのことを思い出すとともに子供の様に無知をひけらかすシンジの姿にはレベル低すぎて激怒不可避、彼らの心境を慮ればこれは仕方のないこと。この理由は後述の「サードインパクト」で書くね。

しかも個人的に可哀想だったのは、「エヴァに乗れ」ってただ高圧的に命令するだけのゲンドウの言動。これ、TVシリーズならびに『序』の初号機初対面時を想起させる。え?『破』で一緒に墓参りしてた時の仲睦まじい親子愛は何処へ…? やはりゲンドウ、だがしかしこれこそがゲンドウ。

 

ファン垂涎のシーン『Q』

唯一の癒しと言えるかもしれない冬月教授と将棋を指すシーン。お前そんなキャラじゃなかったやろ! というツッコミを入れる暇が無いほど微笑ましいファンの歓びの瞬間。しかもここでユイの写真をシンジに見せるという演出。お前ずっとユイの写真持ってたんかい! というツッコミが心の中で跋扈する。お前本当にユイのこと好きだったんだな…。クソ純情爺である(誉め言葉)

 

また、エヴァンゲリオン13号機に乗ることになるカヲル君との邂逅。なんでお前の周りだけ植物生えてんの?という言葉は無粋。カヲル君の周りには愛が溢れているから植物も光合成できんだよ(適当)。13号機がデュアルシステムってだけでロボ好きにとっては胸アツなのに、これでもかとイチャつく二人の健全なる男子の姿に全腐女子は四つん這い不可避

 

「サードインパクト」

ガフの扉を開くことで人類史上最高の大殺戮者になったことが明らかにされるシンジ。ここでこのニア・サードインパクトについて解説しよう。そもそもの話、旧劇場版でサードインパクトは一度起こっている。第17使途を倒した後、ゼーレの人類補完計画が発動し量産型エヴァ(白ウナギ)でNERV本部を襲撃 → サードインパクト という流れ。LCLとして一つになった人類(原初の海)で綾波&カヲル君と再会して人類肯定でEND(ハァ? だよね、わかる、任せろ)

つまりサードインパクトとは、リリスのクローン体であるエヴァを覚醒させた上でデストルドー(アンチATフィールド)を広域展開し全人類のATフィールドを消滅。皆で原初の海になるという自死(進化)のこと。

ただ、新劇場版では「ニア・サードインパクト」だったんだよ。つまり、サードインパクト自体はカヲル君のおかげで防がれて、TV版・旧劇場版とは違うアナザールートが描かれたことになる。まぁ、当人がどれだけ一途な想いで綾波を助けたかっただけだとしても、結果的に人類をLCLに還すというナチスも吃驚の英雄になったのがシンジということだ。だからあれだけ嫌われてるんだよ。

 

「フォースインパクト」

本作で初出のフォースインパクト。ストーリーの流れを一度おさらいしようか。「アレは僕らの槍じゃない」(ファ!?)というカヲル君の静止、「止めろ!バカガキ!」というアスカの怒号をフルシカトしてリリスに刺さった2本のロンギヌスの槍を引き抜くシンジ。第12使途がエヴァンゲリオン13号機に収縮されて疑似シン化形態を超えて覚醒 → これによってフォースインパクトの発動。たぶんこの辺が、流行りに乗って新劇場版を観てる視聴者には何が何やらさっぱりポイントだと思う。安心してくれ、俺もさっぱり分からん。だからここからはただの考察。

カヲル君は言った、「13号機と2本の槍があれば世界を修復できる」と。十中八九、この2本の槍ってトコがミソだろうね。一本はお馴染みロンギヌスの槍、そしてもう一本は「カシウスの槍」だ。公式で全く発表されてないんだけど、このカシウスの槍はロンギヌスの槍と対を成しているとファンの間では囁かれている。

というのも、『破』の最期、サードインパクトが起きようとした時にカヲル君が覚醒した初号機にぶん投げてコアを突き刺したのがカシウスの槍だ(明らかにロンギヌスとは形状が違う)。この結果、サードインパクトは中途半端に終わり、ニア・サードインパクトで収まった。つまり、この槍の効力はリビドーの増幅。ATフィールドを強制的に全開展開させることで、人類をLCLに還すデストルドーの伝播をATフィールド内で完結させた。それでシンジ(と綾波)だけがLCLに還った。こう考えればサードインパクトが収まった理由になる。だから多分、カシウスの槍でリリスに何かして、ロンギヌスの槍で何かしようとしてたんだろう(憶測)。

 

マジな考察
「渚カヲル(第1の使徒)→(第13の使徒)に堕とされたことでフォースインパクトのトリガーにされた」ってことらしいから…。第1の使徒(の複製体)であるアダム=カヲル君と、ガフの扉を開いた状態の13号機(たぶん13号機はアダムのクローン機体)にロンギヌス使って、生命の実をリリスへ渡す → カシウスの槍をリリスに使う → ATフィールドを広範囲伝播でLCLに還った人類(作中での赤い海)から人類を人の形に戻す&知恵の実と生命の実が揃うことで完全なる人類の誕生を狙ったんじゃないかな。

でもリリスに刺さっているハズのカシウスの槍はロンギヌスの槍になっていてカヲル君の計画は破綻。ゲンドウ的にはリリスにはATフィールドじゃなくてアンチATフィールドを伝播して欲しいから、差し替えといたんだろう。だって皆で原初の海に還らないと家族揃ってユイに会えないもんな。

あれ…これアニメ好きの良くないトコ出ちゃってるね

好きなモノ語る時に聞き手の立場になって離せない奴は初号機。はっきりわかんだね。ただ『Q』の内容に関しては俺もはっきりとした確証があるワケではないから、各々の考察の参考にしてくれると嬉しい限り。

全部の作品に言えることだけど。アニメだけじゃなくて、原作を読むことでより世界観を理解することが出来る(俺は基本的にアニメで観た作品は可能な限り原作も読む派)。こんだけ長く続いてる作品だけど、単行本だとわずか14巻しか出てないってのも面白いよね。もう完結してるんだけど、終わり方がアニメ版のどれとも同じじゃない点も◎

 

まとめ

ここまでの文量になるとは思ってなかったけど、結構分かりやすい解説記事になった気がしてる(自己満足)。

本当は6月に上映される予定だった『シン・エヴァンゲリオン劇場版:‖』。キャッチコピーは「さらば、全てのエヴァンゲリオン」、英語サブタイトルは「THRICE UPON A TIME」と終わらせる気満々な感じが逆に怖いの俺だけ? ここから「真劇場版4部作プロジェクト始めまーす!」って言いかねないのがエヴァンゲリオン。全く、飽きさせないぜ。ちなみに、俺がここまで書いたことも次回作では全て灰燼に帰す可能性があるのも否めない。そうなった時は…、

笑えばいいと思うよ

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